僕の世代は、ユーミンを、ほぼデビュー当時から聞いていますね。
ですから、楽曲としては、荒井由実の時代の方が馴染みがあるのですが、これは以前に散々歌いましたので、今回は松任谷由実になってからのナンバーをカラオケ・トライ。
彼女のアルバムを追いかけるように聞いたのは、80年代まででしょうか。
とにかく、ユーミンのアルバムを録音したカセットテープは、ドライブデートの必須アイテムでしたから、いつでも車には積んでありました。
アルバムそのままでは芸がないので、自分で楽曲をチョイスして、お目当ての女子達に手当たり次第プレゼントしたものです。
果たして、カラオケなどなかった時代に聞いていた歌をどこまで覚えているものか。
ちょっとメロディが怪しそうな曲は、YouTubeで確認しながら歌いました。
彼女の曲を、オジサンが歌うとなれば、当然高いキーは裏声になります。
裏声であれば、声を張らずに歌えますので、夜中でもオーケー。
寝る前にちょっとずつオーバーダビングしていたものを一気に蔵出し。
さて、ユーミンといえば、やはりウインターソングの女王。
ということで、まずはこちらから参りましょう。
今の季節にドンピシャリの名曲。
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赤いダウンに腕を通したら それは素敵な季節の始まり
ユーミンのウインター・ソングは名曲だらけですが、カセットに冬物を編集するときには、必ず一番最初に入れた曲がこれです。
1980年発表のアルバム「SURF & SNOW」に収録。
一番ユーミンを聴いていた頃のアルバムです。
これも、「SURF & SNOW」から。
タイトル曲みたいなもんですね。
リゾート・ソングの極め付けといったナンバーです。
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ゲレンデのカフェテラスで 滑るあなたに釘付け
とにかく、ユーミンの曲のすごいところは、最初のワンフレーズで、曲全体のビジュアルが見えてしまうこと。
この曲も、出だしのこれだけで、季節や舞台、このカップルの距離感、果ては、彼女が着ているスキーウェアの色まで見えてきそうです。
選ぶ言葉のセンスが、やはり尋常ではない。
コーラスまで、バッチリ覚えていました。
クリスマス・ソングは、数多くありますが、日本の曲ということであれば、僕が一番好きなのはこれですね。
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キャロルを口ずさめば わけもない懐かしさが
1978年発表の「流線形’80」に収録。
初めてこの曲を聴いた時には、「へえ。クリスマスのロッヂで、矢沢永吉を聞くんだ」と、首を傾げた思い出があります。
これが「クリスマス・キャロル」のことだと分かったのは、もう少し後のことでした。
これも、クリスマス・ソングの定番ですね。
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昔となりのおしゃれなお姉さんは、クリスマスの日私にいった
やはりこれも、「SURF & SNOW」に収録。
バリバリ・アイドル時代の松田聖子も歌っていて、こちらも好きでした。
ユーミンは、呉田軽穂のペンネームで、松田聖子に多く楽曲を提供していました。
松本隆の歌詞との相性は、抜群でした。
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輝く街はウインターセール 黄昏落ちて
クリスマスまで歌ったら、やはり年末の歌でしょう。
この曲を、1987年のクリスマス・イブに放映された伝説の音楽番組「クリスマス・ショー」の冒頭で、ユーミンが歌っていたのを思い出します。
あの番組は、当時のJ-POPシーンの大物がズラリと勢揃い。
ラストで披露された、桑田佳祐との共作「Kissin’ Christmas」の大合唱は圧巻でした。
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今年も最初に会う人が あなたであるように
いやあ、この曲には惚れ込みました。
今でも、ユーミンの全ての楽曲の中で、一番好きな曲を一曲あげろと言われたら、迷わずこれですね。
1981年発表の「昨晩お会いしましょう」のラスト・ナンバーでした。
シングルにもなっていませんので、しばらくは、自分だけの秘蔵曲のつもりでいましたが、1987年に作られたホイチョイ・プロダクションの「私をスキーへ連れていって」の中で、効果的に使われていた時には、「やられた!」と思いました。
「俺だけの曲を、勝手に使うな!」
てなところですが、もちろんアチラ様達は、ちゃんと著作権料を払っているので、文句は言えません。
これは、1984年発表のアルバム「NO SIDE」に収録。
これも、「私をスキーへ連れていって」の挿入曲になっていました。
映画では、クライマックス・シーンで登場。
おそらく、ホイチョイ・プロダクションは、脚本段階において、ユーミンの楽曲を、ストーリーのモチーフに織り込んで製作していたと思われます。
あの当時、定期購読していたテレビ情報誌「テレパル」に、ホイチョイ・ブロダクションの「酒とビデオの日々」という連載コラムがあって、そこに製作進行中のこの映画の裏話が、結構紹介されていました。
そのせいもあって、映画の公開を、今か今かと、待ち望んでおりましたね。
さて、この曲は、グッと新しくなって、1994年の曲。
アルバム「THE DANCING SUN」に収録されていました。
それでも、26年も前の曲ですね。
この頃の曲になると、ユーミンの曲でも、ほぼ歌える曲がなくなってくるのですが、この曲は、NHKのテレビ小説の主題歌にもなっていたので、かろうじて覚えていました。
メロデイが怪しくなってきたときには、とにかくコーラスをどんどん被せて誤魔化すことにしています。
さて、ユーミンのウインター・ソングを、季節の流れに沿って歌ってまいりましたが、最後は穏やかな春の歌。
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春休みのロッカー室に 忘れたものをとりにいった
ひっそりとした長い廊下を 歩いていたら泣きたくなった
1979年発表の「OLIVE」に収録されていました。
なんだか、情景が浮かんできて、切ない気持ちになりますね。
還暦がとうに過ぎているのに、あの頃と同じ気持ちになれて、ホッとしております。
いやあ、ユーミンの曲を、まだまだ覚えていて安心しました。
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