作ったのは平成13年ですから、今から12年前に作った短歌。
この頃は、自分の日常ネタで、短歌をひねることがマイブーム
になっていました。
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6月
コウノトリいとこの家に訪れてうれしいメール日本をめぐる
朝食べたメニューはすぐに忘れても昔の記憶冴えわたる父

行けば茶髪ピアスにつけまつげリカちゃん人形だらけの通り

恋メール彼女に送ったすぐ後に「今の読んだ?」と電話する彼

入梅や雨音優しきせせらぎで白き水芭蕉静かに夢見る

「みれん雨」「雨のブルース」「氷雨」より「雨にぬれても」
「雨に唄えば」

かたつむりこの世の高さ知らぬまま紫陽花の葉で一日過ごす

夏の虫たった一匹飛び回る音でつぶれる小一時間かな

お台場のビルが見下ろす砂浜でリゾート気分の文庫一冊

ソクラテス紀元前の世でこう語る「最近の若い者たち云々」

海だった場所に倉庫の街が出来我が故郷に潮風吹かず

胸の線シートベルトが際立たせ横目でみとれて後ろのクラクション

休みとれ行き先あれこれめぐらせて我が旅はもう始まっており

雨雲の隙間を覗くこの夏と梅雨前線まだガブリよつ

庭先の菖蒲紫陽花ツユクサが我も我もと紫競い

夏苗場動かぬリフト山緑冬のリゾート静かに仮眠

信濃川滔々と流れ見遥かす新潟平野に米の香漂う

田舎道朝食探して午前九時天ぷらそばまで二時間走り

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