なんとも凄まじい映画だった。
なんといっても、凄かったのは、脚本。
170分という長尺の作品の中で、これだけ品のないセリフが飛び交う脚本もはそうはない。
“Fucking” “fuck!”
この使用頻度がとにかく半端じゃない。
アル・パチーノのセリフには、終始どこかに、この言葉が入っていたという印象。
おそらく、出てくる回数は、映画史上最高だろうと予測する。
この脚本を書いているのが、まだ「プラトーン」を作る前のオリバー・ストーン。
監督は、ブライアン・デ・パルマ。
1983年の製作。
1932年に作られたギャング映画の傑作「暗黒街の顔役」のリメイク。
映画のラストに、ハワード・ホークスとベン・ヘクトに捧げるとクレジットが入る。
「暗黒街の顔役」は、学生時代に名画座で観たが、最後射殺される主人公の上で、”The World is Yours” というイルミネーションが瞬いているのは、本作と同じだった。
実はこの映画、公開当時は不評だったらしい。
しかし、その徹底した「凄まじさ」が、徐々にカルト的人気を呼び、後年になって再評価されている。
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