じゃじゃーん。これはなんでしょう。
正解は、京野菜鹿ケ谷カボチャ。
さて、今年の畑の収穫で大きかったのは、なんといってもかぼちゃの豊作。
去年大ブレイクだったコリンキーは、今年は残念ながら、実をつけてくれませんでしたが、そのかわりといってはお釣りがくるくらいかぼちゃが実をつけてくれました。
毎年定番の、栗カボチャや坊ちゃんかぼちゃの他に、僕が手がけたかぼちゃで、鹿ヶ谷かぼちゃや、打木赤皮かぼちゃも絶好調。
お裾分けをしまくっても、なくならないくらいの大豊作。
今年は、保存用の秘密兵器として、冷凍庫も購入。
ネットを検索すればゴロゴロ出てくる豊富なかぼちゃ料理レシピに、素人料理人としては、とにかく片っ端からトライ。
失敗も成功もありましたが、料理の上達は経験値。
理屈よりも舌と手先で覚えるもの。
素材や調味料がレシピ通りに揃わなくても、あるもので強行突破。
とりあえず作ってみれば、食べられないものはなし。
上手くいかない作品も、そこは作り手の自己責任。
よほどの失敗でない限りは、「次はどうする」を考えながら、しっかり胃袋には納めます。
還暦間近で、料理の楽しさに目覚めた息子を見て、今は亡き母親も、天国で苦笑いかなあ。
彼女が現役の頃は、親不孝な長男はひたすら家事から逃げ回っていたものなあ。
とにかく、今シーズンは、豊富な素材を活かして、自分なりに、およそ一通りのかぼちゃ料理には挑戦いたしました。
我が家のDNAにより、食い意地は人一倍。
考えてみれば、食べることが好きな人間が、食べるものを作ることが楽しくないわけがない。
六十の手習いの料理ですが、上手くいってもいかなくても、サプライズがあればTwitterしまくり。
読んでいる人がいるとは思えませんが、定年退職後に、自分で読み返す楽しみはあります。
閑話休題。
話を元に戻しましょう。
かぼちゃです。
スーパーで見れば、かぼちゃもけして安くはないですよ。
それを思えば、この道楽のなんと贅沢なことか。
畑の恵みに感謝です。
さあ能書きはこの辺にして、作品のご紹介とまいりましょう。
いかかですか。おいしそうでしょう。
まずは、定番中の定番。
かぼちゃの煮つけです。
醤油、みりん、砂糖の黄金比で、クツクツと煮るのが王道ですが、2回目3回目となると、めんつゆに浸してレンジでチンなんていう時短レシピになります。
しかし、どうも大雑把な舌をしているようで、その味の微妙な差はわからず。
ならば、簡単な方がいいということになります。
しかし、どう作ろうと、大きな失敗がないのが、このかぼちゃの煮つけ。
食卓にもう一品という時に、このメニューは重宝します。
カボチャの料理としては欠かせない一品。
サイドメニュー大定番ですね。
でも、飽きが来ないように工夫は致します。
直近で作った煮つけには、黄金比の砂糖をちょいと減らし、その代わりにバターを投入。
ちょいと西洋風の味付けにしてみました。
これも合格。
さて、カボチャのもう一つの定番は天ぷら。
天ぷらを揚げるときは、たいてい他の野菜たちと一緒に、「野菜天ぷら」ミックスです。
かぼちゃの場合は、レンジでチンしてから揚げないと、固くて、僕の歯ではちと食べられません。
でも、茄子やゴーヤ、みょうが、ピーマンなどの天ぷらと比較しても、カボチャの天ぷらは格別。
甘くて美味しいんですね。
僕の中では、他の野菜たちより、天ぷらにおいては、カボチャは頭一つリード。
完全に僕の好みです。
天ぷらをやるときは、少量は作りません。
作るときはいつでも大量。
基本的に、料理に関しては、母親の大家族料理をいつも見ていたので、少量こじんまりお一人分という料理ができません。
その大量に揚げた天ぷらを、1食分ずつ小分けして真空パック。
買ったばかりの冷凍庫に放り込みます。
そして、毎日レンジでチンして少しずつ食べていくというスタイル。
たいていの料理は、保存が長くなるほど、鮮度も味も落ちますが、天ぷらは、そんな中でも比較的に味が長持ち。
もちろん時間が経てば、揚げたてのカラリはなくなり、しなしなのへたへたになってはしまいますが、見た目は問題ありでも、独り者の料理としては上等中の上等。
これを学習してしまうと、俄然、料理の回数も増えようというもの。
保存がなくなれば、また揚げるというルーチンワークになっています。
さてお次はパスタ。
かぼちゃを使用したパスタもこれまた、果てしなくクックパッドには登場。
それを頭から検索してきて、目に止まったのがこれ。
かぼちゃとベーコンの豆乳パスタ。
ベジタリアンを宣言していますが、肉っ気がないとさすがに料理が寂しくなりますので、料理にはオールマイティな、ベーコンとハムはOKにしています。
そのベーコンを使用したのがこの一品。
これは、美味しく出来ました。
もちろん保存して、レンジでチンして食べても合格。
何度でも作りたくなる一品です。
ポイントは、ブラックペッパー。それから、仕上げのパルメザンチーズ。
お次は、シンプルに焼き野菜。
これは、レンジ台のグリルを使わずに、レンジを使用します。
タレは、エバラ黄金のタレ甘口が、個人的お好み。
炭火焼なんてすれば、もっとおいしいのでしょうが家庭ではちょっとね。
こんなのも作りました。
かぼちゃとニンジンとピーマンのカレーマヨ炒め。
初めて、カレーパウダーを使いましたが、これは美味しかった。
カレーマヨソースは、麺つゆとマヨネーズとカレーパウダー。
この味付けは、他の素材でも応用が利きそう。
憶えておきましょう。
さて、カボチャといえばお菓子に使うのも定番。
これは、スウィートポテトをカボチャで作ったもの。
レーズンがありましたので作ってみました。
血糖値が高めなので、砂糖は控えめ。
お菓子として作りましたが、なかなか腹持ちがよろしい。
二つ三つ食べると、けっこう胃袋に応えます。
主食にもなりそうな一品。
さて、カボチャ料理で頻繁に出てくるのが、すりつぶしてペースト状態にしてから料理に使うというもの。
なので、カボチャの大量消費と有効利用を兼ねて、これも今年購入したフードプロセッサーで、大量のペーストカボチャを冷凍庫に保存しました。
ペーストにしたカボチャは、以前冷蔵庫の方に保存したことがありましたが、けっこう足が速い。
うかうかしていたら、いつのまにか食べられなくなってしまったので今回は冷凍庫。
こんな感じ。
さあ、そのペースト状のカボチャから作ってみたのがパンプキンケーキ。
検索レシピ名「ハッセンブルクパンプキンケーキ」
人生初の、自前のケーキです。
小学校の家庭科の時間でも、作った記憶はありません。(こふき芋は憶えていますが)
しかしながら、これは、明らかに失敗。
レシピの完成品写真とは、かなり違うグロテスクなパンプキンケーキになってしまいました。
ちなみに、レシピの完成品の写真はこんな感じ。
この通りにやったつもりで、出来たのがこれ。
レシピでは、写真のように、クランブルというケーキ用の砂糖の粉をパラパラとまぶして、ケーキっぽくするのですが、これが完全に砂糖の塊になってしまって、やむなく埋め込んだというのがこの作品。
それでもオーブンで焼いていると、いい香りが漂い、食べてみれば、ちゃんとケーキなのですが、やはりケーキは見た目が決め手。
不細工なケーキでは、ちょっと人前には出せませんね。
味も焼き具合もムラあり。
かぼちゃは大量にありましたので、色気を出して、レシピの分量3倍想定で作ったのが原因と思われます。
でも上等。
もちろん捨てはしません。
失敗ではあっても、そこは製作者責任において、しっかりとすべて食べさせていただきます。
こういうのを、ケーキがいいといいます。
次は、色気を出さないで、ちゃんとレシピの分量で作ってみることにしましょう。
ケーキの次にトライしたのがクッキー。
まず最初に作ったのがこれ。
実際食べてみると、まずくはないんです。
でもこれ、作ったつもりはクッキーです。
お菓子として買うクッキーは、けっこうパリパリしてるでしょ。
あの状態をイメージしていたのですが、これ全然固くないの。
そして、手に持とうとすると結構崩れやすい。
ドチラかといえばクッキーというよりも、パウンドケーキに近い感じ。
なので、他のレシピも見て研究。
なるほどかぼちゃペースト本体よりも、小麦粉ないしはホットケーキミックスの割合を多くすれば、イメージした、森永製菓ムーンライトクッキーに近づくなと判断。
リベンジしたのがこれ。
今度はだいぶクッキーらしくなりましたが、それでもまだイメージよりは柔らかい。
この先は、焼くオーブンレンジの性能の問題でしょうか。
焼きたて状態はまだ脆いのですが、常温で冷ましていくと次第に固まってはきました。
でも、お馴染みのサクサクボリボリクッキーまでは届かず。
それでも、生菓子という感じには焼けましたので、今回はこれで合格といたします。
とにかく、これだけ作っても、まだまだ、かぼちゃはなくなりません。
しかし、かぼちゃは、包丁を入れなければ、かなり長持ちする野菜。
我が家のベランダには、鹿ケ谷カボチャが、まだまだゴロゴロしています。
これがいよいよ怪しくなって来たら、一気にクッキーですね。
スーパーで買ってきたカボチャを、クッキーにするというのは、けっこうもったいない気もしますが、大量収穫の時は、これが一番いいかもしれません。
焼きあがったクッキーは、タッパーにいれて、湿気ないように、シリカゲル(乾燥剤)を投入。
常温で食卓の片隅。
ダイエットを決行して以来、間食はしないと決めていましたが、自分で作ったものとなれば、また話は別。
ちょいと柔らかめのパンプキンクッキーは、食後のコーヒーブレイクのデザートとして、一枚一枚いただいております。
さあ、いろいろとカボチャ料理を作ってきました。
あと、トライするつもりなのが、かぼちゃコロッケ。
実は、下準備は出来ています。
人参と玉ねぎを炒めて、カボチャペーストと和えて、塩コショウ。
これを一個一個ラップで包んで冷凍庫に保存中。
先ほども申し上げました。
ペースト状にしたカボチャは、すぐに傷みます。
なので今回は、しばらく冷凍庫保存。
コロッケは、ジャガイモで作ったものも、衣をかぶせた状態で、同じように冷凍庫に保存してあります。
スーパーで、この状態のものを冷凍食品として売っていましたので、やってみましたが、パン粉がしんなりなりすぎて、見た目がコロッケらしくない。
なので、今回は、衣をかぶせる前の状態で保存。
小麦粉、卵、パン粉は、揚げる直前にかぶせます。
揚げて食べた時に、どちらの方が美味しいか。
コロッケに関しては、目標はセブンイレブンのコロッケ。
あれ、美味しいんだよなあ。
揚げたてはもちろん美味しいんでしょうが、あれ常温で冷めていても、サクサク感が残っていて、ちゃんと美味しい。
あちらさんにも、製造法は、販売用に、試験を重ねて練り上げた秘蔵のレシピがありそうですが、教えてはくれないでしょうから、素材がある限り、試行錯誤してみたいと思います。
まあ、そんな実験も楽しみつつ、いかに畑の素材を無駄に廃棄せずに、上手に保存して、胃袋に納めるかを日夜試行錯誤。
旬の素材を使って、美味しいものをつくるなら、料理としては、案外簡単かもしれません。
でもそれだけが、料理ではないでしょう。
それよりも、手元にある素材を、どう無駄なく使うか。
怪しくなってきた素材なら、どう手を加えて料理として復活させるか。
そんなスキルも、ちゃんとした料理の腕前だと思いますね。
家庭の主婦なら、こんなことは、当たり前過ぎ、鼻で笑われてしまうかもしれませんが、これでもやっている本人は、失敗も含め結構楽しめています。
とにかく、畑の野菜の収穫がはじまった6月下旬からは、基本的に畑の野菜で、三食を賄ってきました。
コンビニのパンや総菜や弁当は、畑の野菜が冷蔵庫と冷凍庫にあるうちは封印。
ついでに、飲料も、自家製珈琲と、ハーブティ、そしてシソジュースをとっかえひっかえポットに入れて持ち歩き。
自動販売機の缶コーヒーや炭酸飲料には、一切手を出しておりません。
我が家のエンゲル係数が下がるのを横目で見てニヤニヤしながら、せっせせっせと、日夜料理を楽しむことにいたしましょう。
そんなこんなも、目標にしている老後の田舎暮らしには、絶対に活かせるスキル。
凝り出したら止まらない性分なので、仕事を引退するころまでには、少なくとも、母親のレベルには近づいていたいと思いますね。