2012年製作のWOWOWオリジナルドラマ。
原作は東野圭吾。
主演は長澤まさみ。
主題は、クローン人間。
なので、彼女が一人三役。
イギリスで、クローン羊のドリーが誕生したのが1998年。
原作が書かれたのが1994年ですから、テーマとしてはかなり先取りしていました。
さすがは東野圭吾。
人間のクローンは、いずれは技術的には可能になるんでしょう。
しかし、それが出来ることと、実際に作るのとは大違い。
なにせ人間です。ことはやはり神の領域。
そこには、やはり倫理という問題が大きく横たわります。
しかし、それが出来るのならば、やはりやりたくなるのが人間のサガ。
それを作った後で、どんな問題が起きてくるのかというところまでを、冷静に推考をしきれないでしょう。
だったら、研究自体をやめてしまえということになりますが、人間の知的探究心はそう簡単には抑えられない。
クローンのオリジナルのおばさんも、長澤まさみが演じましたが、その彼女のセリフ。
「あなたたちは化け物、薄気味悪い。」
おいおい、そこまで言うかよという気もしましたが、はたして実際に、自分のクローンを目の前にしたら、そう冷静にしていられるのか。
どんなに、理性を駆使して理解しようとしても、本能的に湧いてくる感情は案外そんなものかもしれません。
いずれ、科学の力で人間のクローンができる時代は来るのでしょう。
では、それはいったいどんな社会なのか。
いろいろ考えてみますが、僕にはちょっと想像がつきません。
そんな彼らと冷静に付き合っていけるくらい、人間が成熟した大人であればいいのですけれど。
残念ながら、そういう人ばかりではないでしょうね。
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