「野菜ソムリエ」資格試験のために勉強中ですが、この本は必要だと判断して、ちょっとお値段ははりましたが購入。
古今のグルメ系出版物の中から、「美味しい」を表現するサンプルを、体系的に整理してまとめた本です。
野菜ソムリエは、野菜に詳しいだけではダメで、その味を、人に伝えられなければならないというのが担当講師の弁。
しかし、恥ずかしながら白状しておきますと、食に関しては、ほぼ好き嫌いはなく、どんなものでも食べられるのですが、さてそれを表現しろと言われると、今まで使ってきた表現は、たった二つ。
「美味しい。」
「すごく美味しい。」
このどちらかです。
それ以上のことは、いただいたものを全部平らげることで表現してきました。
野菜ソムリエの最初の授業が、「ベジフル・コミュニケーション」。
この講座で実習したことは、試食したものを「美味しい」という言葉以外の言葉で表現すること。
正直これには、ほとほと困りました。
食い意地のはった老人としては、そのふたつの表現を、NGにされてしまうと、美味しさを表現するボキャブラリーがほぼないという現実に直面。
思えば、日本文学の名だたる文豪は、たしかに、「食」の表現も巧みでした。
その文章を読んでいるだけで、それを食べているような気にさせられましたもの。
まあ、そんな文才は持ち合わせていないにしろ、野菜を作る身で、その美味しさを伝えられないというのも確かに芸がない。
そこで、美味しさを表現するボキャブラリーを得るためのアンチョコとして、この本を購入したというわけ。
先人たちの「おいしさ表現」テクニックを、しっかりと拝借させていただこうという魂胆です。
もうここで、ネタバレさせておりますので、この先この拙ブログ「ベジタリアンの食卓」で、もしもそれらしき表現が出てきたら、どうぞニヤリとしてくださって結構。
なにせこれは辞書ですから、大いに引用させていただきます。
ただ今、ランチで頂いたのは、サツマイモの甘煮。
それでは感想をひとつ。
「芋の甘味が口の中で融合して、妙味必淡の味覚を味わえた。」
いかがですか? 伝わりますかね?
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