毎年この季節は、畑もオフシーズン。
冷蔵庫や冷凍庫も、野菜の在庫は無くなってくるのですが、今年は頑張って、秋からも定植をしてきたので、いまだ大量在庫です。
カボチャや冬瓜は、日持ちもいいので、新鮮野菜とは言い難い状態ですが、まだしっかりとあります。
その中でも、特にたっぷりあるのが大根と里芋。
これから、白菜やキャベツも収穫できそうなので、そろそろ野菜室の中を空けておかないと次が入りません。
そこで、今ある野菜の在庫を使ってのベジタリアン・クッキング。
野菜在庫一掃作戦です。
はじめに申し上げておきますが、僕の場合、美味しい料理を作ろうという気はそれほどありません。
それよりも気にしていることは、自分の収穫した野菜は無駄なく使い切ること。
多少傷んできた野菜でも、捨てないでなんとかクッキングで蘇らせる。
最近は、そちらの方がだんだんと面白くなってきました。
幸いそれほどデリケートな味覚は持ち合わせておりませんので、多少の鮮度落ちくらいは
美味しくいただけます。
さて、野菜の大量消費の定番メニューといえば、やはりカレーですね。
我が家は、大きな中華鍋を使って、大量に一気につくります。
さて、二つの大鍋。
カレーだけでは芸がないので、同じ具材を使って、クリームシチューもつくりました。
手前がクリームシチュー。奥が中辛カレー。
さて、カレーにいれる野菜というと、定番は、ジャガイモ、にんじん、玉ねぎというところでしょうか。
ところが、我が家の在庫には、残念ながら、今現在それらの野菜はありません。
そこで、ジャガイモの代わりに里芋。
人参の代わりにカボチャ。
玉ねぎの代わりに冬瓜。
これで、冬野菜カレーにトライすることにしました。
そして、今回は大根も入れてしまいました。
隣の畑のおかあさんから、うちのカレーには大根も入れるという話を聞いていたので、今回はこれにトライしてみようとはじめから思っていました。
少なくとも、僕自身は、今まで大根入りのカレーなんて、お目にかかったことがありません。
いいでしょう。やってみましょう。
こういう実験精神があったればこそ、和食は世界の料理の頂点にたっているのです。
ナマコも、納豆も、最初に口にした人のパイオニア精神のおかげで、我々は当たり前に食べることが出来ているわけです。
さて、煮込み始めてハタと気がつきます。
「おや、緑がないな。」
野菜ソムリエの講師は、色のバランスが良ければ、栄養のバランスもほぼ取れているといっていました。
そこで、緑はないかと冷蔵庫を覗いてみると、ありました、ありました。
大根の葉です。
漬物にしようと、取っておいた大根の葉。
これも、ほうれん草のつもりで、鍋の中に入れてしまいました。
シチューの方も同じ。
実験的カレーなので、味の担保として、豚バラ肉は、双方の鍋にしっかり炒めて入れさせてもらいました。
大量に作ったカレーとシチューは、いつもの通り、1食分ずつタッパーへ。
およそ10食分ずつ、冬野菜カレーと、冬野菜豆乳シチューが完成。
ここでまた一つ気がついてしまいました。
「あら。大根の皮を剥いてなかった。」
いいでしょう。
この皮も、その辛味を活かして、きんぴらや、漬物にするレシピはたくさんあります。
というわけで、ありもの野菜を大量に使った、冬野菜カレーとクリームシチューの出来上がり。
しばらく冷凍庫で寝せてからいただきます。
さて、大根はまだまだあります。
次にトライしたのが、天日干し大根のはりはり漬け。
天日干しは、指定では丸一日とありましたが、当日はあいにくの雨模様でしたので、カラリと晴れた昨日まで干しました。
さて調理。
またまたや大鍋に、醤油とお酢とみりん、そして砂糖。
これをまずは沸騰させてから、干した大根を投入。その際、鷹の爪も少々。
これを絡めながら炒める感じ。
一度火を止めて、粗熱を冷ましてから、再び火をつけて絡めます。
煮汁があらかた飛んだら出来上がり。
後は大きめのタッパーに入れて冷蔵庫で、およそ一晩寝かせます。
はりはり漬けというのは、食感がポリポリしているからその名がついているのですが、出来上がったものはポリポリというよりはクタクタなってしまいました。
天日干しが短かったか、煮込み時間が長かったか。
しかし、食べてみると、これはこれで美味しかった。
僕の歯にもちょうどよろしい。
メインのおかずになるようなメニューではありませんが、何か一品というときに重宝しそうなかんじ。
丁度よい箸休めになります。
ずっとパソコンに向かっているときに、ちょっとデスクの片隅に置いてあるといい感じ。
どんどんと箸が進んで、あっという間になくなりそうです。
このままで、一カ月くらいは、保存可能。
浅漬けも作りました。
こちらはご飯の惣菜用。
これは、同じく拍子木切りにしたものを、「浅漬けの素」につけて、一晩おいただけ。
ぬか漬けですと、塩分が多めになるので、こちらにしました。
さて、漬物だけでなく、大根はちゃんとサラダにもなります。
これはレシピは見ません。
よくうちの母親が作っていたものを、今でも覚えています。
素材は、サラダの千切りだけ。
これに、ソースとマヨネーズをかけ、上に鰹節を振るだけ。
「業務スーパー」で仕入れたフライドオニオンがまだ大量にありましたので、これを少々追加しました。
子どもの頃は、肉食系だったので、これを美味しいと思ったことはありませんでしたが、今この年になるとちゃんと美味しい。
不思議なものです。
食わず嫌いだったのか、あの独特の辛みが、子供の舌には合わなかったのか。
この姿を今は亡きお袋に見せたら、苦笑いでしょう。
大根は、いろいろな料理で使えますので、まだまだ楽しめそうです。
一句整いました。
大根を食べて大人の仲間入り
おそまつ。
さて、里芋。
今シーズンの、わが畑の里芋はセレベス。
この里芋は、親芋も子芋も食べられます。
子芋の方は、すでに大量に、煮ころがしにして、冷凍保存してあります。
そこで今回は、あるだけ全部すり潰しました。
さて、これで何ができるか。
まずはコロッケ。
これも大量に作って冷凍保存します。
コロッケといえば、ジャガイモですが、今回は里芋で作ります。
里芋は、最近は家庭で使われる頻度が減ってきているそうですが、食物繊維が豊富で、イモ類の中ではダントツでカロリーが低い。
つまり、食べた割には、太らない。腹持ちがいい。
僕のような食い意地のはったジイサンには、たいへんウェルカムな食材です。
おまけに血糖値もさげてくれるとか。
その里芋で作るコロッケです。
一緒に入れる素材ですが、レシピの指定は、ひき肉とタマネギ。
これはないので代わりに入れたのが、ベーコンと、フライドオニオン。
高菜を入れてもおいしいと書いてありましたので、ここにも大根の葉を投入。
冷蔵庫の中をきれいにするのが主目的のメニューなので、そのあたりはおかまいなし。
どんなコロッケができるかちょっと楽しみです。
大丈夫、まずくなるわけがない。
後でネットカラオケで歌うつもりで、レッド・ツェッペリンを流しながら、ノリノリで作業していたら、いつのまにか、こんなに大量のコロッケの下ごしらえが完成。
もちろん、この状態で冷凍保存します。
去年は、油がもったいないと思って、これを全部揚げてしまってから保存したので、大失敗でした。
冷凍したコロッケのレンジでチンは、ぐちゃぐちゃな食感になってしまってあまりよろしくない。
そこで今年は、この状態で冷凍保存して、一回ずつ食べる分だけ揚げるようにいたします。
少量のコロッケを作るときは、小さめのフライパンを使用。
サラダ油を、フライパンに1センチくらいまで入れて、火をつけ、180℃になったらコロッケを一個ずつ投入。
後は中で、転がして揚げるだけ。
これで、少量のコロッケでも、油の無駄なく上手に揚がります。
やはり、コロッケは揚げたてが一番。
ちょいと焦げすぎましたが、個人的にはこれくらいがベスト。
里芋を使用した健康ダイエットコロッケの出来上がり。
これだけつくってあれば、お客さんが来ても、すぐに揚げたてを提供できます。
さて、ペイスト状にした里芋を、少々残して、ポテトサラダならぬ里芋サラダもつくりました。
これは、ポテトサラダと作り方は全く一緒。
里芋だけでは、アクセントにかけるので、コロッケと同じようにベーコンとフライドオニオンを投入。
その他に、マカロニと、大根の千切りと、ゆで卵のみじん切り。
あるものはなんでも使います。
味付けは、マヨネーズと塩コショウ。
これは、僕でも失敗のしようがありません。
大根の漬物は、和食用惣菜ですが、こちらはパン食用。
トーストとクリームシチューの朝食に重宝しそうです。
レタスがもう終わってしまったので、葉物のサラダ食材が今は畑にもない状態。
しかし、大根も、里芋も立派にサラダの食材になってくれます。
問題なし。
小芋の大きさでは難しいですが、親芋のサイズがあれば、これが出来ます。
里芋チップス。
スライスして油で揚げるだけ。
老齢になると塩分の取りすぎは良くないので、塩ふりは控えめ。
これもどんどん食べてしまうので、小分け袋詰めにして、一日一袋限定とします。
さて、保存中の野菜は無駄なく大量に使って、だいぶきれいになりました。
しかし、調理したおかずのタッパーで、冷凍庫の方は一杯。
もう入る余地がないので、今回はこのあたりで。
だいぶ作りましたので、これでしばらく、包丁は握らなくてもよさそう。
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