60年生きてきて、やっと老人の入り口。
「歳はとりたくないな。」などと言いつつも、実は老人になるのは楽しみでもありました。
実は、若い時から、ずっと「じじい」志向でしたね。
今年定年退職をして、いよいよ本格的な老人道を歩み始めたばかりですが、不安がないといえば嘘でしょう。
でも、一通り考えると、結局なるようにしかならないというところに落ち着きます。
一人暮らしの老人に対して、この国の政治が決して甘くないのは先刻承知の上。
上等。
こちらも、ふらふらと遊んで暮らすつもりなど毛頭ありません。
若い皆様には、なるべく負担はかけないで、生きていくつもりでおります。
幸か不幸か、妻も家族も持たなかった身。
自分の人生は、自分自身で責任を持たなければいけない覚悟はできています。
こちとら、死ぬまで働く覚悟があるからこその60歳での定年退職。
でも、不安よりも、なぜか「期待」の方が大きいのは、もともと楽観的な性格ゆえのことか。
まったくなんの根拠もありませんが、おそらく「歳を取るのも悪くない」。
この本のタイトルではありませんが、とこかでそう思っていますね。
定年後は何を支えにすれば?
人付き合いって億劫にならない?
老後のお金の心配は?
僕よりもはるかに若い小島女子は、老後に不安がいっぱい。
こんなことで、人生100年時代を生きて行けますか?
しかし、養老翁は、そんな彼女にたんたんと「歳を取るのもいいものです。」
結局、ニコニコ笑いながら、彼女の質問には、答えているようで答えていないんですよ。
でも、そんな80年の人生を生きてきた養老翁と対談をしていくうちに、彼女の中にもいつしか「歳を取るのも悪くない」と思う気持ちがフツフツ。
そうなんですよ。
ジタバタしたってしょうがない。
人の世はなるようにしかならない。
要は、老後の人生も同じこと。
結局のところ「体を動かして」、地道に、一生懸命生きるしか、老後の道はないということ。
わからなくなったら、本でも読みましょう。
残り時間を考えれば、憂鬱にもなりますが、死んだらそれまでのこと。
あとは、残った人が考えてくれるでしょう。
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