さて、お次は、「白粉婆」。
こう書いて「おしろいばばあ」と読みます。
ひどく腰の曲がった老婆の妖怪。
大きな破れ傘を頭に被り、右手で杖をつき、左手には酒徳利を持って登場。
但馬屋利右衛門と重助が、「おいてけ堀」に様子を見に行く道行に登場。
木の陰から現れて、ゆっくりゆっくりと画面を横切ります。
でも、たったこのワンシーンだけの登場でしたが、偉くインパクトがありましたね。
顔一面に白粉を塗りたくっていて、この塗り方が厚ぼったい上にひどく雑で、見るだけで恐怖を覚えます。
腰の曲がった婆さんではありませんが、この「おしろいお化け」は、僕の住んでいた町にもいましたね。
あまりに異様な厚化粧と若作りで、すれ違うたびにゾッとしたものです。
心の中では、こうつぶやいておりました。
「うわっ!おしろいはばあ」
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