先日見た映画が「暴力脱獄」。
映画の感想は、本ブログでも書きましたので、ここでは省きますが、卵のビックリするようなシーンがありました。
主人公ルークが、なんとゆで卵を刑務所内で、1時間で50個食べられるかどうか賭けをするシーン。
ルークは、それを達成することで、陰鬱な刑務所のムードを盛り上げていくのですが、その時のセリフ。
「卵は、15分以上茹でて硬めに。」
1時間で50個食べようとは思いませんが、僕もかなりのゆで卵好きです。
そして、同じくハードボイルド派。
黄身まで、しっかりと茹で上がっているのが好みです。
これは、味の問題ではありません。扱い勝手の問題ですね。
まず、中途半端な茹で具合の半熟卵は、殻を剥くときにイライラします。
剥いた殻に、卵の白身がくっついて剥けてしまって、ゆで玉子の正味が徐々に減っていくのが切なくなります。それに、時間もかかる。
そこへいくと、15分以上茹でた卵は、殻剥きに関しては、ほぼストレスなし。
卵の薄い膜ごと、正味の欠損もなく、短時間で剥けて、これが快感でさえあります。
やはり卵の殻は、ツルリンと剥けないといけません。
半熟卵の殻がきれいに剥ける裏技でもあるなら、食べる分には特に文句があるわけではありませんが、それがない以上は、ハードボイルドの優位は個人的には、ほぼ揺るぎません。
目玉焼きにする場合もしかり。
黄身が半熟でトロリとしている人が好きな方も多いと思いますが、これで食べると、どうしても黄身が皿にこぼれます。
何しろ食い意地が張っているもので、たとえ少量でも残すのはいや。
誰も見ていなければ、皿まで舐めたくなってしまいます。
ハンバーガーの半熟卵も具合が悪い。パクりとやると、黄身が破れて、気がつけば衣服に黄身がトロリ。
すぐに拭いて落としても、しばらくするとこれがまた浮き出てくるいやらしさ。
やはり、卵は、個人的には、半熟はNGです。
しかし、リスクを背負って食べるのが嫌なだけで、半熟卵自体が嫌いなわけではありません。
思い出すのが、1984年の映画「家族ゲーム」
森田芳光監督作品で、松田優作がハードボイルド路線から一転して、地味な家庭教師を演じて、新境地を開いた作品。
この映画の中で、父親役の伊丹十三が、朝食で、母親役の由紀さおりに半熟のゆるい目玉焼きを要望するシーンがあります。
そして、彼はその目玉焼きの半熟の黄身に、口をタコにして直接吸い付いてチュウチュウとやります。
それがとても幸せそうで、とても印象に残っていました。
誰も見ていなければ、あれはちょっとやってみたい食べ方です。
その伊丹十三が、今度は監督として作ったのが「たんぽぽ」。
「ラーメン・ウエスタン」と呼ばれたグルメ・エンターテイメント映画です。
この映画の中で、映画のストーリーとは関係なく挿入されていたのが、役所広司と黒田福美演じる訳あり男女のホテルでのラブシーン。
ここで登場するのが、生卵の口移しという、なんともエロティックなシーン。
それを交互にやっている間に、二人の口の周りがネットリと濡れてきます。
こんなシーンは、その後にたくさん見たアダルト・ビデオでも、見たことがありません。
これも機会があればやって見たいところ。
しかし、こればかりは、ハードホイルドのゆで卵では、絵になりませんな。
(ちなみに、クックパッドを見たら、半熟卵の綺麗な殻の剥き方が乗っていました。これは知らなかった)
コメント