この拙いイラストを見て、これがなんだかピーンと来た人は、
おそらくは、僕と同世代の相当なテレビフリークでしょう。
正解は、「船橋ヘルス・センター」のコマーシャル。
オンエアされていたのは、昭和30年代です。
オリジナルはこれ。
♪
船橋ヘルスセンター
長生きしたけりゃちょとおいで
ちょちょんのパ ちょちょんのパ
♪
歌っているのは、当時のコマソンの女王・楠トシエ。
「ハウスバーモンドカレー」や「かっぱっぱーの黄桜」もありましたが、
やはり、僕にとっては、なんといっても「おはよう! こどもショー」のビンちゃんです。
さて、なんでこの歌を取り上げたのかと申しますと、公式記録上、どうもこの歌が、
僕が始めて人前で歌った歌のようなんですね。
これは、今は亡き我が父親の証言。
我が父は、今の僕同様、大変新しモノ好きで、当時としては、
まだ高価だった家庭用のテープレコーダーを持っていたんですね。
得意げな彼は、息子である僕の成長の記録を、写真だけではなく、
音声でも記録していました。
実は、その父親に見事にノセられて、得意げにこの歌を歌っている、僕の声が、
今もしっかりと残っております。
その録音がこちら。
もう50年も前の音源ですが、なんとも、ありがたいやら、恥ずかしいやら。
まあ、子育てにはマメだった父親には、感謝しておきます。
さて、そういうわけで、今回は、昔々の記憶を呼び覚ましていきながら、
僕の拙いイラストなども織り交ぜて、マイ・TV・グラフィティとまいります。
さて、僕の記憶に残る、もっとも古い、テレビ番組のヒーローは、なんといってもこちら。
「鉄人28号」です。
このメカニックヒーローの誕生は、1956年。月刊誌「少年」の漫画連載からです。
原作は、横山光輝。
僕は、1959年生まれですから、当然誕生当時の鉄人は知りません。
その後、ニッポン放送でラジオドラマとなり、日本テレビ系で実写ドラマ(これが今見ると
ほとんどギャグ)が制作され、いよいよ1963年(昭和38年)に、おなじみの
アニメとして登場します。
この時は、僕は4歳。
先ほどの、5歳の僕が歌っているバージョンも、後半は、「鉄人28号」の唄に
なってしまっていたことからもわかるように、この頃の僕は、どうやら完全鉄人に
ハマっていたと思われます。
とにかく当時の、お絵かき帳は、「鉄人28号」一色になっていたのは、よく覚えています。
筆箱も鉄人、下敷きも鉄人、運動靴も鉄人、お菓子はみんなグリコ(これはウソ!)
とにかく、みんな鉄人でしたね。
ちなみに僕は、本屋の息子なのですが、コミックの方では、雑誌「少年」に連載された
漫画は、ずっと後になって、「復刻版」として見ただけ。
当時は、カッパコミックスの方でお世話になっておりました。
しかし、僕は、全20巻のうち、何冊かしかもっていなかったので、全巻持っていた
サイトウくんとは、ムリヤリ友だちになってもらって、遊びに行く度に見せてもらっていました。
シャネル・ファイブ、ニコポンスキー、スリル・サスペンスなどの悪役キャラクター。
バッカス、オックス、ロビー、ギルバードなどの対戦ロボット。
まだまだ、みんな覚えています。
エイトマンも好きでした。
少年マガジンに、連載されたのが1963年の暮れから、翌年にかけて。
ちょうど。東京オリンピックと重なる時期でしたね。
アニメも、漫画連載から半年くらいたってのスタート。
ほぼリンクしていました。
原作は、あの平井和正。漫画の方の作画は、桑田次郎。
この人、確か、「月光仮面」も描いていた人で、あまりアニメアニメしていないで
好きな画風でした。
主人公は、東八郎。秘書が「サチコさん」で、エイトマンの生みの親が谷博士。
鉄人の敷島博士はサラリーマン風でしたが、谷博士はマントを羽織った、
粋なスタイルでした。
確か、TVアニメでは、「エイトマン」、漫画では、「8マン」でしたね。
エイトマンは、「鉄腕アトム」を相当意識されて企画されたロボット物で、
「鉄腕アトム」との差別化を図るアイデアが、いろいろと盛り込まれましたが、
エネルギーは当時の世相を反映して、ウランによる原子力を採用。
今なら、この企画が通るかどうか。
まあ、安部総理なら、原子力宣伝キャラクターとして、嬉々として使ってしまいそうな気配です。
そうそう、主題歌を歌った歌手・克美しげるが、後に、殺人事件を起こすという、とんでもない
オチが付いてしまったのは御存知の通り。
さて、お次。
これは外せません。
「ウルトラQ」です。
「ウルトラQ」がスタートしたのは、1966年といいますから、昭和41年。
僕は7歳で、小学校2年生。
とにかく、映画館でしか見ることのできなかった怪獣たちが、テレビで、
それも毎週見れるようになったんですから、
とにかく日曜の夜7時は、なにをおいても、テレビの前に座って、
武田薬品のコマーシャルから、グルーッとまわって、ウルトラQになる
あの冒頭のロゴを心待ちにしていました。
実家の店頭に並んだ「怪獣図鑑」をそっと拝借して、
怪獣たちの名前と、キャラ設定は、ほぼ暗記しましたね。
たぶん、覚えたのは、「九九」よりも、早かったかもしれません。
そして、スゴイと思うのは、これを今でも覚えていて、
スラスラ言えるということ。
「鳥を見た」 古代怪鳥ラルゲユース
「東京氷河期」 冷凍怪獣ペギラ
「206便消滅す」 4次元怪獣トドラ
そして、イラストが、
「2020年の挑戦」 ケムール人
仕事で必要なコンプライアンス関係なんて、いまだに覚えられないのに、
これはスゴイことです。
主人公は、セスナのパイロット・万城目淳。
助手の一平くん。
そして、後に、「ウルトラマン」のフジ隊員になる、「ゆりちゃん」。
でも、このドラマでは、主人公はやはり怪獣たちで、彼らはむしろその狂言回し的
存在でしたね。
とにかく、この番組は、企画段階では、けして、子供だけをターゲーットにはしなかったようで、
オトナの鑑賞にも耐えうるように、作られていたことが、当時の子供達には
強烈なインパクトを与えました。
さてお次。
「ウルトラマン」をとばして、「ウルトラセブン」にまいります。
「ウルトラマン」も、もちろん全話を見ましたが、
どうも子供心に、このヒーローは、明るすぎるというイメージでした。
そして、子供が言うのもなんですが、いかにも子供向け過ぎた。
マセガキだった、僕としては、その後に登場した「ウルトラセブン」の方が、
インパクトがありましたね。
宇宙からの侵略者たちにターゲットを絞った怪獣設定もよかったのですが、
やはり僕にとって、はずしてならない存在は、この人でした。
アンヌ隊員です。
演じていたのは、菱見百合子。
アンヌ隊員役は、実はすでに決まっていた女優がドタキャンとなってしまい、急遽
抜擢されたのがこの人。
それで、すでにオーダーメイドされていた「ウルトラ警備隊」のユニフォームが
彼女のサイズに合わず、ピチピチになってしまったとのこと。
しかし、その決まっていた女優さんも、ドタキャンしてくれてよかったし、
ユニフォーム姿も、ピチピチでよかった。
おかげで、彼女は、僕にとっては、ブラウン管(当時は、プラズマでも液晶でもありません)
の向こうの最初のヒロインになりました。
ちなみに、ブラウン管の向こうのヒロインは、この後、ピンキーとキラーズの今陽子。
天地真理と続いていきます。
さてお次。
わかりますか?
「忍者部隊月光」です。
昭和39年から、昭和41年にかけて放映された、モノクロの特撮番組。
原作は、タツノコプロの吉田竜夫。
この番組は、テレビ放送そのものよりは、よく「忍者部隊」ごっこをして遊んだという思い出です。
とにかく、あの忍者部隊のスタイルがかっこよかった。
当時、あの扮装グッズも売っていて、よくあの格好をして、ビニールの刀と、銀玉鉄砲を
持って、近くの空き地に集合していましたね。
任務は、裏の神社のガラガラを、宮司に見付からないように鳴らして来いとか、
酒屋の空き瓶置き場にいって、お酒のフタを取って来いとか、
そんな類でしたね。
まあ、それでもみんな夢中になって忍者部隊になりきってました。
忍者部隊といえば、なんといってもかっこよかったのは、あの手裏剣を投げるポーズ。
今にして思えば、危ない話ですが、近くの金属工場に行っても、鉄板の端板を
もらってきて、それを手裏剣代わりに飛ばして、遊んでました。
(これが、かっこよく木の幹に、刺さるんですね)
僕は、けっこうお調子者でしたから、たいていは隊長である月光をやっておりまして、
銀玉鉄砲で撃とうとするやつに向かって、こういってました。
「ばかもの。拳銃は最後の武器だ。忘れるな」
さて、よく遊んだといえば次はこれ。
「サンダーバード」です。
いわずと知れた、イギリス製作のスーパーマリオネーションによるメカ活劇。
そのグレードは、完全に子供番組の枠を超えて、映画並みのクウォリティでした。
なんといっても、登場するメカの造形のかっこよさ。
そして、人形キャラクターたちのオリジナリティと、摩訶不思議なインパクト。
再放送を含め、何度見たろうかというくらいに、見ましたね、この番組は。
特に僕が好きだったのはイラストのサンダーバード2号。
使用するメカを現地まで運ぶ輸送機なのですが、
メカをそのボディに詰め込むシーン、発進するシーン、着陸するシーン、
番組のたびに、何度見せられても、けして飽きることはなかったなあ。
飽きるどころか、家でもずっと見ていたくて、プラモデルも購入しましたね。
当時のサンダーバードフリークが、喉から手が出るほど欲しかったりが、
プラモデルのパノラマ基地。
2200円と、子供には高額な商品だったのですが、僕の場合は、
作れる自信がなかったので断念しました。
キャラクターで特に好きだったのは、サンダーバードのロンドンエージェントである
レディ・ペネロープ(声は、黒柳徹子)の運転手のパーカー。
ふだんは飄々としているのですが、いざとなればやることはやるというキャラ。
後は、サンダーバードの頭脳ブレインズかな。
イラストのメガネのキャラがそうです。
さて、続きは、パート2へ。
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