2016年6月3日、ボクシング元世界ヘビー級チャンピオン、モハメッドアリ死去。
何かと話題に事欠かないボクサーでした。
ローマオリンピックでライトヘビー級の金メダル。
圧倒的に不利な下馬評の中、ソニー・リストンからヘビー級王座奪取。
通算19度の王座防衛。
三度にわたる世界王座への返り咲き。
鈍重な巨漢ボクサーが、ブンブンとパンチを振り回すイメージの強かったヘビー級のボクシングに、スピードとフットワークを持ち込み、現役時代は、自らを「蝶のように舞い、蜂のように刺す」とアピール。
彼のパフォーマンスはとにかく派手でした。
そして、それだけの注目を集めておいて、結果はきちんと出す。
とにかく大口をたたくスタイルでしたから、彼のアンチも多かったようですが、それを上回るファンのハートは確実につかんでいました。
リング外でも、ベトナム戦争徴兵拒否などで、王座ををはく奪されたりもしましたが、これを奪い返すことになるジョージ・フォアマンとのザイールでのタイトルマッチは圧巻でした。
当時、世界一のハードパンチャーといわれたジョージ・フォアマンに、8R逆転KОを奪った試合は、僕もリアルタイムで見ましたが、鳥肌もの。
この試合でアリは、ロープにもたれながら相手のパンチを腕でブロックし、自分では打ち返さずに、フォアマンの体力を消耗させる作戦。
そして、気を見るや、そのワンチャンスを逃さずに、最後の一発で逆転するという頭脳的なボクシングで、見事なKO勝利。
この試合は、「キンシャサの奇跡」と呼ばれました。
その後ヘビー級には、マイク・タイソンという風雲児が現れましたが、それでも彼のボクシングは、いまだにファンの脳裏に焼きついています。
心よりご冥福をお祈りいたします。合掌。
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