さて、梅雨はまだ明けていないようですが、今回の日曜日はこれでもかというくらいの炎天下。
でも、野菜づくりに、こちらの事情は関係ありません。
晴れようが、雨が降ろうが、この時期畑にくればやることは一緒。
いつものように草むしりです。
草むしりに入る前には、たいていこんな会話。
「いやあ。すごいね。どっから手を付けていいか、わかんないね。」
「そうだよね。やってもやってもきりがないよね。」
「絶対終わらないよね。」
「終わらないね。まあやれるところまでやりますか。」
「ですね。」
「パーフェクトはないけど、やった分だけ、美味しい野菜がいただけるということで。」
「そうそう。汗かけば、ビールもうまくなるしね。」
「ではやりますか。」
「はい。」
てなところで、先輩はツルのアーチの中。
まあ、丁寧なお仕事をされますな。
僕の方はこんな具合。
今回は大成長のコリンキーに侵食されて、被害を受けている野菜の周囲を重点的に草むしりいたしました。
面白半分で、コリンキーを植えたのは、僕ですので責任は感じております。
ネギやショウガは、伸びに伸びたコリンキーのツルをかき分けてやっと顔を出している状態。
少しでも、雑草くらいはとってやらないと、彼らに申し訳ない。
草むしりと言いますが、実際は根っこから抜くようにしないと、また生えて来きてしまうので、やっている作業自体は「草堀り」近いですね。
炎天下のピーカンでしたので、、1時間もやっているうちに、完全にペースが落ちてくるのが自分でも分かりました。
しかしそれにしても、いやあ、暑かったのなんの。
コンビニで、冷え覚まシートを購入して来ましたが、そんなものでは到底おっつきません。
ふと隣の畑を見ると、なにやら、この暑いのに、ジャンバーらしきものを来て作業しているオジイチャン。
これはピンときました。
以前テレビで見たことのある「空調服」です。
ポケットのところにファンがついていて、冷たい空気が、服の中で循環し、暑さをしのげるというもの。
カインズホームで、30000円位で売っているのを見た時、ちょっとグラっと来ましたが、財布の中身を見て断念したもの。
お隣のオジイチャンたぶん、カインズホームであれを買いましたね。
もしも、これで炎天下の作業に大いに貢献するようなら、購入を考えてもいいかな。
まあ、そんなわけでとにかく炎天下の草むしりは大変です。
しばらく夢中でやっていたら、移植コテを持つ手に力が入りすぎていたようで、手のひらの皮がペロリン。
これが痛いのなんの。
さて、僕としては願ってもないお百姓入門野菜づくりとなった今回、師匠には特にお願いして、数多くの野菜品目に挑戦してもらいましたが、もちろんうまくいったものばかりではありません。
中には芳しくないものも、あります。
ちょっとそんなところをいくつか紹介しておきましょう
まず、完全にこの一週間で、枯れ始めてしまったのが、プリンスメロンです。
葉っぱは完全に枯れ、実もご覧のとおり。
土が合わなかったのか、5月の以異常天候のせいか。
理由はよくわかりませんが、期待していただけに残念でした。
それからキュウリも、元気がなかったですね。
葉っぱは枯れて、情けない状態でありましたが、これが納得のいかなかった師匠が、リベンジ。
別のアーチを小屋の横に作って、キュウリ再挑戦です。
それから、モロヘイヤも「よくない。おかしい」と師匠がもらしていました。
なにが問題かというと、この時期に、花がついてしまうのが問題とのこと。
本来ならこの状態は、夏が終わって、秋の声が聞こえてくる頃でなければいけないとのこと。
キュウリと同じく、5月が異常に暑く、梅雨が例年より涼しかったので、モロヘイヤが秋だと勘違いした可能性があるとは師匠の説明。
師匠は、モロヘイヤにはこだわりがあるようで、スナップエンドウを撤収したお隣の空きスペースに、再びリベンジ定植。
さあ今度はちゃんと、注文通りのモロヘイヤができますかどうか。
さて、パプリカの実がいよいよ赤くなってきました。
ただ、まだ変な赤で、あの目がさめる蝋細工のようなド赤でありません。
腐っているんじゃないだろうなあ。ちょっとヤナ感じの色です。
夏の日差しを浴びて、真っ赤になっていくことを期待いたしましょう。
さて、本日注目するべきは、ゴーヤです。。
白ゴーヤも、そうでない普通のゴーヤも、ここに来てやっと実がつきました。
こんな感じ。
ゴーヤはニガウリともいいます。
「さあ、ここまでくれば、この先はボコボコなりだすよ」とのこと。
ゴーヤというと、ゴーヤチャンプルーぐらいしか思い浮かびませんが、まだ大きくなる手前の物をひとつ頂いて帰りましたが、茄子やズッキーニと一緒に中華炒めにしたら、シャキシャキした食感が良い感じでした。
独特の苦味があります。
この次は、レシピを調べて、チャンプルーにしてみましょう。
さて、お次はサツマイマ。
サツマイモのツルは順調に伸びてきましたが、このタイミングで行ったのがツル返し。
ツルの恩返しではありません。伸びて広がってきたツルを、中央部分に折りたたむようにする作業。
こうすることで、伸びてきたツルが、伸びてきた場所に新たに根を張るのを防ぎます。
ツルが伸び、根がどんどん広がってしまうと、いわゆる「ツルボケ」という状態になって、サツマイモに栄養分が集中しない状態になってしまい、おいしいサツマイモが出来なくなるとのこと。
サツマイモは秋に収穫ですから、それまでには何度かツルをひっくり返す作業が必須となってきます。
これが、ツルをひっくり返すとこうなります。
さて、ランチタイムには、畑で取れたスイカを頂きました。
取れたスイカ畑をバックに、食べるスイカはまた格別。
スイカを食べると、どうしても思い出してしまうのが小学生時代の林間学校。
不思議なもので、このスイカというやつは、大勢で食べれば食べるほどおいしく感じる果物です。
今回も4人でいただきました。
う
そうそうそれから、コリンキーの大繁殖でもう実はならないかなと思われていたズッキーニに、また特別大きい実ができていました。
こいつのスゴイところは、たった一晩で、あれよあれよという間に大きくなる瞬発力。
その前の日には、こんな状態のズッキーニは誰も気がついていません。
味はどうなのかわかりませんが、見よ、この巨大さ。
それから冬瓜。
夏野菜なのに、冬瓜とはまか不思議。
しかし、恥ずかしながら56年生きてきて、おそらくこの野菜を食べた記憶がありません。
あるいはそれとは知らずに食べていた可能性もありますが、少なくとも「食べた」という認知にはなっていません。
これも、試食する日が楽しみです。
さて、ハーブティを植えたスカボロ・フェアはどうなったか。
パセリ、セージ、ローズマリー、タイム。
それに、イタリアンパスレとスペアミント。
これも、僕の道楽と好奇心で植えさせてもらったものですが、もちろんのこと、ハーブティの知識などまるでありません。
会社の近くの喫茶店で出るカモミールというハーブティをわずかに知っていたのみ。
なにをどうするかなんて、まるでわからないまま、すべての葉っぱをとりあえず、剪定ばさみで切り、持ち帰って見ました。
まあ、ハーブティだから、とりあえず、沸騰したお湯に、各種ハーブの葉を投げ込んでグツグツ。
分量も何もすべて適当で、とりあえず、購入してきた耐熱ガラスのポッドに入れて試飲。
ハーブティに初トライです。
ちょっと薄いグリーンのイタリアン・パスレは、やや薬っぽいアジ。
薄茶色のタイムはややクセがあります。
ローズマリーは、出来上がったときは茶色でしたが、一晩置いたら鮮やかなローズマリー色に変化。
これはおいしそうかなと思ったらかなり苦い後味。
これは、ちょっと葉っぱの分量が多すぎたかもしれません。
さあ、そんな中で、香りといい、風味といい、ダントツにおいしかったのがスペアミント。
最初は、やはり葉っぱを多く入れすぎて、あの香りがまるでしなかったので、半分に減らして作り直したらこれがおいしいの何の。
おもわず「うめえ」とガッツポーズ。
これは、早速畑に持っていって、我が農業チームにも飲んでもらいました。
みんなにも「おいしいね」といってもらえて、とりあえず、スカボロ・フェア担当責任者としては、ほっと一安心。
帰ってから、またスペアミントのハーブティを大量に作り置き。
気がつけば、マンションの中がスペアミントの香りにあふれて、芳香剤の代わりにもなってくれました。
しばらくは、このハーブティにはまりそうです。
さて、収穫オーケーの野菜もたくさんでき始めました。
とにかく、畑で取れたものは、なんといっても取れたてで食べるのが一番。
それが野菜畑づくりの醍醐味というもの。
さあ、今回そのとれたてでいただいたのが、まず枝豆。
これは旨かった。
枝豆といえば、「業務スーパー」の一袋136円の冷凍枝豆専門だった僕ですが、今回のとれたて生枝豆はいただいてビックリ。
なるほど、枝豆というのは、もともとこういう味の野菜だったということを再認識した次第。
冷凍にして保存していた過程の中で、枝豆の中から明らかになくなっていたものがあったんだなあということが改めてわかりました。
それから、いよいよトウモロコシです。
今回我が畑に植えた品種は「味来」。
甘くて評判のコーンだよとのことなので、期待も大。
とりあえず、2本いただきまして、家へ帰って鞘を剥いたら出てきました。
つやのある黄色いトウモロコシ。
いろいろな調理があるのでしょうが、今回はオーソドックスに、一本は茹でて塩をパラパラ。
もう一本は、醤油を垂らして焼いてみました。
僕はもうこの年でほとんど歯がないので、トウモロコシをかじるのは結構往生するのですが、でもそんなことも忘れるくらい、やはりおいしかったですね。
。
さて、もう梅雨も明けます。
これからは、畑に行けばいろいろな野菜が持ち帰りオーケーになってきます。
師匠や、先輩の見よう見まね。野菜たちのためには、何をやっているのかわからないような悲しき素人百姓1年生ではありますが、微力ながらも自分が手をかけた野菜たちが収穫されるのはうれしいもの。
そして、それを食べてもらって「おいしい」といってもらえれば、これもまたうれしいもの。
56歳の手習いではありますが、野菜づくりは、しばらくやみつきになりそうです。
いやあ、楽しい。楽しい。
これは珍しい白いトマト。