久々に見たのが、『踊る大捜査線 THE MOVIE』です。
1998年の東宝作品。
本日現在で、実写日本映画の興行収入で4位の、観客動員数を誇るメガヒット映画です。
同名のテレビドラマからの映画化。
企画的には、ミーハーなのですが、そこは伊達に興行収入記録が4位というわけではない。
改めて鑑賞すると、やはり脚本はよく出来ています。
伏線の張り方と、緩急のつけ方が抜群。
湾岸署に同時発生する3つの事件を、キャラクターで盛り上げながら、上手にさばいています。
あの有名なセリフ。
「事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」
あのセリフの効果を最大限に活かす仕掛けもあちこちに仕込んであって、なかなか。
3日間寝ていないという青島刑事の設定を、あのドンデン返しにつなげる巧さ。
そして、署内領収書紛失事件の面白すぎる犯人たち。
やはり、観客を呼べる映画には、それなりの中身があるということです。
そんなこの映画の中での「おもわずニヤリ」
拉致された和久刑事が、自分の居所を知らせようとするのに燃えている焼却炉に赤いボールを投げ込みます。
このボールが燃えて、その煙がスルスルと煙突をのぼると、その煙は紫色に。
湾岸署の窓から立ち上る煙を発見する青島刑事。
屋上にかけあがり、周囲を見回すと、カラーの街並みがスッと白黒画面に。
すると、その白黒画面のほぼ中央に立ち上る紫色の煙。
知っている人は、誰もがここでニヤリでしょう。
回答は、青島刑事がセリフでいってしまいます。
「天国と地獄だ」
キャラクターでいうと、やはりサイコ殺人犯を小泉今日子にやらせたのはインパクトがありました。
これはキャスティングの勝利。
あのブリッジ矯正キラリの歯にはドキリです。
そして、最後にもうひとつ。
最後の病院のカット。
リハビリしている青島刑事にやさしく声をかける、このワンカットのみの看護婦役は、見たことのある顔でした。
いまやあちこちのドラマで見かけることの多い美人女優。
1998年当時は、まだチョイ役ですね。
映画を再見して、こんな発見をすると、またうれしくなってしまうものです。
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