フランク・キャプラの作品ですね。
原題は、Mr. Deeds Goes to Town ですが、原作は小説『オペラハット』。
この映画の主演は、キャプラ監督ご指名のゲーリー・クーパー。
相手役のベイブには、トーキー後は、そのしャがれ声のために苦戦していたジーン・アーサー。
撮影開始の1週間後に急遽決定したんだそうです。
しかし、それまで、お飾り的な的で役柄ばかり与えられて、悶々としていたアーサーは、この作品では、そのハスキー・ボイス最大限に活して、ヒロイン役を起死回生の大熱演。
以降、キャプラ監督に気に入られ、一躍「売れっ子」の座にカムバックのめでたしめでたし。
キャプラは『或る夜の出来事』に続き、この作品で二度目の監督賞を獲得。
マユツバになりがちな、シンデレラボーイのサクセスストーリーを、リリカルに、リアリティとユーモアを織り込んで観客を引き込んでしまい、見事娯楽作品に仕上げてしまう職人技はフランク・キャプラならでは。
日本では、なかなか作れない、いかにもアメリカらしいヒューマニズム映画ですね。
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