WOWOW で観劇です。
生瀬勝久、池田成志、そして古田新太。
まあまあ、ひとくせもふたくせもある演劇界のトップアスリート3名。
彼らを「ねずみの三銃士」と呼ぶのだそうです。
何をやっても、それなりに見せてしまう彼らが、「今、一番やりたい芝居を、自分たちの企画で上演する」という、コンセプトのもと集結。
そして、宮藤官九郎がオリジナル脚本を書き下ろし。
演出は、河原雅彦。
同じ面々で作られた前作「鈍獣」から5年。
第2回公演は、その名も「印獣」です。
「印獣」とは・・・
物語は、とあるお屋敷が舞台。そこに住む女主人は、怪しげな大女優。
この大女優から招待状をもらった3人の作家たちが、この屋敷に監禁され、彼女の一代記を執筆しなければ、ここから出られないという設定。
この大女優を嬉々と怪演するのが三田佳子。
熱演ですね。
思うところがあるでしょうか。とにかく、彼女は「そんなのカンケーねえ」まで、やってみせます。 そこまでやらなくてもいいはずの大女優に、そこまでやらせてしまうエネルギーがこの芝居にはあるということでしょう。
この設定から、僕の頭をよぎたのは、ビリー・ワイルダー監督の「サンセット大通り」。
自らの人生とおもいきりかぶる没落の大女優役を演じたグロリア・スワンソンの鬼気迫る演技が、この芝居の三田佳子とオーバーラップいたしました。
宮藤作品には、かかせない「オッパイわしづかみ」も連発。
まあまあ、テンションの高い芝居です。
タイトルからは、なにやら江戸川乱歩のミステリーの匂いもしてきますが、当然そのあたりのテイストもふんだんに盛り込まれています。
しかし、なんといっても基本は喜劇。
なにやらやってくれそうなスタッフとキャストが、そのとおりやってくれる芝居と申しあげておきましょう。
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