amazone プライムビデオで鑑賞。
2014年放送のTBSドラマ。
原作は、湊かなえ。主演は榮倉奈々。
東京で起きたセレブ夫婦殺人事件。瀬戸内海の小さな島で起きた放火事件。
この二つの事件を軸に展開される純愛ミステリー。
出会いのシーンで、賀来賢人が榮倉奈々の手を取るところが思い入れたっぷりにスローモーションになってましたが、その通りに二人は実生活でもゴールイン。
彼は、初めて見た男優でしたが、扱いが妙にセレブしているなと思ったら、叔母があの賀来千香子というサラブレッドでした。
個人的には、放火事件に絡んでいると疑いつつも、二人の人生を見守り続ける駐在役の三浦友和が好みですね。
瀬戸内の方言も自然で、いい味出してました。
彼の奥さん役の原日出子も、とても好きな女優でしたが、かなり太めになられてお年を召しました。
まあ、ご本人もいつまでもシャキッとした美人女優でいるつもりもないでしょうが。
熟女好きとしては、もう一人ヒロインの母親役を演じた山本未来。
前半ではかなり危ない役どころでしたが、だんだんと更生して、最後はちゃんとした母親としてヒロインと抱擁。
残酷な視聴者心理としては、あのまま堕ちてしまった展開も面白いと思いましたが、まあそれは勝手というもの。
幼児期にトラウマを持った作家志望の青年を演じたのが小出恵介。
彼とセレブの妻・小西真奈美の純愛の結末は、意外は意外でしたがやや消化不良。
原作が湊かなえですから、素直なハッピーエンドはなさそうですが、無責任な視聴者心理としては、あれはちょいと可愛そうでした。
ドラマツルギーとして、まず初回で、衝撃のクライマックスのさわりを見せておく。
そして、どうしてそのシーンまで至るのかを、真実を小出しにしててきながらエンターテイメントしてゆく。
視聴者をつなぎとめていくためのこのテクニックはこの手のドラマにはかなり定着してきた模様。
でもこの手法で構成すれば、たいていのドラマはミステリーです。
そうそう、それからあの主人公の父親。
「俺は、これからこの女と一緒ににここで暮らすから、お前ら全員出ていけ。」
そういって、家族全員を家から追い出してしまう。
これは今まであるようでなかった展開。ビックリしました。
愛人が出来たら、父はそれをひた隠すか、バレれば平身低頭謝る。もしくは、家族も家も捨てて出てゆくもの。
それが定番でした。
今まではそう思っていましたが、この設定はそのまったく逆。
その設定のおかげで、ヒロインの悲劇性はより高まりましたが。
でも小説は時代を映す鏡。こんな父親って最近多いのかしら。
父親役の光石研は上手なバイプレーヤーですが、映画「共喰い」の最低な父親役を思い出しました。
いずれにしても、見応えのあるドラマではありました。
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