2014年放送のWOWOWドラマ。
原作は、池井戸潤の同名小説。
「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」など、いまのところ、彼の原作ドラマ化でははずれがないですね。
池井戸潤は、元銀行マンですが、今回のドラマはまさにその銀行が舞台。
スポンサーに媚びへつらうことのないWOWOWならではの、ドラマ作り、で今回も楽しめました。
主演は織田裕二。
この人は、久しぶりに見ました。
いつ以来?
たぶん僕の見た直近の彼は、「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」が最後だったかも。
このドラマでの、彼の役どころは、銀行の審査部。
企業融資を審査する部署ですね。
その彼が、銀行上層部の企業癒着と戦いながら、正義を貫くというのがドラマの骨子。
今回も圧倒的なリアリズムで、奇跡の大逆転までを一気に見せます。
それにしても、この織田裕二という役者は、口をへの字に曲げる演技をやらせたら天下一品だなあといつも思っていました。
その彼の口元への字演技は、今回のドラマでも、絶好調。
その演技で、耐え忍ぶ姿を延々と見せて、「もうだめか」というところからの、大逆転へ向かう展開。
これは池井戸潤作品の常ですが、わかっていてもやはり感動的。
そしてもう一人。
主人公の敵役になったのが、銀行企画部の高嶋政伸。
彼の場合、プライベートで、いろいろなスッタモンダがあって、高嶋ファミリーのブランドである「善良」のイメージは崩壊。
しかし、彼はこれを逆手にとって、役者としては、悪役キャラにシフト。
これで見事に息を吹き返し、俳優業を生き延びています。
元々彼のあの吊り上がった眼はヒール向きなんですよね。
おいおい、銀行員が、そんな「恐ろしい顔」をするかよと突っ込みたくなるくらいの強面の悪役に徹しています。
これは、彼のお父さんにもお兄さんにも、出来なかったキャラ。
彼の役者としての生きる道はこれだろうなあ。
頑張ってくださいませ。
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