今年の桜の開花は記録的に早く、モクレン・ハクレン・レンギョウなど一斉に花開いて見事な季節になりました。
桜は、新入生たちを無事に学校に迎えたところで、まずはお役御免。
見頃のピークは越え、次第に葉桜になってきましたね。
そして本日は雨。散った花びらは、雨にぬれ、アスファルトの道路に貼りついています。
そんな「花冷え」の一日。
さて、「花冷え」は、一種の「寒の戻り」による現象です。
「寒の戻り」は、移動性高気圧が発達する日か、南岸低気圧の天気の時に起こります。
日本上空が、移動性高気圧に覆われると、晴天の朝方は、放射冷却による冷え込みが強くなります。
日中は比較的暖かいですが、夕方の花見時になると、ぞくぞくと寒くなります。
これに、冷たい北よりの風が吹き、ときに、春時雨や、みぞれが降ったりすると、本日のように「花冷え」の一日となるわけです。
3月下旬から4月中旬にかけては天気が不安定で、この時期よく言われるのが、「春に三日の晴れなし」。
それにしても、「花冷え」という表現はいいですね、実に日本的で素敵な言葉じゃないですか。
この言葉の使い方でいえば、どこか暖かさへの期待を裏切られた感情を伴う反面、変わりやすい自然の摂理を「粋な」言葉で、納得しようという昔の人たちの心情も伺えます。
お出かけの際は、ジャケット一を一枚羽織るのをお忘れなく。
四月初旬は、春まだ浅き。
コメント