「クリスマス映画なら『34丁目の奇跡』は、見ておくべきでしょう。」
春たけなわなのに、季節外れで失礼。
Amazone Prime で、この作品を鑑賞。
学生の頃は、浴びるように映画を見ていました。
なので、クリスマスのシーズンになると、町山智浩や松崎健夫にでもなったつもりで、(昔なら淀川長治さんかな)、友人たちには偉そうにこんなことを言っていました。
とにかく、アメリカ人は、この映画が大好き。
クリスマスのシーズンになると、どこの家庭も、この映画か、もしくはフランク・キャプラ監督の「すばらしき哉、人生!」のどちらかを見ていると言われるほど。
のちに何度もリメイクされています。
この映画はもちろん、ストーリーも知っていましたし、出演していた女の子が、当時まだ8歳だったナタリー・ウッドだったということも知っていました。
1947年度作品で、サンタクロース?を演じた。エドモンド・グウェンが、アカデミー賞助演男優賞をとったことも知識としては知っていました。
ところがです。
それで、すっかり見た気でいたこの映画。
実は、今回が初見でした。
あらまあなんという事。
最近こういうことがよくあります。
映画は見ていないでも、その映画の情報や、スチール写真、そして、ハイライトシーンなどの映像に、長年にわたって数多く接しているうちに、いつのまにか映画本体を見た気になってしまっていたんですね。
ひどい時には、友人との映画談義になると、見てもいないのに、聞きかじりの評論までしていました。
基本が、知ったかぶりのええカッコシーですから、これはよくあったケースと推測されます。
おそらく、こういうクラシックな名画には、今回のようなケースが、もっとたくさんあるに違いないと睨んでいます。
冒頭の偉そうなセリフ。
これも、映画オタクのミエから、映画は未見のままで言っていたと思われます。
まったく、失礼をいたしました。
考えてみればそうです。
当時、名画座巡りをして鑑賞していた映画のほとんどは、いまにして思えば、女優のヌードやエロいシーンがあるかどうかが選択のポイント。
事前情報や、予告編や、タイトル及びテーマから、めっけもののエロいシーンがありそうな映画ばかりを追いかけていました。
従って、ファミリー向け映画やミュージカル、クラシック映画は、例えどんなに名作であろうと、お金を払って見に言ったのはごく少数だったはず。
それなのに、映画情報誌は、隅から隅まで目を通していましたから、見た気になった未見の映画が、案外多いのもうなずけます。
もしくは、本当は見ているのに、忘れてしまっているか。
いずれにせよ、そんな若き日の偏った映画観賞の罪滅ぼしに、Amazone Prime では、未見の可能性のあるクラシック映画を中心に観賞しよう思います。
さて、サンタクロースは実在するか否か。
映画はこの問題をめぐって、法廷にまで話は進んでいきます。
そして、ラストは、あの「素晴らしき哉、人生!」にも通じる、実にアメリカ的な大円団。
世界中の親たちに申し上げましょう。
もしもあなたが、大人になるまで、サンタクロースは本当にいるんだと、自分の子供に信じさせることができたとしたら、そのときは是非申告してください。
その努力に免じて、金一封はつきませんが、表彰状を差し上げます。
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