さて、里芋です。
これは、完全な失敗でした。
今回は、芋茎が大きく育っていましたので、素人百姓としては、里芋も多分大きく育っているのではないかとワクワクしていましたが、掘り返してみると愕然。
去年の里芋とは、まるで様子が違いました。
去年の里芋がこちら。
これに比べると、今年の里芋は、ご覧のように異常に髭が長く、その中に埋没するかのように小芋が小粒。
通常は、親芋が大きく育って、その周りに小芋がくっつくのですが、芋茎の部分が巨大すぎて、親芋との区別がつかず。
小芋をちぎっても、半分くらいが芋茎と一体化している状態。
しかも、芋茎同様、小芋もかなり赤みを帯びていました。
ちょうど、「野菜ソムリエ」のテキストに、茎も芋も、赤みを帯びる品種で「セレベス」というのがありましたので、今回の種芋は、それだったのかもしれません。
購入した時の種芋には、「サトイモ」としか書いていなかったのですが。
いろいろと調べましたが、芋茎が大きくなりすぎると、芋は小振りになるというようなデータは、どこにも見当たりません。
素人百姓の悲しさ。
今年の里芋がなんで、こうなったかは不明。
台風15号の後に、芋茎が急速に成長したことは、以前のブログでも書きました。
芋茎に栄養がいきすぎて、芋の成長がストップした。
素人百姓としては、とりあえずそのように納得することにしました。
さて、失敗は失敗ですが、この出来損ない里芋とて、食べられないと決めつけるのはまだ早計。
持ち帰って、芋茎の部分をカットしてみると、ちゃんと里芋になっているではありませんか。
おっ、これはいけそう。
試しに、芋茎の部分は切り取った上で、数個を茹でで、皮を剥いてみました。
おっ、これは大丈夫。
ちゃんと、里芋の食感と、里芋の味がします。
ならば、まずは定番の「里芋の煮ころがし」にトライ。
不細工な里芋たちの皮を剥いて、いつものように中華鍋いっぱいに放り込みます。
じゃがいもの緑の部分には、ソラニンという毒性を持つ物質がありますので、念のために里芋の毒性も調べましたが、これは問題なし。
赤だろうと、紫だろうと、問題なく食べられます。
鉄製の中華鍋で煮込みましたので、色が黒くなってしまいましたが、「里芋の煮ころがし」が美味しくできました。
ちょっと、お裾分けをするには、憚られる里芋になってしまいましたが、やはり製作者責任。
芋茎のように、大きく育ちはしませんでしたが、全て収穫して、皮剥き下処理をした上で、とりあえずは冷凍保存することにいたします。
玉ねぎや、人参が収穫になったら、まだまだ在庫豊富な冬瓜と一緒に、冬野菜カレーでも作ることにいたします。
本日の、「野菜ソムリエ」の講義で、提出してきた、里芋のベジフル・カルテがこちら。
スーパーや八百屋で買える、氏素性のしっかりした野菜で作るのが、ベジフル・カルテの基本。
しかし、現役百姓としては、それではつまらないので、思い切って、失敗野菜のカルテを作ってみました。
本日の講義で、添削をしてもらいましたが、「こういうカルテも、面白い。」とのこと。
失敗野菜なら、我が畑は宝庫です。
これでいいなら、しめたもの。
見てくれは悪くても、すぐには諦めずに、いろいろと食べられる工夫をしてきた、過去の経験が役立ちます。
それで、「野菜ソムリエ」の資格試験にも合格できれば言うことなし。
本日が、最終講義で、試験は12月23日。
他の受講生は、ネタに四苦八苦していましたが、幸いかな、百姓をしていれば、野菜のネタに困ることはありません。
ここは、恵まれない野菜のために、頑張ることにいたします。
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