さて、5月1日の日曜日。
会社の畑へ行ってまいりました。
5月に入って、いよいよ苗植え解禁です。
陽気はだいぶポカポカになってきましたが、それでもこのあたりはまだ朝晩は冷え込みます。
せっかく植えた苗が遅霜にやられてしまうこともあるからということで、苗植えはぐっと我慢してきましたが、ここで一気にゴーサイン。
師匠からのミッションを受け、前日の土曜日は、帰宅がてら、園芸コーナーのあるホームセンターをハシゴ。
これはと思う苗をいくつか仕入れてきました。
本日は、師匠の奥様も参加。総勢4人で朝からセッセと苗植えに精を出しました。
まずは先週、芽かきを終えたジャガイモのメイクイーンとキタアカリ。
1週間ぶりのご対面でしたが、明らかに大きく成長。
こちらが先週の写真ですから、その成長ぶりは一目瞭然。
ジャガイモは、2~3カ月もすれば収穫とのことですから、楽しみです。
ジャガイモは、収穫までに、土寄せを2回程度する予定。
イモは種芋よりも上につき、地表に出やすくなるんですね。
イモが地表に出て、日光に当ててしまうと、緑化してしまい、同時にソラニンという毒素のある物質が作られてしまいます。
これを防ぐために、土寄せをして、イモを地表に出さないようにするわけです。
それからネギ。
農家を兼業している会社の方から頂いたネギですが、前シーズンは、明らかに「手入れ」足らずで、情けない収穫となってしまい、ネギには悪いことをしてしまいました
なので、今回は師匠も気合十分。
「今回は、ばっちり収穫するよ。」とのこと。
ネギの成功のポイントは、タイミングを間違えない追肥と土寄せ。
ネギは、あの白い部分をいかに大きく太くするかがポイント。
白くするには、日光に触れさせないこと。
ですから、大きくなってきたら、タイミングよく、土をかぶせていき、土の中に埋めてやることが必要となります。
前回は、この手間が行き届かないで、白い部分が少ししかない、貧弱なネギになってしまいました。
(それでも、食べれば十分においしかったのですが)
さあ、今回はリベンジなるか。
それから、サトイモ。
とにかく、水分を好むイモですので、定植した畝にスッポリとマルチをかぶせています。
しかし、ご覧のとおり、元気のいい芽は、マルチを押し上げて顔を出してきます。
こちらも順調。
さて、先週、師匠が設置したツルモノようのアーチは、ご覧の通りに完成。
大きい方のアーチでは、キュウリ、ツルインゲン、ゴーヤ。
小さい方のアーチでは、主にトマトを中心に栽培。
トマトは、今回は大玉をメインに育てるとのこと。
前シーズンは、露地栽培の宿命で、我々の目が行き届かない所で、だいぶ、鳥につつかれて、ダメージを受けてしまいました。
素人農業では、専業農家のような本格的なハウスを作ることはままなりません。
今回は、同じ轍を踏まないように、なにか対抗策を考えることにします。
ネットで調べてみると、こんなのもありますので試してみるかな。
さて、それからミョウガ。
今回は、前シーズンよりも倍にエリアに拡大。
ミョウガは一度植えて収穫をすると、日光が当たり過ぎないように工夫してあげれば、後はなにもしなくても、同じところから、毎年芽が生えてくる、手間いらずの優等生。
我々のような素人農業集団にはもってこいの野菜です。
今シーズンもすでに、なにもしなくてこの状態。
これも、去年以上の収穫が見込める野菜です。
さて、それでは、ここまでに植えた野菜を、ここで一気に紹介いたしましょう。
まずは、僕の担当のハーブから。
これがスペアミント。
去年、このスペアミントのもぎたての生葉のハーブティーの香りにやられたのが、そもそも僕がハーブにハマるきっかけ。
今回は、これを2株。さらには、プランターに仕込んで、我が家のベランダにもおきました。
これが、カモマイル。
「カモミール」で名前は覚えていましたが、買ってきた苗には、こう表記されていましたのでこちらを採用。
去年は栽培しませんでしたが、ハーブとしては、ネームバリューはありますので、今年は挑戦してみます。
これは、オレンジミント。
調べてみると、違う種類のハーブは、香りを食い合うので、並べない方がいいとのことでしたので、カモマイルの隣りにいたしました。
この程度の距離でいいのかどうかは、結果次第。
こちらは、スィートバジル。
バジルは、ハーブ茶よりも、料理の香辛料として有名。
どんな料理も、イタリアテイストにしてしまう、定番のハーブです。
前回は、洗って、レンジで水分を飛ばしてから、揉んで粉末状態にして、主にパスタ料理で多様。
けっこう重宝致しましたので、今回は2株。
こちらはローズマリー。
これも、香辛料。
大きくなると。紫色の花をつけてきれいです。
サイモンとガーファンクルの「スカボロ・フェア」でも有名ですね。
こちらもミント。
これは、グレープフルーツミントです。
そして、これも今回初挑戦。
ハーブとしては、定番のレモンバーム。
料理の香りづけや、もちろんハーブティとしてもいただけるオールマイティなハーブです。
こちらも2株。
さて、ここまでのハープが、時期尚早に、ちょっとフライング気味で、早く定植してしまったハーブたち。
しかし、遅霜にもかろうじて持ちこたえてくれました。
たったひとつダメだったのが、イタリアンパスレ。
これは、完全に霜にやられて、葉が茶色く枯れてしまい残念な結果に。
まったく申し訳ないことをしました。
イタリアンパスレは、復活不可能と判断して撤収。
同じ苗床に、名前は似ていますが違うハーブ。イタリアンパセリを定植。
イタリアンパセリは、1ヶ月ほど無事育てば、その後は、秋までロングタームの収穫が出来るので楽しみです。
さて、それでは、前日に仕入れて、今回追加したハーブ。
まずは、 ジャーマン・カモマイル。
それから、 ホワイト・ボリジ。
葉の触感が独特。すでに白い花をつけています。
それから、この「青じそ」も、分類上はハーブです。
去年作って飲んだ゜、「青じそジュース」はおいしかったなあ。
もちろん、パスタにもサラダにもOK。
あと、まだ何種類か植えるスペースがありますので、苗は今週中にみつけてきます。
どこかに、大葉がないかなあ。
青ジソ同様、これも重宝で用途いっぱいの和製ハーブなんですが。
それから、ハーブというくくりではないのですが、珍しいものが好きな性分で、衝動買いしてきてしまった野菜。
まずは、パクチー。
エスニック料理が日本でも市民権を得て、最近ではよく聞く葉物野菜。
独特の風味で、好き嫌いがはっきり分かれますが、僕は嫌いではありません。
英語ではコリアンダーと呼ばれますが、最近は、こちらの呼び方の方が一般的。
それからこちらは、ヤーコン。
南米はアンデス産のオイモですね。
葉は、ヤーコン茶というお茶としても親しまれているというので、このくくりでいいのかなと思います。
これがどんなふうに成長していくのかは、まだ勉強していません。
そして、同じアンデス産の野菜。
ペピーノ・ロイヤルカスタード。
名前からして、野菜というよりも果物系でしょうか。
「甘いきゅうり」という意味なんだそうです。
どうも、珍しいものが好きな性分なので、見たことも聞いたこともない苗は、衝動買いしてしまいます。
でも、そんな野菜と付き合うのも、道楽農業の楽しみの一つ。
まあ、せいぜい学習させていただきたい思います。
さて、アンデスから一気にイタリアにとびます。
去年いくつか植えて好評だったのがズッキーニ。
この野菜は大変面白かったなあ。
とにかく、小さい実が付くと、あっという間に巨大になります。
大きくなるのが突然なのでびっくりしてしまいます。
くまったく目が離せない野菜で、彼らのおかげで、実が付き始めると、毎回畑に行くのが楽しくてしょうがなかったですね。
今年も、楽しませてもらおうと思って、今回はいろいろな種類を前回よりも多く仕入れてきました。
ズッキーニ。
ゴールドトスカ。(これは実が黄色になる種類)
サマーボール。
ズッキーニの見た目は、完全にキュウリですが、実は彼らはカボチャの仲間。
なので、その隣に、ズッキーニというくくりではありませんでしたが、ミニカボチャのプチオレンジ。
さて、こいつです。こいつ。
これが、我が畑では噂のコリンキーです。
苗だけを見ると、イタリア野菜系は、みんなどれも同じですが、このコリンキーは、去年の我が畑で大爆発いたしました。
詳しくは去年のブログ「畑へ行こう」シリーズをご覧あれ。
とにかく、周囲の野菜たちに大ヒンシュクを買いながら、こいつが伸びたこと。伸びたこと。
こんな小さな苗から、とんでもない量の実が収穫ができました。
なので、今回は、どれだけ伸びてもいいように、苗畝の一番隅っこに定植。
そして、その前にはしっかりとスペースを取りました。
コリンキーは西洋かぼちゃ。
生でよし、焼いてよし、茹でて柔らかくしてサラダにしてよし、漬物にしてよし。
たくさん取れましたので、去年はしっかりと食べ方も学習しています。
さあ、今年もどんと来い。
さて、お次はタマモノといきましょう。まずは、スイカ。
スイカは、我が畑の定番中の定番。
会社のみんなからも、一番喜ばれるのがスイカ。
しかし、スイカは、畑の仕込みも大変です。
苗床は去年同様6か所。
これを写真のような間隔で設置します。
これにまず、目の小さいシートを苗床にかからないように畑一面に敷きます。
そして、その上にさらにブルーのネット。
こちらは、苗床にかかるところは、バッサリとくり抜いてしまいます。
そして、苗床周辺の地面が露出しているところには、黒マルチ。
最終的には、地面が見えないように畑全体を覆ってしまいます。
実はこれすべて、雑草対策です。
しかし、ここまでしても、雑草のパワーはすさまじく、シートのあの小さい目を突破して伸びてきます。
さらには、あの重い2枚のネットも押し上げてきますのでビックリ。
ここまでしても、収穫時期が近づくころには、やはり雑草との戦い。
最終的に、収穫をする頃には、その伸びてきた雑草の茂みの中からスイカを探すことになります。
なので、この準備をしなかったらいったいどういう事になるのかは、考えてもゾッっとします。
雑草恐るべし。
お次は、カボチャ。
カボチャは、今後も太陽光パネルの下が、定位置になりそうです。
これも畑の養生の仕方は、スイカとほぼ同じ。
種類は以下の通り。
坊ちゃん。
東京かぼちゃ。
栗エビス。
栗坊。
そして、カボチャというくくりではありませんが、去年たくさん収穫できた冬瓜。
カボチャも、去年はたくさんの料理レパートリーを増やしました。
食べ応えのある野菜ですので、楽しみ楽しみ。
さて、それでは、ツルモノにまいりましょう。
まずはキュウリ。
キュウリは、前シーズンは、このあたりの畑では、どこも出来がよくなかったんです。。
確かに、ツル自体もあきらかに貧相で、なるキュウリもデコボコだったり、貧弱だったり。
途中で場所を変えて、苗を植えてみましたが、やはりそちらもダメ。
それでも、素人の僕には、そんなキュウリでもおいしくはいただけたのですが、さて今年はどうか。
キュウリが順調に取れると、いつでもおいしてサラダが食べられるので、こちらも期待はしてしまいます。
今回は、去年スイカを植えて、それなりの収穫を得られたところに、場所替えをして挑むキュウリづくり。
今年定植するのは、師匠が購入してきた、接ぎ木をしたキュウリ。
では、接ぎ木をするとどういうことになるのか。
簡単に言ってしまえば、病気に強くて高品質な野菜苗を作れるということ。
つまり病気などに弱いけど高品質な品種を、病気などに強い台木に接ぎ木するんですね。
違う苗の互いのいいとこどりをしたのが接ぎ木の苗ということです。
この道の先達者たちは、いろいろなことを試行錯誤してくれています。。
キュウリは、やはり野菜をやるなら外せません。
さあ、去年のリベンジなるか。楽しみです。
そして、ツルインゲン。
ツルは上に伸びていきますから、倒れないように、紐で緩く結んで、支柱に誘引します。
これは、午前中の一枚ですが、誘引したツルインゲンのツルが、もう午後には、支柱に見事に絡んでいました。
こいつら生きてるなあ。
それから、ナス。
ナスは、前シーズンでは優等生でした。手間いらずで、どんどんおいしい実が収穫できました。
こちらも、たくさんの種類を定植。
庄屋長ナス。
米ナス。
埼玉青大丸ナス。
トゲなし千両2号。
白ナス。
縞ナス。
場所替えして、土が変わって、今年のナスはどうか。
ナスも料理しがいのある野菜。楽しみです。
さて、これ以外にも、まだまだ定植した野菜はふんだん。
これがハバネロレッド。
こちらが、甘とう美人。「甘い」という名前ですが、これはトウガラシ。
これがシシトウ。
焼いて食べたら、うまいのなんの。
そして、ツルムラサキ。
これもこんな小さな苗が、見事なくらい大きく育ちます。
費用対効果抜群の野菜。
おひたしにして食べると絶品でした。
それから、パプリカ。
オレンジ色になる品種の「らんらん」
赤くなる品種の「りんりん」
パプリカが色づくと、畑は一気に華やぎますね。
パスタのアクセントとしても最高。
これも楽しみです。
トマトにまいりましよう。
トマトも品種はたくさん定植しました。
ニュー・ジャンボ・スウィート。大玉。
ホーム桃太郎。大玉。
サントリーこいあじ。
スウィート・ミニ・イエロー。
フルーツ・トマト。
サントリー純甘。
さてお次は、これも今年の初挑戦で、韓国焼肉には欠かせないサンチュ。
もうすでに、この畑で焼き肉パーティをしようなんて言う話も飛び出ました。
そして、こちらは野菜ライフにはなくてはならないレタス。
こちらは、サニーレタス。
こちらが、ベビー・リーフ。
レタスは、苗を植えたら、1ヶ月もたてばすぐに収穫可能。
とれたてのレタスでサラダを食べられるのは、幸せなことです。
そして、こちらは、「うまい茶豆」。
そして、極早生枝豆。
両方とも種から育てます。
エダマメも、採れたては、メチャクチャおいしい野菜。
ワクワクしてきますね。
さて、日曜日までに定植した野菜をズラリと一気に紹介しましたが、まだまだスペースはあります。
定植作業は、次回の日曜日も引き続き続行。
畑は、いままでの、準備段階を終え、ここにきて、一気に野菜畑らしくなってまいりました。
しかし、我が社の野菜畑の、種類のなんとバラエティに富んでいることよ。
本格的に採算の取れる野菜作りを目指すなら、まずこんな野菜作りはしないでしょうね。
やはり、何か品目を限定して、徹底的に品種改良を重ね、合理化し、コストを抑えつつ、大量生産する。
そうしていかないと、野菜作り農家として、食べていくことは難しいでしょう。
しかし、老後のために、野菜作りを幅広く勉強したいという、僕のような新米農業従事者にとっては、我が畑のスタイルは誠に願ったりかなったり。
本当に、いい経験をさせてもらっていると思っています。
こんなに自由な野菜作りの場を提供してくれる会社に、まずは感謝。
さあ、僕にとっては野菜作り弟子入り2年目。
いよいよ待ちに待った本格的野菜シーズンの到来です。
頑張って、野菜を作ろう !