畑で作業をしていたら、隣のお宅から、タケノコをいただきました。
実家の裏山から採ってきたばかりとのこと。
「それでは、遠慮なく。」
そう申し上げたら、麻袋にごっそり一杯。
ふと頭に浮かんだのは、これだけの量があれば、半年分のメンマが作れる。
「ちょっと待って。米糠もありますから。」
最初は、この意味がわかりませんでした。
奥さんが持ってきたのは、タケノコの本数分の袋に入れられた米糠。
いっぱいあるから、これで糠床でも作ってくださいという意味かなと思っていました。
それにしても、なんで小分け?
まとめて、ポンと入れてあってもよさそうです。
しかし、これの意味は後で判明します。
さて、これだけ頂いたらまずはお裾分け。
何人かには、すぐに連絡しました。
そのうちの一人が、去年まで勤めていた会社の後輩。
一応女性です。
現在は、スナックの個人事業主。
今回のコロナ騒動で、休業を余儀なくされ、その休業補償の手続きのため、市役所に通う毎日だそうです。
そりゃなにかと大変。
美味しいタケノコでも食べてもらって、精をつけてもらおうと、早速お届けいたしました。
「すごい立派なタケノコ。でも、これすぐに下処理しないとダメだよ。」
百姓をやるようになってから、畑で取れる野菜の料理は、そこそこ学習しましたが、タケノコを調理するのは、実は今回が初めて。
彼女に聞いてみると、タケノコがヒタヒタになる大きな鍋に米糠と唐辛子を入れて、コトコトと茹でるのだそうです。
こうしておがないとすぐに傷むとのこと。
なるほど、これで、奥さんがくれた小袋に分けた米糠の意味がわかりました。
唐辛子はまだないですが(畑では採れていない)、鷹の爪ならあります。
それではと帰って早速とりかかりました。
まずは下茹で。
中華の大鍋に水をたっぷり入れて沸騰させます。
そして、いただいた米糠を投入。
それから、皮を2〜3剥いたタケノコに切り込みを入れます。
後輩は30分程度と言っていましたが、歯に難のある老人は柔らかめがお好みなので、倍の一時間しっかり茹でました。
これを本数分ですから、たっぷり時間がかかります。
これは、忙しい方にはしんどいかも。
さて、茹で上がったら、皮剥き。
タケノコがこの皮で何重にも覆われているのは承知しています。
しかし、どこまで皮剥きすれば、おなじみのタケノコが出てくるのかは知りませんでした。
やってみると、少々焦ります。
米糠を洗い落としながら、セッセと皮剥き。
しかし剥けども剥けども、タケノコが出てこない。
やっと出現した時には、おそらく、三分の二くらいの皮は剥いておりました。
メンマ半年分構想は撤回。
最後はこんなかんじ。
これくらいの料理なら調理1回分です。
取り掛かったのが、タケノコのごま油炒め。
新鮮な野菜は、やはりシンプルがよろしい。
中華鍋に、たっぷりと胡麻油を敷いて、タケノコをサッとで炒めます。
そして味付けは以下の通り。もちろんクックパッド。
酒、醤油、鶏ガラ顆粒、砂糖、オイスターソース。
これを投入して、後は汁気がなくなるまで炒めるだけ。
これで出来上がり。
やや薄味気味の気もしましたが、濃すぎるよりはよいでしょう。
なにせ、採れたてのタケノコです。
歯応えもバッチリ。
今朝の食卓に、この季節ならではの春の香りです。
ちなみに、後輩のアドバイス。
「本当の採れたては、刺身が一番おいしい。」
タケノコの刺身なんぞは、今まで食べた記憶なし。
これも試してみました。
はいはい、なるほど。
これは大正解。
これで、本日の野良仕事のパワー充電。
もちろん、残りは全てお裾分けと冷凍保存。
最後に、冷凍生活アドバイザーから一言。
「野菜は、新鮮な状態で冷凍保存するのがベスト。栄養価はそのままキープされます。」
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