Amazon Prime のラインナップから、久しぶりに「駅馬車」を見ました。
言わずと知れた、西部劇のマスターピース。
ジョン・フォード監督と、ジョン・ウェインの初コンビ作。
このジョン・ウェイン演じるリンゴ・キッドの登場シーン。
カメラが、グーッと寄って、ライフルを回しながら馬車を止めるシーン。
そのカットのリンゴ・キッドは、馬に乗っていた印象でしたが、今回イラストにしてみて、そうではないことが判明。
そしてこれが、ジョン・ウェインがスクリーン初登場シーンと勝手に思っていましたが、これも違いました。
彼のデビーューは、遡ること9年。
1930年の「ビッグ・トレイル」。
これが不評で、それからずっと、B級西部劇でくすぶっていたところを、この映画でジョン・フォードが大抜擢。
でから事実上、この映画の主演は、ジョン・ウェインですが、冒頭のタイトル・クレジットでは、彼の名前は実は上から二番目。
一番目のクレジットは、相手役のクレア・トレヴァーでした。
この映画では、まだジョン・ウェインは西部劇の看板俳優ではなかったんですね。
96分の映画でしたが、西部劇の面白さが凝縮された内容。
前半は、駅馬車に乗り合わせた人物たちの群像劇。
そして、ラスト30分で畳み掛けるように、インディアンの襲撃と、3対1の決闘。
相手が、酒場に入ってきて、そのまま崩れ落ちる、いかにも娯楽西部劇的なシーン。
そして、脱獄囚のリンゴ・キッドは、これで逮捕されて牢獄かと思いきや、意表をつくハッピーエンド。
ん?
ここまでいうと、ネタバレになるのかな。
でも、とっくにパプリック・ドメインになっているクラシックの傑作ですからいいでしょう。
ジョン・フォードの独立プロによる低予算映画でしたが、不朽の名作となりました。
日曜洋画劇場でオンエアされたときの、淀川長治さんの熱のこもった解説を思い出しました。
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