曰く、
安倍政権は完全にチームで動いており、小泉政権時よりもいっそう進 化した体制をとっている。言ってみれば、「騙しのテクニック」すなわち「詐術」が装置化され、政権内の仕組みとして定着している。
曰く、
安倍総理は、「外との闘い」では勇ましい言葉を並べたてるが、「内なる闘い」の相手、つまり既得権には立ち向かおうとしない。
どうも、なにかおかしいと直感的には思うのだけれど、うまく説明できない。
安部政権発足からの、政治劇場を見ていると、そう思わされることがままあった。
しかし、その「なにか」がわからないので、まあしょうがないのかなと思ってしまう。
原発再稼働しかり、消費税しかり、汚染水しかり。
しかし、その「なにか」を、ここまで明快に説明してもらうと、普通に「やっぱりそうなんだ」と、正気に返る。
もちろん、こちらには、古賀さんのような明晰な頭脳はないが、少なくとも、「あなたの直感は間違っていませんよ」と、肩を押される快感で、一気に読めてしまった。
今の政治を取り巻く状況が、巨大なミステリーだとすると、その謎解きの解決編を一冊の本にしてくれたような著書である。
政治も、マスコミの報道も、僕らよりも優秀な人たちが、僕らよりもたっぷり時間をかけて練ったことを発信して来てくれるのだから、間違いはないだろうと、安易に思ってしまうことが、実はおもいきり安易だということに気付かされる。
私利私欲のために、影でコソコソと何をやっているわからない連中に、ちゃんと仕事をさせようと思うなら、ちゃんと見ていないといけないということ。つまり、こちらはちゃんとお見通しだぞという世論のプレッシャーが、彼らへの抑止力になるんだということ。
そう考えると、彼らにそれを許してしまっている最大の原因は、実は我々の「無関心」かもしれない。反省。反省。
コメント