1963年公開の松竹映画「風の視線」を見ました。
監督は、川頭義郎 。
原作は、松本清張。
映画の冒頭、原作者自身も、作家の役でカメオ出演。
すぐにそれとわかる容貌でニヤリです。彼は、バーのシーンでも、再登場。
最近の三谷幸喜までいくとやりすぎですが、この当時の松本氏も、結構「楽しんで」いたと思われます。
さて、この映画、松竹の美男美女がオンパレード。
映画の中での男女関係は、不倫入り乱れスクランブルの様相を呈しています。
この映画一番のビッグネーム佐田啓二は、中井貴一と中井貴恵のお父様ですね。
確かに、子供二人の顔立ちは、しっかりとこの父親のDNAを継いでいます。
彼は、この映画撮影の翌年、交通事故で他界。この映画の当時は、38歳でしたが、映画ではもっと年上の印象。
彼の相手役は、新珠三千代。
着物を着せると、実にしっとりとした味を出す和風美人。
僕の世代では、なんといっても彼女の印象を決定付けたのは、テレビドラマ「細うで繁盛記」。
牛乳瓶の底のような眼鏡の、富士真奈美にいびり倒される旅館の女将の役でした。
「かよ。おみゃあにやるメシはにゃあずら」
なんて、罵倒を浴びせられながら、耐える姿は印象的。
そういえば、あのドラマで、彼女のダメ夫役を演じていた滝田裕介も、この映画では、カメラマン役で出演しておりました。
今で言えば、セクハラとパワハラの権化のような山内明と、不倫関係になっていた元タイピストには、まだまだ初々しかったころの岩下志麻。
このエロ親父に、もてあそばれた彼女が、男にナイフを向けるシーンがあるのですが、まだまだ可憐だった彼女の口から、あの「極妻」でおなじみの決めセリフ「覚悟しいや!」の啖呵は、聞けませんでしたな。(当然ですが)
そして、彼女の夫になるカメラマン役の園井啓介。
この俳優さん、この当時の松竹映画には、ちょくちょく見かける顔ですが、ある日突然、いなくなってしまった印象。
リサーチしてみますとも1973年に引退。株取引に絡む脱税で逮捕されています。
要するに、芸能界から干されてしまっていたんですね。
菅原文太や、宍戸錠と同世代ですから、これがなければまだ活躍していたかもしれません。
原作・松本清張というと、社会派推理劇というイメージで、「犯罪」が、物語の核になっている印象ですが、この映画には、犯罪らしい犯罪は出てきません。(死体は出てきましたが)
いってみれば、「社会派恋愛ドラマ」とでもいうべきでしょうか。
もっとも、不倫も、犯罪といえば、犯罪かもしれませんが。
監督は、川頭義郎 。
原作は、松本清張。
映画の冒頭、原作者自身も、作家の役でカメオ出演。
すぐにそれとわかる容貌でニヤリです。彼は、バーのシーンでも、再登場。
最近の三谷幸喜までいくとやりすぎですが、この当時の松本氏も、結構「楽しんで」いたと思われます。
さて、この映画、松竹の美男美女がオンパレード。
映画の中での男女関係は、不倫入り乱れスクランブルの様相を呈しています。
この映画一番のビッグネーム佐田啓二は、中井貴一と中井貴恵のお父様ですね。
確かに、子供二人の顔立ちは、しっかりとこの父親のDNAを継いでいます。
彼は、この映画撮影の翌年、交通事故で他界。この映画の当時は、38歳でしたが、映画ではもっと年上の印象。
彼の相手役は、新珠三千代。
着物を着せると、実にしっとりとした味を出す和風美人。
僕の世代では、なんといっても彼女の印象を決定付けたのは、テレビドラマ「細うで繁盛記」。
牛乳瓶の底のような眼鏡の、富士真奈美にいびり倒される旅館の女将の役でした。
「かよ。おみゃあにやるメシはにゃあずら」
なんて、罵倒を浴びせられながら、耐える姿は印象的。
そういえば、あのドラマで、彼女のダメ夫役を演じていた滝田裕介も、この映画では、カメラマン役で出演しておりました。
今で言えば、セクハラとパワハラの権化のような山内明と、不倫関係になっていた元タイピストには、まだまだ初々しかったころの岩下志麻。
このエロ親父に、もてあそばれた彼女が、男にナイフを向けるシーンがあるのですが、まだまだ可憐だった彼女の口から、あの「極妻」でおなじみの決めセリフ「覚悟しいや!」の啖呵は、聞けませんでしたな。(当然ですが)
そして、彼女の夫になるカメラマン役の園井啓介。
この俳優さん、この当時の松竹映画には、ちょくちょく見かける顔ですが、ある日突然、いなくなってしまった印象。
リサーチしてみますとも1973年に引退。株取引に絡む脱税で逮捕されています。
要するに、芸能界から干されてしまっていたんですね。
菅原文太や、宍戸錠と同世代ですから、これがなければまだ活躍していたかもしれません。
原作・松本清張というと、社会派推理劇というイメージで、「犯罪」が、物語の核になっている印象ですが、この映画には、犯罪らしい犯罪は出てきません。(死体は出てきましたが)
いってみれば、「社会派恋愛ドラマ」とでもいうべきでしょうか。
もっとも、不倫も、犯罪といえば、犯罪かもしれませんが。
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