はいはい、わかっていてもつい呼ばれてしまうのがB級ホラー映画の魅力です。
本作は、1958年の新東宝作品。
缶酎ハイ一本をぐいっと飲んでから見るには程よい68分の小品。
西洋に、「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」というホラー・アイコンがあるのなら、日本にだって、お岩さんと並ぶビッグアイコン「化け猫」があります。
「怪猫」シリーズといえば、サイレント時代の大女優入江たか子がカムバックを果たした「怪猫佐賀屋敷」「怪猫有馬御殿」などの大映京都作品が白眉ですが、エログロ路線まっしぐらの新東宝も負けじと製作しておりました。
本作には、残念ながら、僕の知っている俳優は出演していませんでしたが、監督の中川信夫はこの翌年、天地茂を主演に据えて、本作のスタッフと共にジャパニーズ・ホラーの名作「東海道四谷怪談」を製作していますね。
面白かったのは、ストーリーが現代編と時代編に別れた構成になっていること。
そして、現代編がモノクロ、時代編がカラーで撮影されていました。
しかし、独自性といえばそのくらいで、化け猫の演出や設定は、大映京都作品をかなり踏襲しておりました。
ポスターがこちら。
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