久しぶりに、紅白歌合戦を見ました。
リアルタイムではなかったのですが、録画したものを、この正月に見ました。
視聴率はどうやら最低だったようですが、僕としては予想したよりも面白かった印象。
ただ、これでもかこれでもかと中身を詰め込みすぎて、ちょいとあわただしいかったかんじゃなかろうか。
スペシャル枠がいくつかありましたが、あそこまで特別扱いする必要があったかなという感想です。
レギュラー出場歌手よりも、格が上みたいな演出で、僕としては違和感がありました。
あれだと、普通に選ばれている歌手たちが、ちょっとかわいそう。
持ち時間も、完全に差がついていました。
僕が家族と一緒に、毎年見ていたころの紅白は、出場歌手のほとんどが、その年のうちに発表してヒットした曲を歌って出場していました。・
あの頃の紅白は、それで、とんでもない視聴率をとっていました。
しかし、紅白歌合戦の視聴率の落ち込みが言われるようになってから、次第にそのあたりのルールは崩壊。
大御所たちのほとんどは、その年のヒット曲がなくても、往年のヒット曲であたりまえに出場。
レコードの売り上げに貢献している若者たちの「紅白離れ」が顕著になると、レコードの売り上げは無視され、ただ視聴率を稼げる選曲と演出が幅を利かせるようになってきました。
かくいう僕自身も、自分の聞きたい曲が、紅白で聞けないようになってくるとともに、「紅白離れ」していった当時の若者の一人です。
しかし、今では、流行歌そのものからも遠ざかっている現状。
気が付けば、聞く音楽も、カラオケで歌う曲も、若き日に聴きまくり、歌いまくった歌ばかり。
情けない話ですが、新しい曲が全く耳に入ってこなくなりました。
同世代のカラオケ仲間たちは、果敢に最新ヒット曲を吸収していて脱帽。
温故知新とはいいますが、古いものだけがいいということは、よまやありますまい。
やはり、新しい音楽をシャットアウトしている自分がいることは確か。
明らかに、音楽を聴くか感性が劣化し始めている証拠です。
気が付けば、90年代以降になってから、新しくファンになったアーチストがいないことにハタと気が付きます。
カラオケ仲間の女性は、同世代ですが、平井堅のコンサートに足しげく通っています。
毎年、フジロックにも通っています。
東松山レトロポップ食堂で、いつも一緒になる女性は、やはり同世代だと思われますが、その選曲は、僕の知らない最新アニメソング。
ちゃんと、新しい曲にもアンテナを張っています。
まったく頭が下がります。
最新の曲が自分の感性に触れないのは、もちろん楽曲のせいではない。
きいているこちらの感性の劣化。
これは素直に認めましょう。
感性の劣化は、放置していたらおそらく進行します。
感性は、やはり、新しい時代の文化に攻め入って、磨くもの。
その気になれば、今は幸い、音楽はサブスクリプションの時代。
CDを購入しなくても、最新のヒット曲がいつでも聞くことができます。
昔に比べれば、はるかに恵まれている環境なんですね。
そんなわけで、ノスタルジー懐古趣味に浸っていないで、まずは、新しい世代のヒット曲にも耳を傾ける。
年頭に当たり、ちょっとそんなことを想った次第。
紅白歌合戦の話から、偉く脱線しましたが、ここで話を戻します。
よし、今回の紅白歌を見て、なにかしら、新しい曲を仕入れる。
今回はそういうことにいたしました。
さて、そういう意気込みで見始めた紅白ですが、まず一曲目が、今年のレコード大賞受賞曲。
この楽曲は聴いたことがありました。
パプリカ / Foorin
NHKの「2020応援ソングプロジェクト」の応援歌だそうです。
去年の9月に行われた地元の「ふれあいフェスタ」では、依頼されて、ビデオカメラを回していたのですが、そこで保育園の子どもたちが、ステージに上がって、この曲を元気に歌っていました。
非常にキャッチーなメロディ。
作詞作曲は、米津玄師。
これならまず、覚えられそうです。
まず一曲はこれに決めました。
大ヒットした曲ですから、今更オジサンが何を言うかという人もいるでしょう。
それから、もう一曲。
竹内まりやがスペシャル枠で歌っていた曲。
「いのちの歌」
これは、NHKのドラマの挿入歌とのこと。
2009年のNHKドラマの挿入歌として作られ、2012年に彼女がセルフカバーした曲。
今年の曲ではありませんが、もう僕の年齢になると、10年前の曲も、立派に最新曲となります。
聞けば、音楽の教科書にも載ってるほどの名曲になっているそうです。
竹内まりやは、まだアイドルだった頃の、楽曲は憶えていますが、山下達郎と結婚した後の曲が、なかなか覚えられません。
いい曲もあるのにね。
これは是非覚えてみることにします。
さて、ざっと振り返ってみると、あとは、みんな紅白スペシャルバージョンとか、メドレーとか。
アイドル系も含め、けっこう忙しい演出の楽曲が多かった印象ですね。
かなりド派手な演出や、凝った演出が多い中、個人的には、シンプルに楽曲の魅力を伝える曲の方が、印象に残りました。
去年大活躍した、ラグビー日本チームの選手たちにユーミンが送った曲。
「ノーサイド」
もちろん、この楽曲も、このアルバムも、さんざん聞きましたが、やはりこれはいい曲です。
改めてそう思いました。
歌い終わったユーミンが彼らにこう言ってました。
「この曲に、こんな素敵なチャンスをくれて、ありがとう。」
あともう一曲。
KISS と YOSHIKI がコラボレーションしたロックロール・ナンバー。
「Rock And Roll All Nite」
この人が出てくると、いつもドラマチックな演出で見せられるので、僕のようなひねくれオジサンは、ノーサンキューになってしまうことが多いのですが、今回のお相手は、あのパワフル・ロックンロール妖怪のKISS。
ロック界のレジェンドの中に入って、あの自意識過剰青年が、普通に楽しそうに笑っていたのが印象的でした。
KISS は、特にファンというわけでもありませんが、この曲ならスッと入ってきそうです。
さて、演歌です。
残念ながら、石川さゆりの歌った「津軽海峡冬景色」以外は、すべて今回初めて聞きました。
演出としては、一人氷川きよしが、龍に乗って気を吐いていましたが、覚えようという気になるまでには至らず。
ふと、自分が知っている最新演歌は何かと思い起こしてみました。
たぶん、やはり石川さゆりの「天城峠」ですね。
演歌が嫌いというわけでもありません。
クラシックであれば、好きな演歌もそれなりにあります。
今回は、めぐり逢えませんでしたが、次回の紅白では、収穫があることを期待いたします。
若い頃に、演歌が大好きな知り合いから、「お前も、それなりの年になれば良さがわかる。」と言われたのを覚えています。
彼が言う「それなりの年」は、もうはるかに越えてきました。
その他、椎名林檎、RADWIMPS、TWICE も、そそられましたが、これは少々敷居が高そう。
というわけで、2019年の紅白歌合戦の総括は、以上。
次回のカラオケ・パフォーマンスまでに、この4曲は、しっかり仕入れていこうと思います。
年寄りの冷や水上等 !
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