僕が住んでいるのは、大きな団地です。
全部でおよそ1500世帯。
当然ながら、みんなが月々払っている管理組合費を管理する管理組合というのがあるわけです。
各棟から代表が毎年一名ずつ選出されて、一年間棟の理事をしながら、管理組合活動をするわけですね。
僕は、今年その順番でしたので、今期は一年間管理組合の書記を担当いたしました。
まあ、あそこを直せ、どこを直せと、管理組合の理事会はいちいち金が絡むので、毎度喧々諤々になるのですが、そんな理事会の議事録を1年間にわたり作成してきました。
しかし、そのお役目も本日で終了。
本日は、僕たちの期の最後の定期総会でございました。
定期総会というのは、1年かけてきた活動内容を議案にまとめて、全住民に審議を問うという会議。
ここで、その議案が承認されれば、すべての議案が粛々と実行されるということになるわけです。
しかし、その総会は、まあ想定したこととはいえ、凄まじいツッコミでしたね。
まあ、およそ大半の住民は、議長へ委任状を提出しておりますので、総会の参加人数は、およそ100人を超えるか超えないか。
しかしですね。少ないとはいえ、わざわざ定期総会にまで出向こうという住民は、概ね、そこでなにかいってやろうと思っている人たちばかり。
彼らは、それなりに、審議議案を研究してきてますから、こちらもうかつなことをいうと、たちまちギャースカギャースカと始まります。
というわけで、朝の9時30分から始まって、11あった議案がすべて採決終了になったのが午後4時。
まあ、疲れた疲れた。
そんなわけで、僕は、本日マイクを持って会場を走り回りましたが、走り回りながらハタと気がつきました。
おや、今期の管理組合に噛み付いている連中は、よくよくみると、過去の理事会経験者たちだぞということ。
つまり、ふと気がつけば、かつては、自分が突っ込まれる立場だった面々が、今日は攻守をところを入れ替えて、自分たちがやられたように、今期の管理組合を突っつき返しているという図なんですね。
おいおい、あんたら、前期の腹いせリベンジかよという話です。
しかも、歯がゆいのは、これが、過去の理事会経験者たちの突っ込みでありますから、指摘がこと細かくて、また論旨も明快だということ。
うっかりしていると、「おおそうかも」なんて感心させられることもしばしば。
まあ、正直申して、そんな兵どもを相手に戦うのには、本日の我々はちょいと準備不足だった点は否めなかったかもしれません。
11あげた議案のうち、なんと3つも敵に否決にされて、哀れ担当委員長は泣き出す始末。
まあ、こういう定期総会の場での発言は、「場馴れ」というスキルが大きいといえましょう。
就任たった一年の、本当ならやりたくなかったのにクジ引きでいやいや選出されたようなにわか素人理事会たちで、百戦錬磨の「総会屋」たちに、勝てるわけがなかったということでしょう。
そして、なんとも腹が立つのは、引っ掻き回すだけ引っ掻き回した挙句、僕たちが一生懸命作った議案を、いくつかひっくり返したあとは、連中は、プイと会場からいなくなってしまったこと。
最後の議案採決のとき、会場に残っていたのは約半数でしたね。
まあいいでしょう。
とにもかくにも、長い長い、7時間でした。
あー疲れた。
さて、そんな本日の日記を書いているとピンポンです。
出てみると、今期のスタッフの一人が、書記であった僕に、最後の議事録の承認印を取りに来たんですね。
彼は、なかなかの事情通で、ひとしきり、本日の総会の裏話を披露してくれた後の、最後の一言はキョーレツでした。
「今日の結果は、全部昨日のうちには決まってたみたいよ。
結局デキレースだから」
あんぐりです。
勝手にしてくれ。わしゃもう知らん!
とにかく、そんなこんなの管理組合も、本日で終了。
自治会の副会長も「当たって」しまった、天中殺の2009年度は、とにもかくにも、もうこれでおしまいです。
さあ、遊ぶぞ。この一年を返しやがれ!