1967年制作といいますから、僕はリアルタイムで見ています。
怪獣ざかりの小学生でした。
「松竹」で唯一制作された怪獣映画です。
いまや、その希少価値で、根強く一部のマニアに愛され続けている作品ですね。
まあ、当時はそんなことなどまるで知らないわけですから、ゴジラやガメラと比べると、いまいちちゃちいなという印象しかなかったなあ。
主題歌を倍賞千恵子が歌う違和感などは、今ならはっきりとわかります。
シリーズ化までされなかった理由はいろいろとあるのでしょうが、僕が今回DVDで見て一番感じたのは、怪獣の「いのち」ともいえる鳴き声。
ギララの雄たけびのベースになっているのは、あれほとんど人間だと思われます。
僕としてはこれが妙に興ざめ。
魅力的なモンスターキャラには、やはり印象的でキャッチーな鳴き声は不可欠。
ゴジラの「アイーン」も、鉄人28号の「バウワオーン」も、おもわずまねしたくなったものですが、ギララの「ガーッ」は、僕としてはあまりいい点数はあげられません。
ギララの造形自体は悪くはないと思うのに残念ですな。
そういえば、この「ギララ」は、最近になって、洞爺湖サミットとからめてリメイクされてましたね。
それから、松竹映画のドル箱『男はつらいよ』シリーズの寅次郎の夢のシーンにも登場しましてましたね まあ、怪獣映画といえば、当時は日本が世界に誇れる、輸出産業でした。
ホームドラマがお家芸の松竹としては、カテゴリー違いは重々承知の上で、参戦したというところでしょう。
とにかく、娯楽エンターテイメントに徹するというスタンスで、女優達のシャワーシーンも登場し、「まあ無理してらっしゃる」という感は否めませんでしたが、そんなこんなも含めて、僕たちの世代なら、ギリギリ受け入れてあげることにいたしましょう。
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