グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する
とまあ、こんなタイトルの本を読みました。「文春新書」です。
「グーグル」が面白いぞという認識は、かなり前からありました。
「Google Earth」を見たあたりからでしょうか。
とにかく、地球規模で、地図がつながっている凄さ。
縮尺の変更は自由自在。
しかも、それが、クリックひとつで、俯瞰の航空写真にたちどころに変わるという衝
撃。
自分のマンションのベランダまでもが、確認できたときには、驚きを通り越して、あ然
としたものです。
「こいつら、ただものじゃない。」
しかし、こんなことを僕が思いはじめるよりも前から、グーグルは、ネット社会において、確固たる地位を築きつつありました。
90年代までの、インターネット社会の覇者は、なんといっても、ビル・ゲイツ率いる
マイクロ・ソフト。
彼らは、ウインドウズ と オフィスの二本立てで、パソコンのOSとソフトの根幹をほぼ独占し、パソコンユーザーを囲い込みます。
そして、ネットの社会に世の中がシフトしていくとみるや、自分たちが囲い込んだユーザーたちに、自分たちのブラウザであるインターネットエクスプローラーを、無料で使わせることで、ブラウザのシェアの8割ほどを独占していたネットスケープを、駆逐してしまいます。
これで、ネット社会でのマイクロソフトの優位は揺るがないと思われたところへ、グーグルの登場。
グーグルは、まったく新しいタイプのビジネスモデルを駆使して、マイクロソフトの牙城に迫ってきました。
とにかくなんといっても、グーグルのサービスは、すべてがタダ。無料です。
これが凄い。
どうして、そんなことが可能なのか。
実は、グーグルの収益を支えているのは、アドワーズとアドセンスという、莫大な広告収入です。
ここでの収入があるからこそ、彼らは、自分たちのテクノロジーとサービスを、惜しげもなく無料で提供し続けられる。
そして、そこにまた、そのグーグルのサービス目当てにたくさんの人がアクセスしてくる。すると、「広告」収入もまた、それに伴って膨らむ。
まあ、そんな理屈のようです。
では、アドワードとアドセンスとはなんぞや。
アドワーズ(Adwords)は、検索連動型広告。
Google が2002年夏に始めたサービスです。
これは、自分のウェブサイトに関連するキーワードを購入することにより、 Google サイト利用者が、そのキーワードで検索を行った際に、その人のパソコンの検索結果画面の上部もしくは、右サイドに、加入業者の広告が表示されるというしくみ。
アドワーズは、ユーザーがその広告をクリックした回数分だけの広告料を、加入者がグーグルに支払えばよいシステムで、1クリック当たり1円からご利用可能です。
ようするに、自分のホームページを見てもらうために、ユーザーが使うであろうと思われる「キーワード」を、広告主がグーグルから購入するシステムが、アドワーズ。
そして、アドセンス。
アドセンス(adsense)とはクリック型報酬広告。
これは、googleの検索エンジンをはじめ、個人のホームページまで、多くのウェブサイトで導入されている超人気の広告です。
アドセンスはウェッブの広告ですので、自分のホームページやブログがあれば、成果に応じて広告収入を得ることができます。
アドセンスのいいところは、キーワードマッチ型広告ですので、コードを貼り付けるだけでサイトに適した広告が配信されるところ。
通常ホームページに広告を挿入するときには、まず自分で最適な広告を探すことからはじめなければなりませんが、アドセンスは自動配信。
自分で勝手に書いた文章に、その内容に応じて、自動的に「広告」がリンクするというしくみです。
自分のブログに、自分の見た映画のレビューを書いたら、そのページに、その映画のDVDの広告が、勝手に張り付き、読んだ人がその広告をクリックしたら、そのブログの作り手に報奨金が支払われるというしくみですね。
「文章」にちょいと自信のある方なら、とても魅力的なシステムでしょう。
そして、この二つの収益モデルが、グーグルに、とてつもない利益をもたらしているというわけです。
個人情報なども含む、インターネット上のすべての情報を、データベース化しようと、彼らは本気で考えています。
そして、ネット上だけではなく、人類の残してきたすべての「本」を手作業でスキャニングして、ネット上で検索可能にするとも宣言しています。
そして、当然ながら、この情報の検索結果には、すべて、その内容に応じた広告が、自動的にリンクしてくる。
「検索」というネット活動を通じて蓄積された個人データと、日進月歩の商品データが、その個人の趣味志向を的確に捉えた上で、ピンポイントに、広告として提示される。
その広告を配信するのは、もちろんグーグルの社員ではなく、グーグルの作ったプログラムです。
たとえば、このイメージを膨らませた遠い未来を想像してみましょう。
20年後、70歳になった僕は、なにか面白い映画(その頃には、もう次のメディアになっているでしょうが)はないものかと、ショップに足を運びます。
僕は、クラシックな映画が好きですから、当然、「懐かしの映画劇場」コーナーに足を運びますね。
すると、僕の持っていた携帯電話からの信号に反応したお店のモニターに、アニメの女の子がうつり、ハイテンションな声で、突如こんなことをいわれます。
「はーい。こんにちわ。カッキー!
今日は、古い映画を捜しに来たのね。
ナビゲーションはおまかせよ。
覚えてる?
2008年の○月○日にカッキーが購入したキャロル・リード監督の「フォロー・ミー」のサントラCD。
あの時は、まだDVDになっていなくて、映像の方は手に入れられなかったけど、これが、3年前にBlue Lay ディスクになっているのよ。
カッキーは、今年から、年金も支給されるわよね。
お小遣いはバッチリね。
今日の一枚はこれで決まり!」
おもしろくもあり、怖くもある未来です。
「グーグル」が面白いぞという認識は、かなり前からありました。
「Google Earth」を見たあたりからでしょうか。
とにかく、地球規模で、地図がつながっている凄さ。
縮尺の変更は自由自在。
しかも、それが、クリックひとつで、俯瞰の航空写真にたちどころに変わるという衝
撃。
自分のマンションのベランダまでもが、確認できたときには、驚きを通り越して、あ然
としたものです。
「こいつら、ただものじゃない。」
しかし、こんなことを僕が思いはじめるよりも前から、グーグルは、ネット社会において、確固たる地位を築きつつありました。
90年代までの、インターネット社会の覇者は、なんといっても、ビル・ゲイツ率いる
マイクロ・ソフト。
彼らは、ウインドウズ と オフィスの二本立てで、パソコンのOSとソフトの根幹をほぼ独占し、パソコンユーザーを囲い込みます。
そして、ネットの社会に世の中がシフトしていくとみるや、自分たちが囲い込んだユーザーたちに、自分たちのブラウザであるインターネットエクスプローラーを、無料で使わせることで、ブラウザのシェアの8割ほどを独占していたネットスケープを、駆逐してしまいます。
これで、ネット社会でのマイクロソフトの優位は揺るがないと思われたところへ、グーグルの登場。
グーグルは、まったく新しいタイプのビジネスモデルを駆使して、マイクロソフトの牙城に迫ってきました。
とにかくなんといっても、グーグルのサービスは、すべてがタダ。無料です。
これが凄い。
どうして、そんなことが可能なのか。
実は、グーグルの収益を支えているのは、アドワーズとアドセンスという、莫大な広告収入です。
ここでの収入があるからこそ、彼らは、自分たちのテクノロジーとサービスを、惜しげもなく無料で提供し続けられる。
そして、そこにまた、そのグーグルのサービス目当てにたくさんの人がアクセスしてくる。すると、「広告」収入もまた、それに伴って膨らむ。
まあ、そんな理屈のようです。
では、アドワードとアドセンスとはなんぞや。
アドワーズ(Adwords)は、検索連動型広告。
Google が2002年夏に始めたサービスです。
これは、自分のウェブサイトに関連するキーワードを購入することにより、 Google サイト利用者が、そのキーワードで検索を行った際に、その人のパソコンの検索結果画面の上部もしくは、右サイドに、加入業者の広告が表示されるというしくみ。
アドワーズは、ユーザーがその広告をクリックした回数分だけの広告料を、加入者がグーグルに支払えばよいシステムで、1クリック当たり1円からご利用可能です。
ようするに、自分のホームページを見てもらうために、ユーザーが使うであろうと思われる「キーワード」を、広告主がグーグルから購入するシステムが、アドワーズ。
そして、アドセンス。
アドセンス(adsense)とはクリック型報酬広告。
これは、googleの検索エンジンをはじめ、個人のホームページまで、多くのウェブサイトで導入されている超人気の広告です。
アドセンスはウェッブの広告ですので、自分のホームページやブログがあれば、成果に応じて広告収入を得ることができます。
アドセンスのいいところは、キーワードマッチ型広告ですので、コードを貼り付けるだけでサイトに適した広告が配信されるところ。
通常ホームページに広告を挿入するときには、まず自分で最適な広告を探すことからはじめなければなりませんが、アドセンスは自動配信。
自分で勝手に書いた文章に、その内容に応じて、自動的に「広告」がリンクするというしくみです。
自分のブログに、自分の見た映画のレビューを書いたら、そのページに、その映画のDVDの広告が、勝手に張り付き、読んだ人がその広告をクリックしたら、そのブログの作り手に報奨金が支払われるというしくみですね。
「文章」にちょいと自信のある方なら、とても魅力的なシステムでしょう。
そして、この二つの収益モデルが、グーグルに、とてつもない利益をもたらしているというわけです。
個人情報なども含む、インターネット上のすべての情報を、データベース化しようと、彼らは本気で考えています。
そして、ネット上だけではなく、人類の残してきたすべての「本」を手作業でスキャニングして、ネット上で検索可能にするとも宣言しています。
そして、当然ながら、この情報の検索結果には、すべて、その内容に応じた広告が、自動的にリンクしてくる。
「検索」というネット活動を通じて蓄積された個人データと、日進月歩の商品データが、その個人の趣味志向を的確に捉えた上で、ピンポイントに、広告として提示される。
その広告を配信するのは、もちろんグーグルの社員ではなく、グーグルの作ったプログラムです。
たとえば、このイメージを膨らませた遠い未来を想像してみましょう。
20年後、70歳になった僕は、なにか面白い映画(その頃には、もう次のメディアになっているでしょうが)はないものかと、ショップに足を運びます。
僕は、クラシックな映画が好きですから、当然、「懐かしの映画劇場」コーナーに足を運びますね。
すると、僕の持っていた携帯電話からの信号に反応したお店のモニターに、アニメの女の子がうつり、ハイテンションな声で、突如こんなことをいわれます。
「はーい。こんにちわ。カッキー!
今日は、古い映画を捜しに来たのね。
ナビゲーションはおまかせよ。
覚えてる?
2008年の○月○日にカッキーが購入したキャロル・リード監督の「フォロー・ミー」のサントラCD。
あの時は、まだDVDになっていなくて、映像の方は手に入れられなかったけど、これが、3年前にBlue Lay ディスクになっているのよ。
カッキーは、今年から、年金も支給されるわよね。
お小遣いはバッチリね。
今日の一枚はこれで決まり!」
おもしろくもあり、怖くもある未来です。
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