大晦日に、池上彰の番組を見て、一年間のニュースはざっとおさらいしました。
ニュースは、それで勉強できたものの、池上さんが取り上げてくれなかったのは、当然ながらエンタメ情報。
最近の日本のエンタメ状況も、オジサンは、まるでわかっていません。
僕が音楽で人に語れるのは、残念ながら70年代から80年代にかけてまで。
もちろん、カラオケで歌えるのもその時代のものまで。
それでも一応、毎月一度は、TSUTAYA に行って、売れ線のCDシングルをレンタルしてきて、ITUNES には入れています。
しかし、新しい音楽を取り入れる感性の低下は著しく、いまやどの曲を聴いても、まるで頭に入ってこない。
カラオケ仲間との定期セッションの時には、新しい曲を仕入れて、驚かそうという色気はあるのですが、頑張って聴いて覚えていても、一度歌ってしまうともうそれまで。
ずっとは覚えていられません。
やはり、ずっと忘れずに覚えていて、いつでも歌えるのは、若い頃に聴いた曲ばかり。
多感な頃に浴びるように聴いた音楽は、どこかで体内に刷り込まれるのでしょう。
最近の曲が覚えられないのはやむなし。
まあ、歳をとるというのはそういうことなのでしょう。
但し、紅白歌合戦は、実は毎年恒例で、録画だけはしてきました。
しかし、これは録画のみ。ほとんど見てはいません。
録画したDVDが綺麗に引き出しに並んでいるだけ。
最後に見たのは、おそらく20年以上前かもしれません。
ところが、ブルーレイ・デッキに録画した番組が、去年からは、ダビングなどしなくても、Wi-Fiの電波で飛んできて、iPad でも見られるようになりました。
ですから、今回は、ipad に仕込んだ紅白歌合戦を移動中の電車の中で観賞できました。
もう今はそういう時代です。
紅白歌合戦の視聴率低下がいわれて、久しいですが、やはり、その年の日本のエンタメ情報をまとめて一気に知るには、やはり以上の番組はないでしょう。
さあ、久々に見た紅白歌合戦です。
日本のエンタメ情報は、まるで浦島太郎状態のオジさんですが、ここでしっかりと勉強して、最低限、時代に置いていかれないようにはしておきたいと思います。
それではまいりましょう。
「第68回NHK紅白歌合戦〜夢を歌おう」
今回の総合司会は、内村光良。
紅組キャプテンは、有村架純。白組キャプテンは二宮和也。
さて、豪華だったのがグランドオープニング。
こんなのは、昔見ていた紅白にはありませんでした。
今回の紅白歌合戦の出場アーティストが、宮川彬良によるハリウッドレビューテイストの胸踊るオープニングテーマに乗って踊りながら、全員登場するというド派手な趣向。
もちろん生ステージではなく、あらかじめ収録されていたものでしたが、これは、なかなか見応えがありました。
視聴者を、番組最後まで、裏番組にとられてなるものかというNHKの気合いが感じられました。
さあでは、順番に見てまいりましょう。
さて、トップバッターの第1組目。
ここは昔と変わらず、その年活躍した初出場の若手対戦。
白組は、Hey! Say! JUMP。「Come On A My House」
紅組は、Little Glee Monster 「好きだ。〜夢を歌おう ver.」
どちらも、僕が去年レンタルしてきたCDに、アーティストの名前はありましたが、歌った曲は違っていました。
ちょっと気になって調べて見たら、Hey!Say!JUMP が歌った曲は、2014年発売のもの。
little Glee Monster の曲は、2016年の楽曲。
どちらも、2017年の曲ではありませんでした。
おそらく、今年の楽曲よりも、売れた曲なのでしょう。
視聴率に左右されないNHKなら、やはり2017年の紅白である以上、その年の代表曲をぶつけて欲しかったところ。
昔の紅白なら、終始その年の巷を賑やかせた曲で盛り上がったものですが、今やそんなこだわりはNHKには、ないようです。
「みんなが、知っている曲をやりますから、チャンネル変えずに見てね。」
これは、視聴率の低下で、なりふり構わなくなってきた最近の紅白の顕著な傾向のようです。
さて、2組目。
白組は、演歌の山内惠介「愛が信じられないなら〜貴公子たちの舞踏会」
紅組は、E-girls 「Love ☆ Queen」
演歌対ダンスユニット対決。
ちなみに、演歌のアーティストは、大御所も含め今回も多数出場はしていますが、TSUTAYA のランキングを見てレンタルしてきたCDには、一枚も入っていませんでした。
僕の行きつけのTSUTAYA には、シングルランキングは、30位まで並びます。
でも一年を通して、演歌の楽曲が並んでいたことは一度もありませんでしたね。
もちろんちゃんと並べば、手にすることはやぶさかではありませんが、演歌に関しては、2017年に限らず、ここ数年、いやもっと前からかな、ベスト30にランクインしているのを見たことは一度もありません。
この山内惠介という歌手も、この曲も、今回この紅白で初めて知りました。
おそらく、紅白には、その年売れた売れないに関係なく、「演歌枠」というのが存在するのでしょう。
視聴率が下がった紅白ですが、おそらく、その低い視聴率を支えているはずの高齢者に配慮すればこういうことになるのかもしれません。
選挙同様、紅白も若者離れが顕著であるということだと思います。
たとえ売れていなくても、演歌がなければ、国民的音楽番組は成り立たない。
そういうことなのでしょう。
E-girls は、出場回数は5回ながら、メンバーはひっきりなしに入れ替わっているグループ。
これも、最近のダンス・ボーカル・グループには、顕著な傾向。
現在は、11人組。顔と名前は覚えられませんが、みなさん、美脚で惚れ惚れ。
さて、紅白といえば、歌以外にも応援合戦も名物。
これも、その年にブレイクした芸人が登場して盛り上げたものです。
今時は、応援ではなく、もっぱら盛り上げ専門。
その顔ぶれを見れば、その年のバラエティの状況も見えてきます。
渡辺直美、ブルゾンちえみ、サンシャイン池崎、紅白裏トーク担当はバナナマン。
しかし、そんな芸人たちの誰よりも一人気を吐いていたのが総合司会のウッチャン。
バラエティ番組「LIFE ! 人生に捧げるコント」の座長を務めて、 NHKへの貢献が顕著な彼。
番組の名物キャラクター三津谷寛治を、ムロツヨシや塚地武雅を引き連れて熱演。
欅坂46とのダンス共演などもありで、総合司会だけにとどまらない八面六臂の大活躍でした。
さて、3組目は、紅組 SHISYAMO 「明日も 紅白2017 Ver.」。
白組 三山ひろし 「男の流儀」。
SHISHAMO は、高校の軽音楽部出身のスリーピース・ロックバンド。
全国から選抜された高校生たちとのセッションでした。
なんだか、コミック漫画からそのまま抜け出てきたようなガールズ・バンド。
彼女たちが歌った曲は、ちゃんと2017年の楽曲でした。
三山ひろしは、演歌の人。
この人公認の「けん玉大使」で、歌いながらけん玉をするという異色演歌歌手。
歌の最中に、けん玉の公式ギネス記録に挑戦という演出でしたが、これはいかがなものか。
だって、けん玉の方に目がいってしまい、この人の歌は、残念ながらまるで印象に残りませんでしたよ。世界記録挑戦も失敗。
あの生放送のカメラの前で失敗してしまった「14」番の彼氏の運命やいかに。
ちょっと、彼のその後が気になってしまいました。
けん玉はけん玉でやった方が良かったかもしれません。
4組目は、紅組 AI × 渡辺直美 「キラキラ」
白組 竹原ピストル「よー、そこの若いの」
AI は、パワフルで歌の上手な歌手として、彼女は知っていましたが、このパフォーマンスでは完全に渡辺直美に食われていました。
しかし、渡辺直美は、あの巨体でよくぞあそこまで踊れるもんです。ご立派。
竹原ピストルは、iTunesには入っていませんが知っていました。
Amazon プライムで見たドラマ「 バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」の、エンディングで彼が生演奏していたんですね。
ギダーの弾き語りスタイルでしたが、紅白のステージもやはり弾き語り。
歌もグッときましたが、もっとグッときたのが、ステージでの彼の生セリフ。
「よろしくお願いします。お世話になります。」
「すいません。前を失礼します。」(ステージへ向かう時)
「櫻井さん。曲紹介ありがとうございました。」
「こりゃ、頑張らないと。」
どれも、どうということはないセリフなのですが、これを紅白のステージの上で口にしたアーティストって案外いないんじゃないかしら。
あの特別なステージに、彼だけは、普段の当たり前の自分をきちんと持って上がっていたような気がしましたね。
さて、お次の対戦は、演歌対ジャニーズ。
紅組は、丘みどり(初) 「佐渡の夕笛」。
白組は、Sexy Zone(5)「ぎゅっと」
丘みどりという演歌歌手も、この紅白が初見。
YouTube で、映像をチェックして見たら、このお嬢さんが、なんミニスカートで歌っている姿を散見。
ミニスカートといえば、あの天下の美空ひばりが、「真赤な太陽」で、ひざギリギリスカートで歌っている姿を思い起こすくらい。
でもあれは演歌ではなく、一応歌謡曲ロックでしたからね。
演歌で、この衣装はちょっとなかったのではないでしょうか。
あの長山洋子も、演歌転向後はずっと着物でしたからね。
でも、その彼女も、さすがに、紅白で、大好きなおばあちゃんの見ている前で、ミニスカートというわけにはいかなかったのでしょうか。
ステージはきらびやかな和装でした。助平オヤジとしては、彼女のミニスカ姿も見てみたかったところ。
売れてくれば、そんな露出も無くなって来るのでしょう。
Sexy Zone は、今回が初出場。
「簡単なフリなので、会場の皆さんも踊ってください。」
これも、NHKホールだからどうかなと思いましたが、最後は観客全員総立ちで、手を握って「ぎゅっ」としていました。
まあ、そこは、「NHKですから。」
ちなみに、今回白組のジャニーズ系は5組。
対する紅組のAKB系は3組。
というわけで、当然黄色い声援は、白組にやや分があり。
勝敗の明暗を分けたのは案外この辺りだったかもしれませんね。
さて、お次の対戦は、平成演歌対決。
紅組は、市川由紀乃(2)「人生一路」
白組は、福田こうへい(4)「王将」
「人生一路」といえば、あの美空ひばりが、コンサートのラストでこのんで歌っていた名曲。
対する「王将」は、言わずと知れた村田英雄の代表曲。
カバー曲対決という演出でしたが、この二人が実際にこの曲を発売していたわけではないというのが少々気になりました。
市川由紀乃には、2017年発売の「はぐれ花」というオリジナルがあり、福田こうへいには、「道ひとすじ」というオリジナルがありました。
なのに、その自前の曲は歌わせてもらえず、大御所の既存のヒット曲を指定されたというのはちょっと可哀想。
確か、いつぞやの紅白で、天童よしみも、美空ひばりのヒット曲を歌っていましたね。
紅白出場の演歌歌手には、演歌スタンダードの特別枠でもあるのでしょうか。
紅白の視聴者が、そちらを望んでいると言われてしまえば、それまでですが、そんな小手先の視聴率獲得演出などせずに、堂々と、その年の曲で勝負させてあげた方が、潔いような気がします。
それで瞬間視聴率が下がるようなら、それはあくまでNHKの歌手選択ミスということです。
さて、次の対決は、ダンスユニット対演歌。
白組は、三代目 J Soul Brothers(6) 「HAPPY ~紅白スペシャルバージョン~」
紅組は、天童よしみ(22)「道頓堀人情」
この、三代目 J Soul Brothers は、レンタルCDでもご常連。
シングルをリリースすれば、必ずベスト10にはランキングされてくるので、承知はしています。
同じ年の旧友の奥さんが、このグループにお熱をあげていて、語る時の目が完全に乙女モードで輝いていましたから、よほど魅力的なのでしょう。
この辺りの楽曲は、聞けばなんとか曲は覚えられても、ダンスはおじさんには逆立ちしても無理。なのでここは、ただひたすらため息。
たとえ、ダンスができたとしても、所詮イケメンにはかないませんて。
天童よしみは、「夕月おけさ」という2017年発表のオリジナルがあったのですが、このステージで歌っていた「道頓堀人情」は、2002年の楽曲。
どうせ紅白ではヒット曲しか歌わないのだったら、いっそ僕たち世代には忘れられないアニメソング「いなかっぺ大将」でも歌ってくれたら盛り上がるんだけどなあ。
この対戦の結果は、いうまでもなし。
さて、お次の対戦は、J-POP 対決。
白組は、SEKAI NO OWARI(4) 「RAIN」
紅組は、倉木麻衣(4)「渡月橋 ~君 想ふ~」
「Rain」の方は、アニメ映画「メアリと魔女の花」のテーマ曲。
「渡月橋 ~君 想ふ~」は、劇場版「名探偵コナン から紅の恋歌」のテーマ曲。
なので、これは事実上のアニソン主題歌対決。
倉木麻衣は、アニメ「名探偵コナン」シリーズの挿入曲を21曲手がけているそうです。
僕は、完全な「巨人の星」「あしたのジョー」世代でした。
ですから、アニメ文化には理解はあるつもりなのですが、しかし残念ながら、今のアニメブームにはまるでついていけません。
オジサンが無理をしてもしょうがありませんが、「ONE PEACE」もダメなら、「エヴァンゲリオン」もダメ。
上記も、完全なるWiki 情報で、両方とも未見。
いまは、アニメやゲームと、J-POPS のタイアップも盛んですので、日本の音楽シーンを語りたいなら勉強しないといけません。
さて、お次の対決は、ダンスユニット対決。
紅組は、TWICE(初)「TT -Japanese ver.-」
白組は、三浦大知(初)「三浦大知 紅白スペシャル」
これは、華のある対決になりました。
TWICE は、韓国出身のお嬢さんたち。
この曲は、実は知っていました。
息子たちの卒業パフォーマンスを動画編集してほしいという知り合いのママさんから依頼があり引き受けたのですが、その演目が、このTWICE の「TT」でした。
僕も基本やりたがりで、卒業生パフォーマンスには手を挙げたクチでしたが、今はそれがダンスなんですね。
彼らは、見事にこの難しい踊りを完コピしていました。
三浦大知は、好きでよく見る番組「SWITCH インタビュー 達人達」に、出演していたので知りました。この時の相手が、体操の内村航平。
今どきのシャキシャキしたダンスをする人で、紅白のステージでは、「無音シンクロダンス」を披露。
これは完全に歌よりもダンスメインのパフォーマンス。
今や、音楽エンタメでは、ダンスは、歌と肩を並べるパフォーマンスになってきました。
そのうち、これに合わせて、カラオケも様変わりしてくるのでしょう。
踊れないと、ウケないとなると、オジサンには、ちと厳しい。
さて、お次の対決は、演歌対J-POPS。
紅組は、水森かおり(15)「早鞆ノ瀬戸」
白組は、WANIMA(初)「ともに」
水森かおりは、紅白の出場演歌歌手の中で、唯一と言っていいくらい、オリジナルのリアルタイムのヒット曲でコンスタンスに出場を果たしている演歌歌手。
今回の楽曲も、ちゃんと2017年にヒットした曲。
それでも、TSUTAYA のレンタルCDランキングでは見かけませんでしたが。
彼女が「ご当地ソングの女王」と言われているのは有名で、「鳥取砂丘」は、僕も知っております。
まだ大御所というところまではいきませんが、事実上、彼女は平成の演歌界のエース。
紅白のステージは、「千手観音ダンス」。
どうやら、ポスト小林幸子はこの人のようです。
はたして演歌が、レコード大賞を奪還する日は来るか!?
対する白組は、初出場のWANIMA。
2016年あたりから、ポーンと出てきたイキのいいスリーピースバンド。
リードボーカルのあの絵に描いたような笑顔がウリのようですが、あれ疲れませんかね。
さて、前半戦最後の対決は、演歌対大御所。
紅組は、島津亜矢(4) 「The Rose」
白組は、郷ひろみ(30)「2億4千万の瞳 ~GO! GO! バブルリミックス~」
島津亜矢は、演歌歌手ですが、彼女も可哀想でした。
彼女の場合は、演歌すら歌わせてもらえません。
なんと、演歌の彼女が歌ったのは、ベット・ミドラーの「THE ROSE」。
確かに、2017年発売の彼女のアルバム「SINGER4」は、演歌以外のジャンルにも踏み込んだカバーアルバムでしたが、この中に収録されていた洋楽は 、ビリー・ジョエルの「Honesty」のみ。
どうせカバーをやるなら、もっと違う選曲もあったはず。
彼女も決して洋楽が嫌いというわけではないのでしょうが、果たして彼女のファンが、この選曲を望んだか?
または、歌う本人が、紅白で歌う楽曲として、この選曲を望んだか?
これも、視聴率狙いのNHKが、彼女の紅白出場の条件として、この選曲を提示したような気がします。
演歌歌唱の洋楽というのは、僕に言わせるとやはりちょっと相性が悪い。
あれなら、僕のカラオケの方が、まだオリジナル・テイストかな(?)
いずれにせよ、演歌がヒットしない昨今、演歌歌手たちが、その年のオリジナルの発表曲を紅白のステージで歌えるというのは、かなり難しい状況になっていると言えそうです。
さて、前半戦のトリは、白組のポップ界の大御所郷ひろみ。
彼のパフォーマンスは、2017年の日本高校ダンス部選手権準優勝の登美丘高校ダンス部とのバブリーダンス・コラボレーション。
しかし、ステージ上チーママメイクで踊る彼女たちは、ちょっと女子高生には見えなかったぞ。
歌った「2億4千万の瞳」も、1984年発表の曲ですからね。
これも大御所たちのみに許された選曲ということでしょう。
でも、これは僕に言わせれば反則。
さて、前半戦最後に、ブルゾンちえみ with B のパフォーマンスがありました。
実は、会社の年頭の新年会で、我が社各部署の年間指針発表があったのですが、そのとある部署の代表が、年間の売り上げ目標を発表するのに、会場を見回し、ニヤリと笑って「35億!」
これで、会場がドッとわいたのですが、この意味が恥ずしながらわかりませんでした。
しかし、このパフォーマンスを見て納得。
なるほど、これをパクったわけね。
いや、勉強勉強です。なにが面白いのか理解できないまでも、おじさんとは言え、ネタとして、ちゃんと世の中にはついていかないといけません。
以上前半終了。
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