さだまさしのソロ3枚目のアルバム「私花集 (アンソロジー) 」に収録されている僕の好お気に入り。
1978年リリース。
曲のベースになっているのは、梶井基次郎の小説「檸檬」です。
僕は、小説よりも先にさだまさしの曲の方を聞いていたので、この小説の舞台は、御茶ノ水だとばかり思っていました。
小説の方の舞台は京都の老舗本屋「丸善」。
ちなみに「丸善」は、御茶ノ水にもありますので、それゆえ、歌の舞台に選ばれたのでしょうか。
歌詞に「盗んだ檸檬」というフレーズが出てくるので、ずっと後でこの小説を読んだ時には、「さあ、いつ盗む?」とドキドキしながら読んでいましたが、結局小説では盗みませんでしたね。
「喰べかけの檸檬聖橋から放る 快速電車の赤い色がそれとすれ違う」
この曲の歌詞の一部。
この曲を聴くたびに、このイメージが頭に浮かんでいました。
それをイラストにしたのがこれ。
この曲が歌われた当時の快速電車の色は、こんなかんじでしたね。
でも、今は中央線快速は赤いストライプ、総武線快速も黄色のストライプに様変わり。
さだまさしはこの曲を発表するにあたって、聖橋から檸檬を放るのが社会現象になるかなと期待したそうです。
でもその度に、檸檬を盗まれたのでは、近くの八百屋がいい迷惑かも。
学生の頃は、駅前の「丸善」ではなく、神保町の古本屋街を歩くのが好きでした。
映画関係のマニアックな本をよく探してましたね。
僕の場合、神保町へ行く時は、たいてい、御茶ノ水駅から歩きました。
その度に、「スクランブル交差点を斜めに」わたりましたが、ガールフレンドと歩いたことは、残念ながらありません。
「青春たちの姥捨山」と歌われたあの界隈を、僕は買ったばかりの本を抱えていつも歩いていましたね。
まだカラオケなどなかった70年代。
Emで始まるこの曲は、難しいコードもなかったので、よく弾き語りで歌ってました。
時代は移り変わって、今やギターが出来なくてもカラオケで歌えます。
では、拙いカラオケですが、どうぞ。
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