4月19日日曜日。
春盛り、たんぽぽが咲き始めた青梅市にある会社の畑へ行ってまいりました。
我が家からは、車で1時間ほどです。
1週間たっただけで、畑の周りの草花も、微妙に様変わり。
オオイヌノフグリ、ツクシ、馬酔木など、畑の周りで見られる植物の名前も、ボチボチと覚え始めました。
遅咲きのシダレ桜が、隣の花木園の敷地にはまだ見られます。
さて、本日のメニューはてんこ盛り。
現地到着は、午前8時。
師匠は、いつものように、僕が到着する頃には、ひと仕事終えています。
終わっていたのは、ネギの苗植え。
こんな感じです。
その隣には、あの京都名産の九条ねぎ。
苗は、副業で農業をやっている会社の方から譲り受けたものとのこと。
ネギは、掘った土の中に、ズラリとたてかけて並んでいる状態に見えたので、「これで完成?」と聞いてみると、本日はここまでとの解答。
このネギたちは、土の中に根を張ってくると、この寄りかかっている状態から、徐々に起き上がってくるのだそうです。
後は、それに合わせて、土を徐々にかけて埋めていく作業になるとのこと。
そうしないと、あのネギの白い部分と、青い部分とに別れないで、全部青くなってしまうのだそうです。
隣の畑では、いいかんじのオジイチャンが、やはりネギの苗を植えていました。
オジイチャンの畑では、掘った土の溝に、藁を敷いていましたね。
オジイチャン曰く、
「去年は、落花生をやったんだけど、ハクビシンに全部やられちゃったよ。だから、今年はネギにするんだ。」
さて、僕の本日のミッションは、トウモロコシの種植え。
銘柄は、「みらい」という名前で、師匠曰く、トウモロコシの中では一番甘いとのこと。
発芽しやすいように、師匠が一晩水にツケておいたという種がこちら。
これが、あのトウモロコシになるというわけですが、ちょっとイメージがわきません。
トウモロコシに限らず、野菜といえば、どうしても、スーパーに陳列されている姿しか浮かばないのは、なんとも情けない話です。
さて、この種をどうまくか。
まず、トウモロコシ用に張ったマルチにマーキングしたポイントを、師匠特製のマルチカッターで土ごと繰り抜きます。
そして、そのくぼみに、市販の「種まき」用の土を入れ、種を2粒差し込みます。
このとき、種の赤いポッチのある方を下向きにすると芽が出やすいとのこと。
そして、その上に再度「種まき」用の土を、やや多めにかけて、上からキュッキュッと手のひらで押して固めます。
後は、その種を植えたポイントに、たっぷりと水をやります。
ここで第一ステップ終了。
第二ステップは、水をたっぷりやったトウモロコシのマルチの上に、アーチをさして、ビニールの屋根をかぶせます。
こうして、一定の温度を確保してやると、トウモロコシの生育にはいいとのこと。
設置はこんなかんじ。
最後に、中の温度があまり上がり過ぎないように、ビニールに少し穴をあけて、多少風通しを良くします。
これで、本日のトウモロコシの種植え作業は終了。
本日の種植えは、トウモロコシの陣地の半分ほどでしたが、残りの半分は、少々時期をずらしてから種植えをするとのこと。
さあ、日本一甘いトウモロコシが出来ますかどうか。乞うご期待。
さて、その頃、隣の畑では、師匠が、スイカの苗床作りに余念なし。
ちなみに、隣の畑には、ゴールデンウイーク明けに、太陽光のパネルが設置されるとのこと。
本来であれば、この土地は青梅市指定の生産緑地になっておりますので、農業以外の目的で土地を使用することは、行政的にはまかりならんというルールなのですが、その太陽光のパネルは、地面から3メートルの位置にセットし、その下の土地でも、ちゃんと農業は行うという条件で、許可が下りたのだそうです。
そこで、太陽光パネルの真下に植える作物ということで選ばれたのが、スイカとカボチャ。
いわゆるタマモノの呼ばれる農作物類です。
まず、スイカのエリアをトラクターで整地。
ここには、今朝まであの「のらぼう菜」と「エシャロット」(こぶりのらっきょう)が植えられて食べごろだったのですが、これは、残念ながら、ここですべて伐採。
新たに、畑として耕したエリアに、まずは、ヒモを貼ってインスタント測量。
スイカの苗床を6箇所つくります。
そして、その苗床に、「コメリ」で購入してきた、「バーク堆肥」をドサッと敷きます。
そして、ここに化学肥料を撒いてから、ならします。
次に、6箇所全部に、マルチを張ります。
それから、トンボで、マルチの周りをならして、2種類のネットを張ります。
まず、最初のネットは、雑草が生えないようにするためのもの。
市販のネットも売っていますが、けっこういい値段してしまいますので、会社の建材部署からちょうど手頃なネットを調達。
このネットは目が非常に細かいので、雨水などは通して地面に流しますが、下から出てくる雑草は通しません。
スイカの苗床は、かからないように敷きますので、ちょうと巨大な顔面パックをするようかんじ。
そして、2枚目のネットはブルー。
このネットの目は、白に比べると非常に大きく粗い。
その理由は、このネットを張る目的が、伸びてくるスイカのツルを絡めるためのものだからです。
これが、我社の農園のスイカの苗床。
最後は、苗を植えるときに、6箇所の苗床にかかったネットの部分は、綺麗に切ってしまうそうです。
聞けば、6箇所に植えるスイカの苗は、ひとつ300円前後とのこと。
その苗が、収穫時には、この畑の中いっぱいのツルを張り巡らせて、スイカの玉がゴロゴロ転がっている畑になるとのことですから、スイカは、かなりコストパフォーマンスのいい農作物のようです。
さて、このスイカの苗床のとなりに、一本マルチを追加しました。
ここに植えるのは、枝豆とのこと。
そして、その枝豆用のマルチを張るための下準備がけっこう重労働。
トンボで、土を寄せてから、ジョレンで両側の溝を深く掘り起こしていきます。
この畑はすぐ下が粘土層なので、少々土が固い。
作ったのは一本だけでしたが、これはけっこうハードでしたね。
手のひらにマメが一個出来ました。
そして、前回同様、二人がかりでマルチを張ります。
これで一応完成。
さて、先週苗を植えたレタスはどうなっていたか。
リーフレタスがこちら。
先週の苗の状態がこちら。
JA で、8個360円だった苗は、一週間で、これくらい成長しました。
ちなみに、僕が試しにカインズホームで仕入れてきたひとつ158円の苗は、高い割には、ちょっと小ぶりでしたね。
リーフレタスの一番奥の左側の苗がそれです。
スナップエンドウはこちら。
ネットにツルが絡まりはじめましたね。
先週の状態はこちら。
ランチは、いつもは花木園の前のお店に出かけて、店外テーブルを陣取るのですが、今回は師匠が用意してくれたディレクターチェアと、簡易テープルを畑の前にセット。
作業した畑を眺めながらの、サンドイッチといなり寿司。
いつものコンビニで買ってきたものですが、やはりこういう空気で食べるとうまいのなんの。
ちょっとカロリー計算は、吹っ飛んでしまいました。
次回は、ここにパレットを敷いて、簡易休憩所を作るとのことなので、楽しみです。
さて、本日はまたお持ち帰りをしようと思った「のらぼう菜」がなくなってしまいましたので、抜いたばかりのエシャロットをテイクアウト。
エシャロットは、まあ、いってみればらっきょうのちょっと若い状態のようなもの。
茹でて、酢味噌で食べると美味しいよということなので、早速家に帰ってやってみました。
これがなかなか美味い。
僕としては、らっきょうよりもこちらの方に軍配が上がります。
次回はゴールデンウイーク頃に、一斉に苗を植えるとのこと。
今植えてしまうと、この時期でも、早朝に下りる遅霜で、せっさかく植えた苗が全滅してしまう可能性があるので、苗植えのタイミングはギリギリまで待つのだそうです。
ランチの後、買い出しに行った「コメリ」「JA西東京」は、アマチュア菜園家たちでごった返し。
なるほど、生産緑地の多い青梅では、これだけのアマチュア農業家たちがいるんだなあと感心しきり。
さて、いろいろと覚えた本日ではありましたが、最後に、畑の脇に咲いていたんぽぽを眺めながら詠んだ俳句をご紹介いたしまして、本日のブログを終了いたしましょう。
「蒲公英に蜂飛び来たりて命継ぐ」
おそまつ。
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