supernova
中世ヨーロッパ。
天体望遠鏡がまだなかった頃、一心不乱に夜空を見上げ、星の動きをつぶさに観測していた天文学者がおりました。
その名をティコ・ブラーエ。
あの「ケプラーの法則」で有名なヨハネス・ケプラーのお師匠さんに当たる人です。
この人の最大の業績は、「超新星」の発見。
超新星は、本来の新星よりも、はるかに明るく輝く星。
1572年に、ティコ・ブラーエは、カシオペヤ座に超新星を発見し、肉眼で確認できなくなるまで、記録を残し続けました。
超新星の発する光は13等級から19等級まで増加し、その明るさは「新星」をはるかに凌駕するもの。
爆発によって星の本体は、宇宙空間に飛び散りますが、爆発後に中心部に中性子星やブラックホールが残る場合もあります。
この星は、発見者の名前を取り「ティコの新星」と名づけられました。
超新星の発生頻度は数十年に1回。
系外銀河に出現した超新星は、遠すぎて通常は肉眼では見えませんが、1987年、大マゼラン銀河で超新星SN 1987Aが出現し、肉眼でも見える明るさになって、精密な観測がなされました。
その際、発生したニュートリノが日本のニュートリノ観測施設カミオカンデによって検出され、ニュートリノ天文学が進展することとなったのは有名な話。
このカミオカンデにおける成果が認められ、小柴昌俊は2002年度、ノーベル物理学賞を受賞。
そして、日本では、ロックグループ「BUMP OF CHIKEN」が、自分たちの愛のあり方を、夜空にある日突然出現する「超新星」になぞらえて、切ないバラードにしています。
歌の名前は、「supernova」
名曲です。
うまくつなげたところで、それではこちらをどうぞ。
もう少しで、今世紀最大の天文ショー「皆既日食」が、日本でも観察できます。
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