原作は、郷田マモラの漫画。
2010年にテレビ東京でドラマ化したもの。
主演は、伊藤 淳史。
死刑制度を扱った作品。
深いテーマなので、作り方を間違えなければ、面白いドラマになったとも思うが、ちょっと主役の伊藤に語らせすぎた。
死刑制度自体は、やはりかなりデリケートな問題。
ドラマの作り方としては、「賛成」とも、「反対」ともいえないもの。
つまり「考えてもらう」ということがテーマということになる。
当然、その狭間の葛藤がドラマになる。
主人公の新人刑務官は、当然その狭間で苦悩する。
もちろん、彼は熱演である。
でも、こういうテーマは、熱演であればあるほど、実はウソっぽくなる。
そんな微妙な心理の動きを、寡黙に、表情の動きだけで演じようとしていたのは、むしろ死刑囚を演じたARATAの方だったかな。
セリフを極力抑えた心理演技と心理演技のぶつかり合いが見られれば、かなり見ごたえのある作品になったかもしれないのに残念。
でも、ドラマであれば、視聴者にわかりやすくしないと視聴率がとれない。
伊藤のセリフが、説明的になってしまうのもドラマであればやむなしかもしれない。
それから、伊藤の彼女の聞記者を演じた香椎由宇。
彼女は、伊藤の相手役としたら、ちょっと美人すぎません?
これはちよっとギャグになってしまいました。キャスティング・ミス。
それから、死刑囚と獄中結婚をする釈由美子。
このエピソードは、そうとうふっておいて尻切れトンボ。
原作では、この死刑囚は死刑になる前にガンで死ぬようですが、彼女がどうなったかはちょっと気になってしまいました。
コメント