ザ・ナイト・ハウス
ディズニー+の作品群の中で、ホラー映画があったのは意外でした。
しかも、2021年製作の最新作です。
ホラー映画ファンとしては、これは見逃してはないということで鑑賞いたしました。
醜悪なクリーチャーや、モンスターが襲い掛かってくるタイプのホラー映画ではなく、ジワリジワリと恐怖を醸成させてくる心理ホラーです。
突然夫に自殺されてしまうのが、主人公のベス。
夫がいなくなった家に、ベスは「なにか」の存在を感じながら、徐々に夫の自殺の真相に迫っていくというのがストーリーの骨子です。
ほとんど、主演のレベッカ・ホールの一人芝居で映画は進行していきます。
ホラー映画というよりは、ミステリー映画の味わいでした。
もちろんホラー映画ですから、最後は「なにか」の正体も明らかになるのですが、これが「なにか」ではなくて、「誰か」ということであれば、かなり上質なミステリーで、ヒッチコックあたりがやってくれそうなプロットではありました。
もしかして、「なにか」の正体を、人間にしていたら、案外もっと怖い映画になったかも。
これは個人的な感想です。
2021年の映画ですから、iPhone や Line といった現代の日常文化も当たり前のように登場いたします。
クラシック・ミステリー映画大好きオヤジとしては、こんな小道具があったら、往年の名監督たちら、どう使うだろうなどと、ちょっと考えておりました。
世界的なCovid-19 騒動も、今や地球規模で3年目を迎え、どこの国にとっても、ウイルス予防は鬱陶しい日常になっており、終息の兆しは未だに見えません。
映画興行は、モロにこの騒動の煽りを受けている状態ですが、こういう新しい映画を見るにつけ思うことは、まだ映画の中には、この新しい日常が反映されているものは登場してこないなということ。今のところ映画の中では、コロナ・ウイルスが席捲している日常は「ない」ことになっています。
映画の登場人物が、当たり前のようにマスクをしていたり、フェイスシールドをしている映画は、果たして今後作られるようになるか。
それをやってくるとしたら、やはりホラー映画のような気がいたします。
オミクロン株をモンスターにしたホラー映画でもヒットすれば、日本のトンチンカンなコロナ対策も少しはマシになるかもしれません。
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