明日から、一週間の酪農研修です。
年齢を考えると、やや肩身も狭いのですが、現地の法人が、快く引き受けてくれましたので、勉強してまいります。
今回は、酪農業に意欲を持っている就農仲間と一緒の研修ですので、その点は少し安心。
とはいっても、酪農体験はもちろんはじめて。
ズブの素人であることは、もちろん先方も承知ですが、何も知らないのでは申し訳ないので、本日は出かける前に映画で勉強。
1980年の山田洋次監督作品「遥かなる山の呼び声」です。
映画の舞台となるのは、北海道の道東・中標津町。
今回お世話になる別海町は、ちょうどその南側。
根室との間にある町で、実はこの中標津町の隣町。
映画は、高倉健扮するワケアリの主人公が、中標津町の零細酪農牧場に、身を寄せるところから始まります。
はじめは、怪しげな男に警戒心を隠せない親子。
夫亡き後、一人息子を育てながら、女手ひとつで牧場を切り盛りする気丈な母親が倍賞千恵子。
息子は、吉岡秀隆。(やはり今見ても天才子役)
やがて、心を通わせてゆく三人に、ある日突然別れの日が・・
映画は、北海道の酪農農家の日常を、北海道の四季の中で、淡々と、そして丁寧に描いていきます。
映画が見せてくれるのは今から40年前の酪農です。
ちなみに、すでに何回か酪農研修にいっている友人が、現在の酪農の様子を、LINEでお乗ってくれました。
こちらです。
お産の写真には、ちょっとビックリでした。
彼のレポートによれば、乳搾りの作業は、早朝と夕方になるので、間の時間には昼寝ができると言っていました。
今回、受け入れ会社が送ってくれた日程がこちら。
朝は、4時半起き。
文字通り、朝飯前に一仕事。
そして、休憩後、午後から夜にかけて一仕事。
畑作業も、夏は同じくらい早起きですが、冬季はゆっくりでした。
霜が溶けてからの作業になるからです。
それを、先週からは再び、早起きモードにシフトチェンジ。
現役時代はトラックの運転手でしたから、それよりも早起きはザラ。
これは、それほど苦ではありません。
映画の中では、倍賞千恵子演じる民子さんが、ギックリ腰で入院してしまいますが、僕も年の初めに、人生ではじめての腰痛を経験しました。
現役時代には、一度もなかったことです。
原因は分析済み。
年末は、「野菜ソムリエ」の試験勉強やら、DVDの整理やらで、ほぼ我が家か図書館で座りっぱなしの日々。
これがいけなかったようです。
年が明けてから、とにかく畑に行って体を動かすようにしました。
都内に出る時は、必ず目的の駅の手前で降りて歩く。
そして、川越市内の用事なら、乗用車は使わず、必ずチャリンコ。
今では、部屋の中でも、ウロウロと歩き回る習慣にしています。
これからの老後は、やはり体が資本。健康第一。
これがないと、第一次産業労働はできません。
今回の研修で、牧場作業のスキルも身につけられればしめたもの。
倍賞千恵子のような、魅力的な未亡人には会えなくとも、ヘルパーとして生きていく道はありそうです。
北海道から帰った後は、すぐに有機野菜農家の研修が始まります。
今シーズンは、そこで教わったことを、そのまま畑で実践しながら、はじめて営農も試みる予定。
しかし、いずれは、田舎に行くつもりですので、今回の北海道研修もそのステップになればと思っています。
この時期に、北海道に研修に行くというと、コロナウィルスは大丈夫なのかとよく聞かれます。
受け入れ先からも、もし心配なようでしたら、キャンセルでも構いませんよというメールもいただきました。
しかし、今回は友人とも相談の上、決行することにいたしました。
北海道でウィルス感染数が多い理由が、実はどの都道府県よりも、しっかりとウイルス検査を実施しているからに他ならないからです。
安倍政権が、ウイルス感染者の数を多くさせないために、故意にPCR検査の数を抑えていることは明白。
日本のどこにいても、感染のリスクは同じだと踏みました。
しかも、北海道に行って僕らが、濃厚接触をするのは、人ではなく牛たちです。
川越にいて、南古谷ウニクスに買い物に行くよりも、はるかに安全であるという結論です。
今回この映画を見て、高倉健が演じていた牧場作業は、しっかりと頭に入れました。
映画のように、納屋に寝泊りするのでもいいと思いましたが、今回はきちんと自炊のできる寮を用意してくれたようです。
せいぜい牛たちに、嫌われないように頑張ってきます。
ところで、映画の中で、牛追いをする武士少年が、牛たちに向かってこう言っています。
「べえべえべえ」
あれなんで?
頑張って下さい
投稿情報: 大五 | 2020年3 月10日 (火曜日) 午前 05時13分