福田康夫首相が、首相官邸で緊急に記者会見し、「辞任を決意した」と表明しましたね。
昨年9月12日に安倍晋三首相(当時)が突然、辞任表明したのに続き、福田首相もわずか1年足らずで政権を投げ出すという異常事態になりました。
「総理大臣」という日本最高のポストを、こうも簡単に投げ出すのは、いったいなぜか。
僕のような政治素人が、あまりわかったような口をきくのもなんですが、どうも、「日本の総理大臣」というポストのステイタスの低下が原因ではないかなと考えます。
我々が、小学生の頃には、「将来の夢」はと聞かれれば、クラスに必ず一人か二人は、「総理大臣」と答えるヤツがおりました。
「なんで?」
そう聞かれれば、彼らはこう答えていました。
「日本で一番偉い人だから」
でも、今はどうでしょう。
小学生の子供を持つ友人が、しみじみといっていましたが、まずスポーツ選手や、新しいところでは、ゲームのクリエイターなんていう職種を「将来の夢」にする子供はたくさんいるけど、「総理大臣」になりたいというのは、まずいなくなったとのこと。
連日のニュースで、こうも、批判され、いじめられる総理大臣が、もう今の子供たちにとっては、「偉い」「すごい」「かっこいい」存在ではなくなってきているのでしょう。
三角大福などといわれていたころの自民党の実力者たちは、「我も我も」と、総理大臣という「最高権力」をめぐって熾烈な争いを繰り広げていました。
それを獲得することによって得られる「名誉」と「利権」は、彼らにとって、そうとう大きいのだろうなという予測はつきました。
しかし、少なくとも、安部氏と福田氏は、到底その「職」に固執しているという感じはしません。
「やめさせられる」というよりは、自らの意思で「やめる」という決断をしています。
総理でいることのストレスの大きさが、総理でいることの「名誉」やステイタスよりも大きいのだろうという気がします。
日本の総理大臣は、もうそれほど「おいしい」ポストでは、ないのかもしれません。
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