2010年の作品。
監督は、吉田大八監督、主演は、神木隆之介ということになっているが、印象としては、高校を舞台にしたいろいろなエピソードが同時進行する群像劇。
この年の日本の主要映画賞を総なめにした作品です。
カラオケ仲間から前評判は聞いており、WOWOWでオンエアしたものを、満を持して鑑賞。
映画は、実に新鮮なタッチで、従来の映画的話法のセオリーをあえて崩し、ストーリー進行よりも、その場の空気感を最大限にすくい上げて、パッチワークのようにピースを紡ぎ上げて映画を構成してゆく独特の手法は、新感覚映画と呼ぶのにふさわしいですね。
タイトルにある「桐島」が最後まで登場しないという設定も効いています。
俳優たちも演じているというよりは、高校生になってそこにいるというナチュラルな感じがじつに自然。
息使いまでもが伝わってくるような圧倒的なリアリズムが、テレビドラマの学園モノとは、明らかに一線を画している出色の作品。
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