30年前に作ったオリジナル曲です。
鎌倉あたりの旧家の庭をイメージしていますね。
恋に破れた女の情念が、表現できていればまず合格です。
作者としては、この曲は、ギリギリ演歌ではないと思っております。
南こうせつの、「夢一夜」が、頭の中にはありましたね。
女性の浴衣姿は、個人的には、かなり好きです。
蝉時雨
淡い紅をひいてはみても
それをまた拭き取っても
鏡に映る姿は
何度繰り返しても同じ私
好きなんじゃない 好きなんかじゃない
ああ 蝉時雨降り
夏は往く
徒々に庭先に出れば
敷石につまづいたはずみに
下駄の鼻緒がプッツリと切れて
こらえてた涙がまたにじむ
好きなんじゃない 好きなんかじゃない
ああ 蝉時雨降り
恋は逝く
はるか昔のオリジナル曲を引っ張りだしてきました。
10分近い曲ですね。
自分の経験と、友達の経験に、フィクションの味付けしたような内容。
この曲が出来上がったとき、こう決めたのを思い出しました。
「これはひとまず封印。人に聞いてもらうのは50歳を過ぎてから。」
そして、ときは流れ、この3月で、僕もめでたく53歳。
人に聴いてもらうほど、ギターは上手いわけではないし、ギターのコードも
なかなか思い出せないで四苦八苦しましたが、
今は、素人でも、自分のオリジナルを自由に発信できる便利な世の中に
なりましたので、公開することにいたしましょう。
**************************
彼女
タバコの煙を吐き出せば
ユラユラと夢の中
コーヒーの沸く音によみがえるあの日々
ああ思い起こせば落ち葉散る9月
僕は初めて彼女と出会ったのです
可愛い娘を紹介してやるからと誘われて
のこのことついてった日比谷公園
待っていたのは目を見張る美女
これは!と胸ときめかした時
かたわらに目を見張らない彼女がいたのでした
ああ思い起こせば木葉色づく10月
僕は初めて彼女の手を握ったのです
それでも結局また会おうって電話して
いそいそと出かけた上野公園
なんでもあいつはもうキスしたとかで
気持ちだけははやるがつまりは
やっと手を握っただけの僕でした
ああ思い起こせば木枯し吹く12月
僕は初めて彼女とキスしたのです
その頃はデートももう何回か消化して
そろそろと思いながら代々木公園
話す言葉も途切れがちで
いきなり抱きついたらホッペタはなかれて
でも彼女はその後そっと目を閉じた
ああ思い起こせば雪降り積もる2月
僕は初めて彼女と・・したのです
なにげなくを装い内心はドキドキして
なんとか来てもらった僕の部屋
赤々と燃えるストーブを前に
見つめ合う目 そして・・
そして・・・でした
ああ思い起こせば桜咲く4月
僕は彼女と暮らし始めたのです
当然二人とも両親には内緒にしたまま
6畳1間のアパートを借りた
まるでよく聞くフォーク・ソングのよう
赤い手拭マフラーにして浴衣の君は
裸電球まぶしくてイロッぽいね
ああ思い起こせば雨降り止まぬ6月
彼女に来るべきものが来なかった
こういう場合の男はただうろたえるだけで
こそこそと出かけた産婦人科
青ざめた彼女を抱きかかえて
病院の玄関を出たらなんとそこに・・
こともあろうに彼女の父親が立ってた
ああ思い起こせば誰もかれもが7月
彼女は故郷へ帰ることになった
こういう場合の男はただひたすら悪く
とぼとぼと見送りに上野駅
「きっと帰って来るわ」とその声も
発車のベルに消されて・・
思えばそれが彼女との最後だった
ああ思い起こせば落ち葉散る9月
彼女から1通の手紙が届いた
「楽しかった東京での二人のことは
いつまでもいつまでも忘れません」と
そして・・そして最後の1行には
「・・結婚します。お元気で」
開いた口がしばらく塞がらなかった
ああ季節は巡り 時は過ぎて行く
あの日々の思い出をのせながら
ああ季節は巡り 時は過ぎてゆく
あの日々を飾りながら mm
ああそして今 愛する妻の横には
あの人と同じ名前の娘が眠ってる
音源はこちら。
よく行くうどん屋は、一回食べるごとに、スタンプを1個ずつ押してくれます。
前回いったときに、そのスタンプがめでたくいっぱいになりました。
「いっぱいになりましたので、次回600円分無料になりまーす」
そう言われて、今日のランチは、そのうどん屋。
いつものように、野菜天ぷらぶっかけうどんを食べて、伝票と一緒に、いっぱいになったスタンプカードを渡しました。
しかし、店のおばさんは、普通に930円の会計をしてしまいます。
そして、そのスタンプカードを広げて新たにスタンプを押そうとして叫びます。
「あーすいません。スタンプいっぱいでした。600円の割引でした。すいません。
新しいカードに、スタンプ2つ押しておきますので、次回使ってください。」
まあ、それはそれでいいんですが、僕はこういう時に、
「スタンプいっぱいになったから、割引ね」
という、一言が、どうも言えないんですね。
それを、予め言って、差し出していれば、オバサンだって、そうしてくれたでしょうに。
内心で、ちょっとがっかりしながら、さもそんなこと気にしていないかのように
「へえ、あ、そうなんですか。知らなかった。」
なんてことを、すっとぼけて、いってしまいます。
スタンプがいっぱいになるのを楽しみにしていたと思われるのもいや。
そういうサービスを、うれしそうにするのもいや。
かといって、スタンプも、カードもいらないというほどは、すねていない。
なんとも複雑なオヤジでございます。
気仙沼市に到着したのはお昼前。
やはり、今回見てきた中では、この町の被害状況が、一番深刻だと思いました。
湾の奥にあるこの町が、なんでだろうと思っていましたが、狭い湾の入口で津波の威力が
増幅されて町を襲ったと知って、なるほどこういうことかと思いました。
気仙沼復興屋台村です。
ここでランチ。漁港は、少しずつ営業を始めていました。
しかし、まだ町で多く見かけるのは、鉄屑などの産廃業者や建設業者。
震災から9ヶ月経ちましたが、復興はやっとこれからです。
津波で破壊された鉄道。
南リアス線も、全線開通は、まだ先になりそうです。
石巻市です。
市街地の様子は、普段と変わらない様子。
しかし、港まで行くと、広範囲にわたって、津波の被害の跡がクッキリ。
そして、今回の道中で、けっこう目についたのが、比較的新しい墓地でした。
この後、松島まで南下して行って、今回の旅は、時間切れ。
後は、福島原発の被害エリアを含む、仙台から、福島県いわき市までのルート。
ここは、また日を改めて行くことにします。