1941年製作のアメリカ映画。
監督はジョン・ヒューストン。
我らが、ボギーことハンフリー・ボガートの記念すべき初主演作。
それまで、悪役を演じることが多かった彼ですが、40歳を超えて、はじめて巡ってきた主演作がこの映画でした。
しかし、タイトル・クレジットを見ると、彼の名前は、2番め。
ファースト・クレジットは、相手役のアイダ・ルピノになっていました。
彼の主演には、まだせ不安があったワーナー・プラザーズの保険みたいなものなのでしょう。
彼の役どころは、相変わらずのアウトローですが、流石に主演ですので、足に障害のある女の子を登場させて、「あしながおじさん」的キャラを与えます。
このあたりは、前述の「関の弥太っぺ」と通じる設定ですが、アメリカ映画では、少女の幸せをそっと見守って去ってゆくという日本的美学はありません。
後半の展開は、ちょっとドロドロしていて、最後はズドーン。
まあ、ボギーは、無難にファーストヒーローをクリアして、この後、「マルタの鷹」「カサブランカ」「脱出」と、40年代のハリウッドで、怒涛の快進撃を続けていくことになります。
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