23年間植物状態と診断されていた男性、「ずっと意識があった」と告白。
この「見出し」を読んだだけで、脳裏によぎった映画があります。
1971年のダルトン・トランボ監督作品。
「ジョニーは戦場へ行った」
戦場での爆撃で、病院に搬送されだ兵士ジョニー。
無事だったのは「意識」と「性器」のみ。
目も耳も口も鼻も失い、意識はあるのに、それを伝える手段がない。
手足は腐っていると判断され切断。
ジョニーは過去を回想しつつ、現実に絶望します。
しかし、ある日一人の看護婦が、肉塊と化したジョニーの胸に「メリー・クリスマス」というメッセージを送ると・・・
この映画の原作は、ダルトン・トランボ監督自身が戦時中に執筆した小説。
戦争を背景にしていましたので、救いようのないほど暗い結末でした。
しかし、ここまではいかなくとも、同じような状況の中、この方の場合は、背景に「戦争」ではなく「家族の愛」があった分だけ光が差しました。
映画の中で、ジョニーがモールス信号を理解できると知った軍医は、彼にツートントンで、体に直にメッセージを送らせます。
この方にも聞いてみたいところですね。
「なにが望みですか」
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