amazone プライムビデオで鑑賞。
2012年から2015年にかけてつくられた人気ドラマ。
現在第4シーズンまで一気に見終わったところ。
台湾版もあり、Webドラマにもなっている。
原作は、やはりこれも漫画。これは読んではいないけれどドラマの方のオリジナル・ストーリーがメインらしい。
主人公・井之頭五郎を演じるのは、松重豊。
選ばれる店は、どれも実際にある個人経営の庶民的な食堂やレストラン。
スタッフが通いこんで、撮影のオファを取ってくるらしい。
ドラマに登場するのは、実際にある店で、実際に作られている料理を、実名で取り扱い、その通りちゃんと番組内で紹介する。
そういうことなら、レポーターにカメラマンをつけて取材すれば、もっと手っ取り早く視聴率が稼げるかもしれない。
でもあえてそうせず、その店の何気ない日常を、店のスタッフにも客にもちゃんと役者を起用し、リアルに再現してみせる。
それがこのドラマの肝。
ストーリーらしいものは存在せず、ただそこにある淡々とした日常を切り取る。
「深夜食堂」は、ドラマと料理のバランスが半々だったが、こちらは、完全に料理の方にウェイトを置いたドラマ構成。
料理が出されるまでのワクワク感。
出された料理を味わう至福の時間。
周囲の客の注文に目移りする時間。
それらすべては、主人公のモノローグで表現。
「おー、卵できましたか。受けて立とう。」
「あー、トロトロ、ロロロ。煮込んでらっしゃる。」
「もともと洋食の肉が、日本の豆腐と溶け合って、これは世界平和だ。」
このモノローグと、実際のセリフの間が絶妙で楽しめる。
おそらく松重は、モノローグの台本を、一度頭に入れてから演技しているのだろう。
実際に、あんなに満足げにニヤニヤしながら食べているお一人様はいないだろうが、気が付けば見ているこちらが同じ顔になってしまっているのはご愛嬌。
最近は出された料理を必ず写メしてから食べる輩が増えた。
恥ずかしながら、僕もそんな一人。
そんな下地が世の中に浸透してきているからこそ、こういう意表を突いたドラマが、ジワジワと人気を獲得するようになったのだろう。
五郎さんファンは増えていくんだろうなあ。
人間の感性は、「美味しいもの」には、弱いのである。
このドラマで取り上げられたお店は、おそらくここぞとばかりに大々的に「あのドラマで取り上げられたお店」なんていう看板を出しているかもしれない。
気持ちはわかる。
でも、本当にその料理に自信があるなら、願わくばそんなことしないで、淡々といつも通りの営業をしていてほしいもの。
ところで、あのエンディングテーマ。
「ゴロー、ゴロー、イ・ノ・ガ・シ・ラ、ゴロー、フー」
あれが妙に癖になりません?
グルグルと頭の中でループし始めてしまうことがあります。
最後にひとつ。
ドラマ後の、原作者によるお店訪問て必要 ?
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