1959年生まれですので、60年代は、1歳から11歳までの10年間。
もちろんこの間にロードショー公開された洋画は、リアルタイムでは1本も見ていません。
初めて洋画を、自分のお小遣いで見に行ったのは、12歳のとき。
1970年代になってからのことです。
しかし、そこからは、怒涛のように映画をみまくり、大学生だった5年間までは、ほぼ毎週のようにどこかの映画館に行っていました。
60年代の洋画は、ほとんどその間、名画座でみたもの。
思春期の、人生でもっとも多感だった頃に見た洋画のインパクトは圧倒的でした。
僕の場合は、特に女優さんでしたね。
ろくな映画の知識もなく見に行った映画のお目当ては、ほぼ日常生活ではお目にかかれない美しい女優さんたちの肢体を目に焼き付けること。
ですので、あの頃の映画で見た、60年代に旬だった女優たちは、やはり僕の中ではいまだに圧倒的な輝きを放っております。
「俺たちに明日はない」
1967年の作品。主演は、ウォーレン・ビーティとフェイ・ダナウェイ。
監督は、アーサー・ペン。
実在の強盗ペアを主人公にしたニュー・シネマ。
原題は、Bonnie and Clyde。
衝撃のラストは必見です。
仲間役で、あのジーン・ハックマンも出ていました。
これは、「ロミオとジュリエット」
現在までに、すでに7回も映画化されているシェークスピア原作の古典恋愛悲劇。
1968年に公開されたのは、フランコ・ゼッフィレリ監督のイタリア作品。
この映画では、ヒロイン役としては、当時15歳で最年少だったオリビア・ハッセイがジュリエット役。
相手役には、同じく15歳だった、レナード・ホワイティング。
あとで聞いて、ちょっとびっくりしたのですが、最初この映画のロミオ役のオファーがいったのは、ビートルズのポール・マッカートニーだったそうです。
もちろん、彼はそれを断ったのですが、ちょっとポールの、ロミオも見てみたかった気がしますね。
主題歌も、ニーノ・ロータではなくて、ポールの「イエスタデイ」あたりになっていたかもしれません。
さて、男くさい顔が並びました。
右から、リノ・バンチュラ、ジャン・ギャバン、そして、天下の二枚目アラン・ドロン。
1969年のフランスのギャング映画「シシリアン」です。
いわゆるフィルム・ノワールの一本。
監督は、アンリ・ヴェルヌイユ。
あの「地下室のメロディ」も撮った、ギャング映画のスペシャリスト。
僕は、この映画は音楽が好きでしたね。
担当したのは、エンリオ・モリコーネ。哀愁漂う印象的なメロディラインでした。
さて、こちらにもフェイ・ダナウェイが登場しますが、こちらは「華麗なる賭け」。
1968年のアメリカ作品。
監督は、ノーマン・ジュイソン。主演は、ご存知スティーブ・マックイーン。
原題は、The Thomas Crown Affair
1999年に、ピアーズ・ブロスナン主演でリメイクもされましたね。
1960年代の洋画においては、この映画での、主演のふたりのキッスシーンは、僕の知る限り、もっとも濃厚だったと思います。
この映画も、音楽が秀逸。担当は、ミッシェル・ルグラン。
主題歌「風のささやき」は、この年のアカデミー賞主題歌賞を受賞しました。
さて、これは、フランスの恋愛映画。
1968年の作品で、監督は、ミッシェル・ボワロン。
タイトルは「個人教授」。
この手のタイトルは、その後たくさんつくられ、たいていは、エッチ系の筆おろし映画であることが多いのですが、元祖のこの映画は、正統派ラブ・ロマンス。
ほろ苦い映画でしたね。
主演は、綺麗真っ盛りのナタリー・ドロン。アラン・ドロンの奥様だった人です。
相手役は、ルノー・ベルレー。
この人は、この映画をきっかけに日本で人気爆発。
来日して、日本の映画にも出演してましたね。
音楽は、フランシス・レイ。
これは、1970年になってしまいますが、「ある愛の詩」。
主演は、ライアン・オニールとアリ・マッグロー。
アリ・マッグローは、前述の「華麗なる賭け」のスティーブ・マックイーンと、「ゲッタウェイ」の共演がきっかけで結婚しています。
この映画の監督は、アーサー・ヒラー。
典型的な悲恋映画ですが、「愛とは決して後悔しないこと」という、セリフは、有名になりました。
そして、このシンプルなラブストーリーを盛り上げたのが、フランシス・レイの音楽。
というわけで、60年代の映画の名作には、たいてい、心にしみる映画音楽が寄り添っていますよね。
この年になっても、いまだにムネキュンでございます。
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