さて、実は本日無事に帰国いたしました。
いろいろと張り切りすぎたので、さすがに旅の疲れが出て、まずは一眠り。
それでは、まだ興奮冷めやらぬうちに、頑張って、4日目のレポートをお送りいたします。
5日目は、空港への見送りだけなので、ブータンでのメニューは実質上4日目が最終日です。
さて、ティンプーでの宿は、ホテル・プンツォ・ペルリ。
ちなみに、キンレイさんとでデチェンさんは、ここティンプーにアパートを借りているので、この日は、ホテルには止まらず自宅に帰りました。
このホテルは、ティンプーのメインストリートにほど近いロケーション。
まずは、食事の前に、早朝のティンプーの街を散歩してきました。
ここが、ティンプーで一番交通量のある交差点で、ブータンで唯一信号のある交差点とキンレイさんが教えてくれました
しかし、信号がどこにあるのか。
なんと、あの中央のボックスの中に、ポリスマンが入って、手旗信号で車を裁くのだそうです。
その一番大きな交差点にも、朝であれば、犬が普通にゴロゴロ。
月曜日の朝、6時30分です。
ブータンの映画館。
ブータンでは映画も作られています。
でも、実際はインドの映画がかなり多いそうです。
インドの映画であれば、当然言葉はヒンドゥー語。
ブータンのほとんどの人たちは、ヒンドゥー語もわかってしまう。
みんな当たり前にバイリンガルです。
この映画は、一応ラブ・ストーリーだそうです。
でも、キスシーンもベッドシーンも、ほとんどなし。
映画も健全です。
ブータン最大の街でも、お腹を出してくつろぐ犬たち。
これは、ブータンのカラオケ。
しかし、お店のスタイルは日本とはかなり違うとのこと。
お客さんは、日本のように、それぞれの部屋に分かれません。
おそらく、お店にカラオケのマシーンがひとつしかないのでしょう。
ひとつの部屋で、全員で歌うのだそうです。
昔の日本の「歌声喫茶」のようなノリですね。
この看板を、ティンプーの街のあちこちでみかけました。
英語でも書いてありましたから、僕にもわかりました。
「ベイビーは、最初の6ヶ月間は、授乳で育てましょう。
詳しくは、お近くの健康センターまで」
都会のど真ん中に、こんな広告が出ているのが、なんともブータンらしい。
ちなみに、ブータンでは、医療はすべて無料です。
もちろん、教育費も無料。
これをどこでまかなっているかというと、実はその多くは消費税。
なんと、ブータンの消費税率は27.5%。
実は、北欧の国などよりも高い、世界一の消費税率国家なんですね。
但し、日本のような格差がないので、金持ち優遇の税制はありません。
国民が等しく払っているので、ブータンの人たちは、それで納得しているのでしょう。
それから、かなりビックリしたのは、この日曜日明けの、月曜日の朝に、通りはおろか、路地に至るまでゴミがまるで落ちていないこと。
ペットボトルや缶も、ちゃんと分別されていました。
朝歩いていても、特に清掃局の人でもないような普通のおばさんが、通りを掃いていました。
さて、ホテルの朝食。
この日は、二人がいないので、控えめにしました。
一緒に食べていると、「もっと、どうぞ。」とよそってくれるので、なかなかそうはいきません。
とにかく、お腹がパンパンに張っているのがわかるのでここはセーブ。
さて、現れた二人。
ホテルのスタッフと、なにやらニヤニヤ。
これなにやってるか、わかりますか。
実は、それぞれが持っている、スケベ動画を見せ合いっこしています。
見せてもらいましたが、無修正で、かなり際どい。
日本では、この手の映像を個人のスマホにストックするという習慣はないですが、ブータンではテレビや映画が健全な分、こういうところにそのしわ寄せが行くようです。
ドライバーのデチェンさんは、僕らが観光している間は、ずっと車で待機していることが多いので、自然にこういうコレクションも増えるのでしょう。
ブータンの人もちゃんとスケベ。
みんな、ブータンの筋金入りのジョゼィ(スケベ)です。
さて、ティンプー観光の2日目。
本日まず向かったのはメモリアル・チョルテン。
チョルテンは、仏塔。
このメモリアル・チョルテンは、ティンプーの街のシンボルでもあります。
第3代ジグミ・ドルジ・ウォンチュク国王を記念する意味を込めて造られました。
朝のちょうど出勤時間でしたが、参拝者がたくさん。
ティンプー市民は学校や仕事に行く前にこの仏塔を訪れお参りをして、そして家に帰る際にも訪れてチョルテンの周りを、それぞれのペースで、グルグルとまわりながら、お参りをします。
市民生活に、仏教がしっかりと根付いている光景でした。
敷地に入って左側には大きなマニ車。
その周囲にはおじいさん、おばあさんが座り一日中この場でマニ車を廻しながら観音菩薩の真言をつぶやいています。
なんといっているのかキンレイさんに聞いてみました。
「オム・マニ・ペメ・フム」
ブータンの人たちは、ほとんどの人が、輪廻転生を信じています。
少しでも良い来世が来ることを祈っているわけです。
だから、むやみに虫も動物も殺さない。
仏塔の内部には、なかなかは入れないらしいのですが、この日はオーケーとのこと。
撮影は禁止ですが、こういう仏塔の中に入ると、キンレイさんが、必ずすることがあります。
まず、大僧正や、国王の座る椅子に向かって、顔、首、胸の前で手を三回合わせ、それから膝まづいて、額を床につけて深礼。
これを3回ほど繰り返します。
それから、正面の仏像に向かって同じことの繰り返し。
そして、お坊さんがいれば、サフランの入った黄色い聖水をいただき、一口ふくみ、残りは頭や体にふりかける。
そしてお賽銭。
ガイドは、その一連の儀式が終わった後で始まります。
これは、どのガイドも、堂内では同じことをしていました。
団体のガイドの場合は、彼がその儀式をやっている間は、観光客たちは、辺りを見回しながら待っていることが多いのですが、僕の場合は一人です。
ただぼうっと立って待っていてもバツが悪いので、隣に立ってキンレイさんの同じ所作をコピーさせてもらいました。
さて、次に向かったのは、ティンプー市街地から5キロ程南にある山の尾根にある高さ51メートルの仏陀の坐像。
別名「ブッダ・ポイント」。
キンレイさんは、「大仏」といっていました。
シンガポールや香港、台湾にいるリッチな仏教徒の寄付により2012年に、ほぼ完成。
でも、大仏の内部に入れさせてもらうと、まだあちらこちらの内装工事が行われていました。
ブータンの中では、最も新しい仏教施設です。
大仏を囲むように立っている黄金色に輝く仏像も見事でした。
さて、次に向かったのが、ターキン保護区。
市街西の傾斜地にあります。
ターキンはブータンの国獣。
個体数が減ってきているためにブータンでは、ここで保護しています。
牛ともヤギともいえない。ヤクとも違う、なんとも不思議な風貌。
珍獣の名にふさわしいフォルムです。
一応、牛科に属する動物です。
角もあります。
中に入ると、山の斜面に作られた保護区は、高い金網に覆われています。
ざっと見る限り、鹿はいましたが、ターキンらしき動物は見当たらず。
これは、「絵」は撮れないなと、あきらめかけたら、キンレイさんが突然。
「カキサン、あそこあそこ」
彼が指差す方向の木陰に、座っているターキンが一匹。
ビデオ・カメラをズームして追っかけると、遠巻きながら、数匹のターキンをゲット。一応ターキンの 映像は収められました。
ところが、入口に戻りかけると、なんと、相当数のターキンが金網近くまで一斉に移動をはじめました。
ターキンの餌が、金網近くにおいてあるので、それがお目当てだったのかもしれません。
来園中の観光客は大喜び。
金網越しに、ターキンと記念写真を撮る人あり。
カメラでアップを狙う人あり。
ツノに触ろうとする人あり。
僕もしっかり至近距離で、ターキンの映像をゲット。
これは収穫でした。
さて、この日のランチも、二人は別ところで仲間とミーティングをしていたので、こっそりと控えめ。
これに、デザートで、普通のアイスクリームがつきました。
食後に、キンレイさんに、これをもらいました。
ビンロと言うのだそうです。
日本で言えば、ガムみたいなものでしょうか。
しかし、これは硬くて、噛み砕くのは、僕の歯では無理でした。
これが、キンレイさんのゴの懐から、いつでも出てきて、仲間とあっている時には、当たり前のように食べあっています。
嗜好品のようなものなのでしようか。
ドライバーのデジェンさんが、運転しながら、ガムがわりに噛んでいたチーズの燻製もいただきましたが、これも硬くてダメ。
嗜好品といえば、ちなみに、ブータンでは、国全体でタバコは禁煙になっています。
街で、くわえタバコをしている人は皆無。
観光客が、持ち込むのはオーケーですが、空港でチェックされ、なんと200%の関税を取られます。
それから、嗜好品から話は飛びますが、ちょっとビックリしたのは、ブータンでは、自然の大麻が、あちらこちらに当たり前に自生していること。
これには、日本のような規制はないそうです。
但し、ブータンの人には、乾燥させて、吸引して、ラリるという習慣はなく、ただ単に「豚が好きな草」くらいの認識。
外国の観光客が、それを聞いてビックリしていると「ハテ?」と、首をかしげるようなノリなのだそうです。
「マジかよ。ちょっとタイマ。」
もちろん、これも通じず。
さて、次に向かったのは、紙すきの工場。
キンレイさんは、しきりに「和紙」といっていたので、ブータンに和紙があるのかと思っていたら、実はこんな事情がありました。
ブータンには、もともと日本の和紙に似た手漉き紙「デショー」がありました。
でも、原料の保存方法や道具の不備、製造技術の未熟さなどから、日本の和紙と比べると紙色や紙形がバラバラ。
しかし、和紙の原料でもあるコウゾやミツマタがブータンには多く生息することに着目。
そこで、日本の石州和紙の技術を取り入れて、ブータンの伝統工芸品として「ブータン和紙」を完成させたという流れ。
だから、本当にブータンの和紙は、「和紙」なんですね。
ここにも、日本とブータンの、密接な関係がありました。
ちなみに、ブータンでは、サービス業を除いては、ほとんどの仕事が、9時から5時。
サービス残業なんてものは、ほとんどありません。
ブラック業なんてものもなし。
そんな会社があったら、狭いブータンではたちまち噂が広がって、やっていけません。
みんな、仕事よりも、自分たちの生活の方を、より大切にしていますね。
家に帰って、家族と過ごす時間を、みんながきちんととっています。
因みに、ブータンで有名なGNH。国民総幸福量。
決して豊かではないブータン国民の97%が幸せを感じている背景には、かなりの割合で、家族のコミュニケーションが良好であることがあるなと僕は踏みました。
とにかく、どこへ行っても、みんな仲がよろしい。
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