著者の川瀬泰雄という人は音楽プロデューサー。
井上陽水、浜田省吾、山口百恵等といった日本を代表するアーティストのレコードを手がけてきた方です。
その彼が、いまさらながらにビートルズ・サウンドに仕掛けられたマジックを懇切丁寧に解説してゆく一冊。
当然ながら、僕のようなビートルズマニアには、それでもなんでもたまらない一冊です。
しかし、考えてみれば、ビートルズに関する書物は、今までも手当たり次第に読んできました。
それでもなお、この手の本を見つければ、やはり手にとってしまいますね。
昨今の、おびただしい活字の洪水の中から、「ビートルズ」という文字だけは、自動的に検索してしまうセンサーが、僕の中にはいつのまにか内蔵されてしまったようです。
それくらいビートルズの残した213曲は、いまだに僕をひきつけてやみません。
ビートルズ恐るべし。
さて、今回手に取った本、知っているネタ、初めて聞くネタ等様々でしたが、やはり一番気になってしまったのが、あの名曲「LET IT BE」にしっかりと残っているというポールの歴史的ピアノのミスタッチ。
ご存知のとおり、「LET IT BE」には、アルバム・バージョン、シングル・バージョンとありますが、その両方のバージョンとも、開始2分59秒のところで、本来であれば、Amをひかなければいけない箇所が、ポールのミスタッチで、Bm7-5になってしまっているのだそうです。
これは、キーボードの専門家であるうちの相方に、直接耳で聞いて確かめてもらいました。
(もちろん、僕がそんな難しいコードを知るわけがありません。)
ところが、このミスタッチ、最新の「LET IT BE...NAKED」では見事に修正されています。
これも、彼女に耳でたしかめてもらいました。
このバージョンの2分55秒から、3分03秒にかけて、あきらかに違う音色のピアノの音が上から貼り付けられているというんですね。
しかも、3分03秒の、音の変わり目では、「パキーン」というノイズがしっかりと聞こえて、細工の跡が残っているというのが、彼女のリポート。
まあしかし、音楽の素養のない僕には、悔しいかな、彼女の言うその「パキーン」が、何度聞いても、わかりません。
「えー、わからないの?うそお。ちゃんと聞こえるよお」
しまいには悔しいもので、
「おお、聞こえる。聞こえる。これかあ」
なんて、見栄を張ってしまいました。
しかし、それでも、やはり聞こえないものは、聞こえない。
まあ、いいわい。
ビートルズファンとしては、それを知っているというだけでよしとします。
さて実は、この本によると、もうひとつのポールの名曲「YESTERDAY」 にも、世紀のレコーディング・ミスがあるらしいんですね。
これは、彼女に確認してもらう前にしっかりと、自分の耳で、確認して見たいと思います。
まあ、いずれにしても、そんなふうに、重箱の隅をつっくような聞き方をしなくても、やはり名曲は名曲。
その音楽的価値が薄まるというものではありません。
ちなみに、僕はかつて、彼女にお願いして「LET IT BE」のピアノを教わった事がありますが、ミスタッチをする度に、彼女に言われたこと。
「それ、なんていうコード?」
「しるかい!」
src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js">
コメント