ロシアでは初の冬季大会の閉会式が2月24日、
フィシトオリンピックスタジアムで行われ、
17日間に渡る大会に幕が下ろされました。
閉会式がスタートすると、プーチン大統領登場の前に、
開会式のアクシデントを逆手にとった粋な演出。
開かなかった5つ目の輪を、まずはマスゲームで再現し、
それから、その輪を5輪に完成させて、会場をドッとわかせていました。
これはちょっと心憎かったですね。
ロシアの国旗は、金メダルを獲得した選手たちによって運ばれていました。
日本からは、橋本聖子団長をはじめ119人が参加。
メダリストたちの顔も見えて、世紀のスポーツの祭典のフィナーレを
楽しんでいました。
今回のオリンピックは、終わってみればメダルの数は8個で、長野オリンピックに次ぐ
大健闘。
期待通りに勝った人、期待に答えられなかった人、予想外に頑張った人。
いろいろでしたね。
思うんですが、このオリンピックも、国威発揚の場としての捉え方を
あまり前面に出さないようにしていった方が、いいんじゃないでしょうか。
特に明暗くっきりだったのは、国がオリンピックに向けて、全面バックアップを
してきた種目よりも、今回の新種目スキーのスノーボードのフリースタイルで
銅メダルをとった竹内選手のように、自らスイスのナショナルチームに入って
独自のスタイルでスキルを磨いてきたようなサムライ選手が
メダルをとれたということ。
女子ジャンプで期待された高梨沙羅ちゃんは、鳴り物入りでソチのジャンプ台に
経ちましたが、飛ぶ直前に「負けたらどうしよう」なんていっていたそうですから、
やはり最終的には、プレッシャーに負けてしまった気がします。
バックに、あまりナショナリズムが見え隠れすると、やはりどこかで、
スポーツの祭典が歪められてしまう気がしてしまいます。
フィギュアのキム・ヨナ選手は、今回は銀メダルでしたが、
あの韓国という国を背負わされた感は、見ていてはんぱじゃなかった。
だからあの銀メダルを受けと撮った時の彼女は、嬉しいでも、悔しいでもなく、
ほっとしているように見えました。
オリンピックは、原点は、もともとはスポーツの祭典。
もっと純粋に、世界一は誰かを競い合うスポーツのイベントにして、
政治やナショナリズム色をなくしたイベントにしていったほうがいいよなあ。
その意味では、国がバックアップした競技よりも、
そんなものは受けずに、個人で頑張った種目がメダルを取ったという
今回の大会の結果は、ちょっと痛快でした。
2020年の東京オリンピックは、是非とも国よりも、選手たちの顔が見えるような
オリンピックにしてほしいものです。
さあ、次のオリンピックの開催は、お隣の韓国。
4年後のスポーツの祭典で、世界にアジアをアピールできるか。
この閉会式が終わった瞬間から、次回のオリンピックへ向けての
アスリートたちの挑戦が始まります。