本日帰宅いたしまして、明日から我が社もお盆休み。
どこに行く予定も作らなかったのは、偏にオリンピック開催中のため。
ここは、川越の片隅から、北京の日本チームへ向けて、ささやかではありますが、応援パワーを送りたいと思います。
さて、帰宅後テレビをつけて、真っ先に飛び込んできたのは、柔道女子70キロ級・上野雅恵の金メダルの朗報。
昨日の女子柔道63キロ級の谷本歩実に引き続き、日本柔道の底力を見せてくれました。
上野は、昨日の谷本に比べ、決勝までは終始無表情。
黙々と自分の柔道に集中している感じでしたが、押さえ込んで金メダルを取った瞬間も表情は変わらず。
しかし、畳を下りて、コーチの前に駆け寄った瞬間に始めて笑顔をみせました。
そして、やっと笑顔がはじけます。子供のように、コーチにポンポンと頭をたたかれているシーンはグッときてしまいました。
初日の谷亮子の銅メダルが、後に続く柔道チームにどう影響するか少々心配していましたが、アテネのときのようなメダルラッシュというわけにはいきませんが、どうしてなかなか健闘しています。
さて、ここまでの日本柔道の金メダルですが、これすべて前回のアテネからの2連覇。
唯一、谷の例外を除けば、金メダルを取れなかった他の選手は、前回のアテネでは金メダルを取れなかった選手か、今回初オリンピックの選手たちです。
どうでしょう。
今回のオリンピックでいえば、「連覇の法則」というのがありそうです。
水泳男子平泳ぎ100mの北島も、前回アテネの覇者ですから、連覇組みですよね。
つまり、「オリンピックで勝つ」ということの「快感」を、肌で知っているものが強いという法則が成り立ちそうではないですか。
さて、ここまでの金メダリスト4人、一人ひとりのオリンピックまでのヒストリーを追ってみると、意外な共通点があることがわかります。
それは、前回のオリンピック終了後に、みんながスランプに陥っているということ。
「燃え尽き」症候群といわれるやつですね。
彼ら(あるいは彼女ら)は、アテネオリンピックの後、このオリンピックでのライバルたちに、ことごとく勝てなくなります。
ところがです。
彼らは、北京オリンピックに照準を合わせるかのように、見事に復活してきます。
そして、この「晴れ舞台」での金メダル。
世界一を決める大会は、もちろんオリンピックだけではありませんが、やはり「オリンピックで勝つ
」ということは、アスリートたちにとっては特別なのでしょう。
「もう一度オリンピックで勝ちたい」
このモチベーションは、オリンピックでのプレッシャーをはねのけて余りあるパワーになるということはいえそうです。
今回は代表になれませんでしたが、前人未到のオリンピック3連覇をやってのけた野村がこういっていました。
「4年間、同じモチベーションを持ち続けることは不可能」
要するに、この4年目にあわせて、心技体のピークを調整できる選手が、オリンピックのウイナーになれるということでしょう。
さあ、この「連覇の法則」にのっとれば、前回覇者の男子100キロ級の鈴木桂治と、女子78キロ超級の塚田 真希が、金メダルの可能性大。
是非とも、がんばってもらいたいですね。
さてそれから、バドミントン。
大会前から、なにかと注目されていた美人ダブルス「オグシオ」組ですが、彼女たちは、準々決勝で、杜セイ・于洋組(中国)に0-2のストレート負け。
変わりに気を吐いたのが、前田 末綱・通称マエスエ組。
同じく、準決勝で、前回覇者・世界ランキング1位の中国ペア(楊 維・張 潔雯)を下す大金星。
なにかと、オグシオ人気にかすんでしまっていた二人でしたが、このあたりの「女の意地」が、この試合でのパワーと集中力に結実したかんじ。
勝った瞬間の、喜び方が凄まじかったですね。
しかし、オリンピックの舞台で、大金星というのをやってしまうと、僕の知る限りでは、そこで燃え尽きてしまい、後が続かないということがままあります。
ブラジルから金星を挙げた96年アトランタ五輪の「マイアミの奇跡」もそうでした。
(あら、これくらいしか浮かばないか)
マエスエ組、集中力を落とさずに、がんばってもらいたいところです。
(今、速報を確認しましたが、マエスエ組、準決勝で韓国ペア(李孝貞・李敬元)に敗退。残念)
さて、日本チームばかり応援していてもオリンピックの楽しみ方としては片手落ち。
男子の水泳では、今回の大注目は、アメリカのマイケル・フェルプス。
前人未到のオリンピック8冠に向かって、いまのところ順調。
水泳競技というと、4年に一度のオリンピックには、必ず水泳界のスーパースターというの登場します。
そして、彼らは、その注目と前評判にこたえるように、金メダルを獲得していきます。
これはこれで、シビレます。
そのとき、そのときのオリンピックで、50mのプールを、「一番速く泳いだ男たち」。
1972年 ミュンヘンオリンピック。
ヒゲのマーク・スピッツの7冠達成。
1976年 モントリオール・オリンピック
不振のアメリカ水泳陣を救った、ジム・モンゴメリーの3冠。
特に100m自由形では、当時人類の夢と言われた50秒を切って金メダル。
そのタイムがドラマチックにも、49.99秒。
1984年 ロサンゼルス・オリンピック
ドイツの鷲鼻ミハエル・グロスの2冠。
1988年 ソウル・オリンピック
アメリカ水泳界のロッキー マット・ビオンディの5冠。
1992年 バルセロナ・オリンピック
1996年 アトランタ・オリンピック
ロシアのアレクサンドル・ウラジーミロヴィチ・ポポフが、合わせて4冠。
2000年 シドニー・オリンピック
2004年 アテネ・オリンピック
オランダのピーター・ファン・デン・ホーヘンバンドと、オーストラリアのイアン・ソープの一騎打ち。そして、6個の金メダルを獲得したマイケル・フェルプス。
そしてこの北京オリンピックでも、マイケル・フェルプスは、前人未到の8冠(マーク・スピッツ越え)を狙います。
さあ、この男、今大会のスーパーヒーローになれるか。
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