低予算のホラー映画というのは、アイデアで勝負するしかないので、時々「当たり」に出会うことがあります。
ホラーオタクとしては、眼が離せません。
第1作目の「アブノーマル・アクティビィティ」は、見ました。
たぶん、第2作目も見て居ます。
低予算映画で、ヒット作品が生まれると、製作側としてはとても「美味しい」ので、ほぼシリーズ化されます。
この映画も当然シリーズ化され、現在までに、全部で6作品が作られていますが、全部は見ていません。
たいていは、作品を重ねるごとに、第1作目の新鮮さは薄れていき、お金をかけても、結局1作目は超えられないというのが相場。
さて、この作品はどうか。
本作品は、番外編とはいえ、アメリカより正式な続編映画化権を委託されて作られたものです。
全編ホームビデオで撮影されているという設定は、1作目通り。
基本的恐怖演出も、ほぼシリーズ作品を踏襲しています。
ただし、この手の映画によくある、ヒット作品のパクリ映画だと、結構しらけてしまうこともありがち。
しかし作品の場合は、本家本元よりの依頼で作られたという、ストーリー的にも繋がっている正式な続編です。
日本の恐怖映画へのリスペクトも込められたものでしたので、同じ低予算ではあっても、それなりの品格はありましたね。
主演は、ジャニーズ系のイケメン青年中村蒼。
モデル出身の青木倫子。
残念ながら、両人とも存じ上げませんが、むしろこういう映画では、そういうキャスティングが功を奏します。
(もっとも、二人とも全くの無名というわけではなく、知らないのは僕だけかもしれません)
映画としては、モキュメンタリーの手法で撮られていますので、いわゆる演技らしい演技は、かえって仇となります。
映画のカメラではなく、ホームビデオを向けられた時のリアクションが自然にできるかどうかが、この映画での演技のポイント。
そんな登場人物たちが、そのホームビデオのフレームの中で、次第に恐怖に追い詰められていくのが、このシリーズの醍醐味。
その落差があればあるほど、恐怖は大きくなるという仕掛けになっています。
まさに、アイデア勝負のモダン・ホラー。
恐怖演出というのは、お金をかければいいというものではないというお手本のような映画です。
要するに「見せ方」です。
昨夜缶ビール一本飲んで、酔っ払いながら鑑賞。
エンドロールが流れたら、そのままベッドでバタンキュー。
朝起きたら、モノの見事にベッドからずり落ちていました。
もしや、何者かに引き摺り落とされたか・・・
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